
【アップデート】Gemini Enterprise アプリで Claude Opus 5.5 / Sonnet 5.5 が使えるようになりました
はじめに
こんにちは。
クラウド事業本部コンサルティング部の渡邉です。
2026年10月15日、Gemini Enterprise で Anthropic の Claude Opus 5.5 と Claude Sonnet 5.5 を Gemini Enterprise アプリで利用できる機能がGAになりました。
これまで Gemini Enterprise アプリで選べるモデルは Gemini のみでしたが、管理者が有効化することで、Anthropic の Claude もユーザーのモデル選択肢に加えられるようになりました。用途に応じてモデルを使い分けたい組織にとって、選択肢が広がるアップデートです。
まさかGemini Enterprise アプリのチャット画面からClaudeのモデルが選択できるようになる日が来るなんて、思いもしませんでした。
本記事では、この機能の概要と、管理者による有効化手順をご紹介します。
機能の概要
リリースノートの内容を整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象サービス | Gemini Enterprise(Gemini Enterprise アプリ) |
| 提供状況 | GA |
| 対象モデル | Anthropic Claude Opus 5.5 / Claude Sonnet 5.5 |
| 提供ロケーション | global ロケーション、us・eu マルチリージョン |
| 料金 | 従量課金(pay-as-you-go) |
| 有効化する人 | 管理者(Gemini Enterprise Admin ロール) |
| 利用方法 | 管理者が有効化すると、ユーザーがモデルセレクターから選択 |
| 国内リージョン(in-country regions) | 利用不可 |
| Starter エディション | 利用不可 |
| 利用規約 | 管理者による同意が必要(プロジェクトとモデルファミリーごとに1回) |
| 反映時間 | Claude モデルを初めて有効にする場合、最大15分かかることがある |
Gemini EnterpriseでのAntigravityのClaude利用と同様に、サードパーティモデルの選択はデフォルトでオフになっていますので、管理者が有効化するまで、Claude を利用できません。
利用することができるリージョンも global, us, euのマルチリージョンのみになっているので、東京リージョンで利用することは現時点ではできません。今後もサポートされるかは不明です。
Claude モデルは従量課金で、利用にはプロジェクトのGemini Enterprise管理画面での従量課金設定が必要です。公式ドキュメントでは、コスト管理のために月次の支出上限と Cloud Billing の予算の設定が推奨されています。
実際に試してみる
前提条件
- Gemini Enterprise の Web アプリが作成済みであること
- 操作するユーザーに Gemini Enterprise Admin IAM ロール(
roles/discoveryengine.agentspaceAdmin)が付与されていること - Starter エディション以外であること
- サブスクリプションを利用している場合、プロジェクトで 割り当て超過時の従量課金制利用 が有効であること(エディションごとに設定)
- 機能管理 タブの モデル セレクタを有効にする がオンであること
1. 従量課金(Pay-as-you-go usage above quota)を有効にする
- Google Cloud コンソールで Gemini Enterprise > 使用状況と費用 を開きます
- 使用 タブを選択します
- 次の詳細を表示しています 部分で、設定するエディション(Gemini Enterprise Standard)を選択します
- 機能の利用状況 > 割り当て超過時の従量課金制利用 のステータストグルを 有効 にします
- 変更を保存 をクリックし、ダイアログで OK をクリックします
月次の支出上限を設定する場合は、同じ 使用 タブの プロジェクトにおける 1 か月の費用の上限 セクションで 上限を設定 をクリックし、Cloud Billing で予算と支出上限のアクションを設定します。上限に達しても停止まで数分かかることがあり、上限を超えて請求される可能性があります。

使用状況と費用 > 使用タブで「割り当て超過時の従量課金制利用」を有効にする
同じ画面には、1人のユーザーが使える量を上限付きにする Limit any single-user's quota(既定は Disabled)もあります。特定のユーザーが Claude を使いすぎるのが心配な場合は、あわせて検討するとよいかと思います。
2. Claude モデルを有効にする
- Google Cloud コンソールで Gemini Enterprise ページを開きます。
- 設定するアプリの名前をクリックします。

アプリ一覧から設定するアプリ(今回は hikaru-test)を選ぶ
今回は検証用に作成した global ロケーションのアプリ「hikaru-test」で試します。
- 構成 をクリックし、機能管理 タブを開きます。

