CVATに既存のアノテーションをインポートする
データアナリティクス事業本部の鈴木です。 以前、画像アノテーションツールのComputer Vision Annotation Tool(以降、CVAT)を紹介しました。
今回はCVATに既存のアノテーションをインポートする方法を紹介します。
検証の説明
確認したいこと
CVATで、既存のアノテーションデータをインポートする方法を確認します。
例えば、別のネットワークにあるCVATでほかの人がアノテーションを行い、結果を送付してくれたとします。手元のネットワークにあるCVATにインポートし、その結果を確認したり、追加でアノテーションを付けたりしたいケースを考えています。
CVATは以前の記事と同様、ローカルにコンテナを起動する想定です。また、CVATはタスク自体をエクスポートする機能がありますが、今回はデータセットやアノテーションデータのみを受領したケースを想定します。
やってみる
0. アノテーション結果のエクスポート
まず、別プロジェクトからアノテーションデータをエクスポートする方法から確認します。
例えば、以下のようなアノテーション結果があるとします(画像は以前の記事と同じものです)。
以下のように、Export task datasetからPASCAL VOC 1.1形式でデータをエクスポートします。
OKを押すと、データセットをzipにしたものがダウンロードされます。
Save imagesをチェックすると、エクスポート結果に画像を含めることができます。チェックしない場合はアノテーションのみ出力されます。
このようにして、別のネットワークにあるCVATからエクスポートされた結果が、共有されたとします。
1. プロジェクトの作成
手元のCVATには、エクスポートしたデータを取り込むためのプロジェクトとタスクがないので、まずプロジェクトを作成します。
Projectsをクリックし、Create new projectからプロジェクトを作成します。
このとき、labelはインポートするアノテーションデータに含まれるものを全て作成しておきます。
2. タスクの作成
次に先ほど作成したプロジェクトに、タスクを作成します。
アノテーション対象の画像をselect filesのセクションからアップロードします。
3. アノテーションのインポート
タスクを開き、Upload annotationsからアノテーションデータの形式をクリックします。
クリックすると、アップロードするファイルを聞かれます。もし別のCVATでエクスポートした際のzipファイルがあればそれを選択します。
もし、アノテーションデータしかない場合も、zip圧縮することでアップロードが可能でした。
例えばMacだと、アップロードしたいアノテーションデータをまとめて選択し、下の画像のように圧縮します。
作成したzipファイルを上記のファイル選択で選択します。
アップロード時には、既に付けられているアノテーションが消えてしまって問題ないか確認されるので、問題なければUpdateを押します。
無事にインポートできると、アノテーションを確認することができます。
最後に
今回はCVATに既存のアノテーションをインポートする方法を確認しました。Pythonなどで画像とアノテーション結果を表示して確認するのは結構手間なので、CVATにインポートしてUIから確認できるのはとてもよいですね。