
手段から目的に遡るケースと注意点
こんにちは。人事グループ・組織開発室に所属し、組織開発を担当しているてぃーびーです。
何か業務で問題になっている箇所を解決する場合、問題を発見し、明確化し、それに適した解決策を検討するのがよくある流れです。この記事では、手段から目的に遡るケースとその注意点についてまとめます。
手段から目的に遡るケース
手段から目的に遡るのは、以下のような場合です。
- 手段の進化
- 手段の発見
- 手段の再解釈
- 手段の変化
1. 手段の進化
手段の進化は、世の中の発展によって新たな手段が生まれたケースです。
例えば、情報共有に特化したツールが存在しなかった時代に、それが誕生したケースです。
2. 手段の発見
手段の発見は、もともと手段は存在していたが、自分は知らなかった状態から何かのきっかけで知ることになるようなケースです。多くの場合、書籍、社外交流、他社の情報発信、中途入社の社員などを通して手段を知ることになります。
例えば、xUnitが普及し始めた時期に、チーム内でまだ知られていなかったが、社外勉強会を通じて誰かがその存在を知るケースです。
3. 手段の再解釈
手段の再解釈は、もともと世の中に存在していた手段について、別の領域で転用できる可能性に気づくケースです。
例えば、ビジネス領域で使われる The Model 形式の考え方を、人材採用の分野に応用するケースです。
4. 手段の変化
手段の変化は、もともと存在していた手段の性能が向上したり、コストが下がるような変化によって実用の判断基準が変わるようなケースです。
手段を使う場合の注意点
手段の進化、手段の発見、手段の再解釈、手段の変化などによって、新たな手段を得た場合、解決対象となる問題が存在し、それが優先して取り組むほど重要度が高いことを確認したうえで対応する必要があります。特に、手段の導入に多くの時間を要し、複数の関係者を巻き込む必要がある場合ほど、それが優先して解決すべき問題かどうかを見極めることが重要です。
問題が存在するかどうか不明なまま、他社がやっているからという理由で手段を適用した結果、実は自社では問題は存在せず、単に時間を浪費するだけでなく、既存の状況を悪化させる可能性もあります。
補足
問題が明らかであり、手段も小規模で短時間で適用可能で、継続的な運用コストも発生せず、悪影響もなさそうならば、素早く試してみてもよいでしょう。