オンボーディングでのリーンキャンバス・ビジネスモデルキャンバス活用術

2021.01.13

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事業理解にはビジネスモデルキャンバスが向いている

1月4日からジョイン(ジョインブログはこちら「フリーランスからCX事業本部にジョインした高柳(gaoryu)です」)したので、絶賛「オンボーディング」中です。そんなオンボーディングの中で所属事業部の理解を「ビジネスモデルキャンバス」と「リーンキャンバス」をオンラインでMiroを使ってメンバーと一緒に作る体験をしました。自分の想像していた世界と、メンバーが働いている世界の理解のすり合わせがキャンバスでできたのが驚きで楽しかったので紹介させてもらいます。

オンボーディングでキャンバスを使う3つの利点

所属事業の事業内容を理解する方法として、説明資料を読んだり、業務をしていく中で理解できれば良いというやり方もあると思いますが、メンバーと一緒にディスカッション型のワークを行うことは効果的でした。

  1. 自分で考える
  2. 考えのすり合わせができる
  3. 自分の仕事をするビジネス領域が理解できる

1.自分で考える ディスカッション型の場合、入社したての人も自分なりに考えてみることが大事で、他の人の考えを聞く前に自分の受け取る下地を作っておくと「差」で理解できます。実際に話している時に顧客セグメントは同じでも届けるチャネルが自分が想像していたのと違っていて、見ている方向、アプローチなどの違いに気づくことができました。

2.考えのすり合わせができる 事業に関わる全員でワークするのが前提になりますが、今一度、全員で考えを聴きながら作るので、各自の状況、環境によって変化していることもこのワークで気づくことができます。リソースが変化していたり、強みが増えていたり、強みが発揮できない状況になっていたり…。

3.ビジネス視点で仕事ができる 具体的にはチャネルやリソースなど普段の業務では意識しないビジネスのポイントが見えてきて「この領域も意識して仕事をしていこう」など、意識した行動も決めて行ったりできると実感しました。誰と関わると良いのか…みたいなところが見えました。

オンボーディングに効果的なキャバンス作成の進め方

目的がオンボーディングなので、新しく入った人が、チームに馴染むような工夫は必要だと思います。ビジネスモデルが正しく今の現状のモデルになっているかどうかではなく、各自がどう考えているかがこのワークの中で出てくるようにすることが大事です。関係性ができているのならば意見のぶつけ合いでも大丈夫ですが、オンボーディングという目的の上では全員が相手の考えを受け止めていくことが大事です。本当のビジネスモデル検証のワークより、チームビルディングの感覚を優先してください。

1.まずリーンキャンバスを全員で書き、考え方の多様を確認する。 既存のビジネスだからビジネスモデルキャンバスの方が良いという意見が天の声で聞こえてきそうですが、個人的な感覚として新規事業開発などではリーンキャバスを用いられる傾向になることと、ビジネスモデルの方が事実事象から書き込む要素が多いと感じてますので、オンボーディングでは新しく入った人も「想い」も含めて「自分たちの考え」で課題観などが書けるリーンキャンバス から書くのがよいと思います。今のビジネスモデルについて書くとなると「それは違う」という否定がでやすくなります。書き出すハードルが少しでも下がるようにした方がよいでしょう。私も実際にわかっていない部分も多い中で考えて書き出しました。

2.ビジネスモデルキャンバスをリーンキャンバス を利用してマネージャーが書き、現状の確認をする。 必ずしもマネージャーでなくても良いのですが、現在の把握をしているマネージャーが書くと、メンバーからは見えていないリソースやパートナーが出てきます。マネージャーが書いた後にメンバーで補足していくと、よい感じのフォローをお互いにできて、チームの良さも新規メンバーが感じられるかも…しれませんね。

3.再びリーンキャンバスで明日からの仕事を観る。 最後に2つのキャンバスを眺めながら、「では、これからの自分たちはどうしていく?」という話をしながらリーンキャンバス を作ります。私たちの時は、リーンキャンバス に書いた内容をコピーして、新しいリーンキャンバス に貼っていくということをしました。その時に新しい内容を追記したり、ビジネスキャンバスで見つかったものを利用したりしました。ここでも各自の想いが書かれることが大事で、そこから私は自分のやるべきこと、やりたいことをメンバーに伝えることができました。

キャンバスはどんどん使っていきましょう

キャンバスは他にもたくさんありますが、フレームが似ているので一つやってみると他のもやりやすいです。そして、こういう思考のためのフレームワークは、完成させることや発表することが目的ではなくて、「自分の思考が動いていれば良い」くらいの感覚で、空欄なままになったり、書きかけになってもいいから、書き始めてみるのが大事です。オンラインで同時に編集もできるのがわかってきたと思いますし、ぜひチームの対話のきっかけに使ってみてください。

 


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