構成 > 機能管理タブの「サードパーティ モデルを有効にする」セクション
Gemini モデルのトグルの下に サードパーティ モデルを有効にする セクションが追加されており、Anthropic の Claude Opus 5.5 と Claude Sonnet 5.5 が並んでいます。初期状態ではどちらもオフです。セクションの冒頭には「請求と割り当てに関する重要な情報」として、従量課金の有効化や Cloud Billing での費用の上限設定を促す注意書きが表示されています。
-
サードパーティ モデルを有効にする セクションで、Anthropic のセクションにある対象モデル(Claude Opus 5.5 または Claude Sonnet 5.5)のトグルをオンにします。
-
表示される pricing ダイアログで 有効にする をクリックします。

Claude Opus 5.5 のトグルをオンにすると表示される pricing ダイアログ

Claude Sonnet 5.5 でも同じ内容のダイアログが表示される
ダイアログには、トークン単位の従量課金(billed per token of usage)であることと、サブスクリプションを利用している場合は従量課金の有効化が必要であることが書かれています。また、特別な契約やカスタム契約を結んでいる場合は、ドキュメントの価格と異なることがある旨の注記もあります。モデルごとにダイアログが表示されるので、使いたいモデルそれぞれで 有効にする をクリックします。
- Terms of service ダイアログが表示された場合は、末尾まで読み進めて Agree をクリックします。
- Save をクリックします。
- Important billing info ダイアログで内容を確認し、I understand をクリックします。

Save 後に表示される Important billing info ダイアログ
保存時にも、従量課金の有効化(Final reminder)、サードパーティモデルの料金、Cloud Billing での支出上限の設定について、改めて確認を求められます。手順1を済ませていれば、そのまま I understand をクリックして問題ありません。
3. ユーザーとしてモデルを選択する
管理者がモデルを有効にし、モデル セレクタを有効にする がオンの場合、ユーザーは Web アプリの Model セレクターから Claude を選択できます。

機能管理タブで「モデル セレクタを有効にする」がオンになっていることを確認する
モデルセレクタがオフのままだと、Claude を有効にしてもユーザーはモデルを選べません。なお、執筆時点では画面上の説明文が「ウェブアプリで使用する Gemini モデルを選択できます」のままですが、このトグルで Claude も含めたモデルの選択が可能になります。

Web アプリのモデルセレクターに Claude Opus 5.5 / Claude Sonnet 5.5 が追加された
Web アプリのチャット入力欄の右下にあるモデルセレクターを開くと、Gemini モデルの下に Claude Opus 5.5 と Claude Sonnet 5.5 が表示されました。あとは Claude を選んでチャットするだけで、普段の Gemini Enterprise アプリの画面のまま Claude を使えます。

Claude Sonnet 5.5 を選んで「claudeさんこんにちは。」と送ってみた結果
試しに Claude Sonnet 5.5 を選び、「claudeさんこんにちは。」と話しかけてみました。入力欄の右下には Sonnet 5.5 と表示されており、Claude で回答が生成されています。
しかし、返ってきたのは「私は Claude ではなく、Gemini Enterprise です」という回答でした。Gemini Enterprise アプリのアシスタントとして振る舞うよう、アプリ側で指示されているためだと考えられます。モデル名を聞いても Claude とは名乗らない場合があるので、どのモデルで回答しているかは入力欄のモデル表示かCloud Loggingで確認するのが確実です。
まとめ
今回のアップデートにより、Gemini Enterprise アプリで Claude Opus 5.5 と Claude Sonnet 5.5 が GA として利用できるようになりました。管理者が Feature Management タブで有効化するだけで、ユーザーはモデルセレクターから Claude を選べます。利用は従量課金で、global ロケーションと us・eu マルチリージョンで提供されます。
特に、すでに Gemini Enterprise を導入していて、タスクに応じて Gemini 以外のモデルも試したい組織に役立つ機能です。一方で、サードパーティモデルは既定でオフであり、従量課金の有効化や利用規約への同意が必要です。国内リージョンや Starter エディションでは利用できない点にも注意が必要です。
まずは管理者の方が、従量課金と月次の支出上限を設定したうえで、必要なモデルだけを有効化してみて試してみてください。
この記事が誰かの助けになれば幸いです。
以上、クラウド事業本部コンサルティング部の渡邉でした!











