Gemini で評価基準の参考案を作成する

Gemini で評価基準の参考案を作成する

特定の職種における一般的な評価基準を参考案として作成する Gemini の Gem で作ったツールを紹介します。
2025.08.24

こんにちは。組織開発室に所属し、組織開発を担当しているてぃーびーです。

クラスメソッドでは、評価基準が3層構造になっています。

3layer-evaluation-criteria

3層目の評価基準を作るかどうかは各部に委ねられていて、任意の職種に関して新たに第三層の評価基準を追加することがあります。
今回、新たに第三層の評価基準の作成を支援する機会があり、特定の職種における一般的な評価基準を参考案として作成するツールを Gemini の Gem として作成しました。

これによって、今後第三層の評価基準を作る際はノーヒントでゼロから基準を作るのに比べ、低コストで参考を得つつ作成することができます。

職種別の評価基準作成用 Gem

Gem のプロンプトは以下のようになっています。

あなたは人事のエキスパートです。

このプロジェクトでは、ユーザーからの特定のキーワードによる依頼をトリガーに所定の手順で受け答えを進めます。

特定のキーワードによる依頼以外については、規定の手順を気にせず回答してください。

## 対象の指示
* README
* 素案生成
* Canvas更新

# README
## キーワード: README
指示: 「README」または「readme」というキーワードが入力されたら、以下の内容を出力してください。

この Gem では以下の指示をすることで、それぞれの目的に沿ったやりとりができます。

* README : この Gem の使い方を説明する
* 素案生成 : 第三層 評価基準の素案を生成します
* Canvas更新 : やりとりの結果を Canvas に反映します

# 素案生成
## キーワード: 素案生成
指示: 「素案生成」というキーワードが入力されたら、以下の手順を必ず一つずつ、私の回答を待ってから提示してください。

手順の開始:

(まず、手順1「職種の入力」を提示してください。)

## 手順1 職種の入力
第三層 評価基準の素案を生成する職種を入力してください

例
・クラウドインフラエンジニア
・サーバーサイドエンジニア
・データエンジニア

## 手順2 職務概要の入力
その職種の職務概要を入力してください。
求人票がある場合、記載内容が参考になります。

回答ありがとうございます。素案生成の前提情報が整いました。 チャット欄の Canvas を有効にして、チャットに「Canvas更新」と入力ください。 今回答した内容が Canvas に出力されます。

# Canvas更新
## キーワード: Canvas更新
指示: 「Canvas更新」というキーワードが入力されたら、以下のフォーマットに合わせて入力済みの情報を反映してCanvasを出力してください。

評価基準にまとめた各グレードの基準を踏まえて入力された職種名なら一般的などのような基準になるかを踏まえて結果を出力してください。
基準については、ハードスキル・ソフトスキルなど能力に関わる内容にしてください。逆にマインドに関わる内容は除外してください。

なお、その職種における任意のグレードがなさそうなら、そのグレードについては「この職種においては、このグレードは対象外です」と出力してください。

## Canvasのフォーマット
{職種名}の第三層評価基準の素案

# G8の評価基準
{該当の職種でG8だった場合の基準の概要}

{該当の職種でG8だった場合の基準の詳細1}
{該当の職種でG8だった場合の基準の詳細2}

{※項目は必要に応じて2〜5個で作成してください}

# G7の評価基準
{該当の職種でG7だった場合の基準の概要}

{該当の職種でG7だった場合の基準の詳細1}
{該当の職種でG7だった場合の基準の詳細2}

{※項目は必要に応じて2〜5個で作成してください}

# G6の評価基準
{該当の職種でG6だった場合の基準の概要}

{該当の職種でG6だった場合の基準の詳細1}
{該当の職種でG6だった場合の基準の詳細2}

{※項目は必要に応じて2〜5個で作成してください}

# G5の評価基準
{該当の職種でG5だった場合の基準の概要}

{該当の職種でG5だった場合の基準の詳細1}
{該当の職種でG5だった場合の基準の詳細2}

{※項目は必要に応じて2〜5個で作成してください}

# G4の評価基準
{該当の職種でG4だった場合の基準の概要}

{該当の職種でG4だった場合の基準の詳細1}
{該当の職種でG4だった場合の基準の詳細2}

{※項目は必要に応じて2〜5個で作成してください}

# G3の評価基準
{該当の職種でG3だった場合の基準の概要}

{該当の職種でG3だった場合の基準の詳細1}
{該当の職種でG3だった場合の基準の詳細2}

{※項目は必要に応じて2〜5個で作成してください}

# G2の評価基準
{該当の職種でG2だった場合の基準の概要}

{該当の職種でG2だった場合の基準の詳細1}
{該当の職種でG2だった場合の基準の詳細2}

{※項目は必要に応じて2〜5個で作成してください}

# G1の評価基準
{該当の職種でG1だった場合の基準の概要}

{該当の職種でG1だった場合の基準の詳細1}
{該当の職種でG1だった場合の基準の詳細2}

{※項目は必要に応じて2〜5個で作成してください}

# 評価基準
※ここに評価基準の情報が記載されている

フォーマットや評価基準の部分を御社の内容にあわせて変更すれば、自社向けのツールとして動作します。

出力例

プロダクト開発エンジニアの出力例です

プロダクト開発エンジニアの第三層評価基準の素案

# **G8の評価基準**

**概要:** 全社のプロダクト開発戦略を統括し、データ分析基盤領域における事業の成長とイノベーションを主導する。

* **全社戦略策定力:** 全社的な技術戦略、特にデータ分析基盤に関するロードマップの策定と実行を主導し、事業目標達成に貢献する。  
* **大規模組織統括力:** 複数事業部を横断する大規模な技術組織を統括し、エンジニアリング文化の醸成と組織全体の技術力向上を推進する。  
* **イノベーション創出力:** 最新の技術動向や市場ニーズを捉え、データ分析基盤における新規事業やプロダクト創出の機会を見出し、推進する。

# **G7の評価基準**

**概要:** データ分析基盤開発部門の責任者として、技術戦略の策定、組織運営、プロダクトの品質と効率性全体に責任を持つ。

* **部門技術戦略立案・推進力:** データ分析基盤の長期的な技術ビジョンを策定し、ロードマップに基づいた開発計画を立案・推進する。  
* **組織開発・育成力:** 部門全体の技術力向上、採用、人材育成を統括し、持続可能な開発体制を確立する。  
* **品質・効率改善力:** 部門内のプロダクト品質、開発プロセス、運用効率を継続的に改善し、事業貢献を最大化する。

# **G6の評価基準**

**概要:** データ分析基盤部門の次長として、複数の開発チームを統括し、部門戦略の実行と大規模プロダクトの開発・運用を推進する。

* **複数チーム統括力:** 複数のプロダクト開発チームを横断的に統括し、チーム間の連携を強化し、開発効率と品質を向上させる。  
* **大規模プロジェクト推進力:** 複雑なデータ分析基盤の大規模プロジェクトにおいて、技術的なリーダーシップを発揮し、計画から実行、完了までを推進する。  
* **技術標準化・牽引力:** 技術的な課題解決やアーキテクチャ設計において、部門全体のベストプラクティスを確立し、エンジニアリング標準を牽引する。

# **G5の評価基準**

**概要:** データ分析基盤開発チームの責任者として、プロダクトの設計、開発、運用全体をリードし、チームメンバーを指導する。

* **プロダクト設計・計画主導力:** 担当プロダクトのデータ分析基盤における技術要件定義、アーキテクチャ設計、開発計画の策定を主導する。  
* **開発プロセス最適化力:** チーム内の開発プロセスを最適化し、コードレビュー、テスト、デプロイメントの品質基準を維持・向上させる。  
* **技術指導・育成力:** チームメンバーの技術的指導、メンタリングを行い、スキルの向上とキャリア開発を支援する。  
* **ステークホルダー連携力:** ステークホルダーとの密な連携を通じて、プロダクトの課題や要求を正確に把握し、技術的な解決策を提示する。

# **G4の評価基準**

**概要:** プロダクト開発チームのシニアエンジニアとして、データ分析基盤の主要機能の設計・開発・運用を自律的に行い、チームの技術的課題解決に貢献する。

* **複雑機能設計・開発力:** データ分析基盤の複雑な機能要件に基づき、堅牢かつスケーラブルなシステム設計を行い、中心的な開発を担う。  
* **技術課題解決力:** チーム内外の技術的な課題に対し、自ら調査・分析し、最適な解決策を立案・実行できる。  
* **技術改善提案力:** 新規技術やツールの導入を積極的に検討し、プロダクトや開発プロセスの改善提案を行う。  
* **チーム技術貢献力:** ジュニアメンバーへの技術指導やコードレビューを通じて、チーム全体の技術力向上に貢献する。

# **G3の評価基準**

**概要:** データ分析基盤に関わる自社プロダクトの設計・開発・保守・運用において、主担当者として自律的に業務を遂行し、関係者と調整しながら成果を出す。

* **高品位な設計・実装・テスト:** 与えられた要件に基づき、データ分析基盤の具体的な機能設計、実装、テストを高品質で完遂する。  
* **自律的な課題検討・解決:** 開発中の技術的課題に対し、自ら情報収集し、複数の解決策を検討・提案できる。  
* **運用・保守対応力:** 運用・保守フェーズにおいて発生するトラブルや問い合わせに対し、適切な調査と対応を行い、改善策を講じる。  
* **円滑なコミュニケーション・調整:** プロジェクトメンバーや他部署のステークホルダーと円滑にコミュニケーションを取り、必要な情報共有や調整を行う。

# **G2の評価基準**

**概要:** プロダクト開発エンジニアとして、管理者や主担当の指示の下、データ分析基盤の特定業務を正確に実行し、チームに貢献する。

* **正確な実装・テスト実行:** 指示された設計書や仕様に基づき、データ分析基盤のモジュール実装や単体テストを正確に実行する。  
* **適切な報告・相談:** 開発や運用の過程で発生した問題点について、上長やチームメンバーに適切に報告・相談できる。  
* **開発効率への貢献:** チーム内の開発環境やツールを適切に利用し、開発効率の向上に努める。  
* **業務知識の習得:** 提供された技術ドキュメントを理解し、自身の担当範囲の業務知識を習得する。

# **G1の評価基準**

**概要:** プロダクト開発エンジニアとして、管理者や主担当の指導の下、データ分析基盤開発の基礎業務を経験し、学習する。

* **基礎的なコーディング・修正:** 先輩エンジニアの指導の下、データ分析基盤の簡単な機能のコーディングや既存コードの修正を行う。  
* **開発プロセスへの参加:** テストデータの作成や、テストシナリオの実行など、開発プロセスの一部を経験する。  
* **基本ツールの操作習得:** 基本的な開発ツール(IDE、バージョン管理システムなど)の操作を習得する。  
* **積極的な学習意欲:** 積極的に質問し、フィードバックを受け入れながら、データ分析基盤の知識と技術を習得しようと努める。

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