KiroがClaude Opus 4.5をサポート。Builders IDの無料ライセンスで試してみた

KiroがClaude Opus 4.5をサポート。Builders IDの無料ライセンスで試してみた

Kiro-CLI v1.20.1で、実験的サポートされた「Claude Opus 4.5」をAmazon Linux 2023環境で検証。AWS Builders ID(無料)のアカウントでも、モデル選択および対話が可能であることを確認できました。
2025.11.25

2025年11月25日、AIコーディングアシスタント「Kiro」の公式ブログにて、最新モデル Claude Opus 4.5 のサポートが発表されました。

https://kiro.dev/blog/introducing-opus-45/

本記事では、Amazon Linux 2023にインストールした Kiro-CLI環境で、Builders IDでの認証と、Opus 4.5の動作確認を試みる機会がありましたので紹介します。

検証環境

  • OS: Amazon Linux 2023 (x86_64)
  • 認証: AWS Builders ID (Free Tier)
  • ツール: Kiro-CLI (旧 q developer cli)

インストールとセットアップ

Kiro CLIのインストールは、下記記事の手順通りに実施しました

https://dev.classmethod.jp/articles/kiro-cli-ec2-amazon-linux-2023-install/

$ curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf 'https://desktop-release.q.us-east-1.amazonaws.com/latest/q-x86_64-linux.zip' -o 'kirocli.zip'
$ unzip kirocli.zip 
Archive:  kirocli.zip
   creating: q/
  inflating: q/install.sh            
  inflating: q/README                
...
  inflating: q/bin/qterm             
  inflating: q/bin/qchat             

Builders IDによる認証

インストーラーを実行し、認証を行います。
途中、ログイン方法を聞かれますが、今回は「Use for Free with Builder ID」を選択しました。

$ ./q/install.sh 
✔ Do you want q to modify your shell config (you will have to manually do this otherwise)? · Yes
✔ Select login method · Use for Free with Builder ID

Confirm the following code in the browser
Code: ****-****

Open this URL: https://view.awsapps.com/start/#/device?user_code=***-***
Device authorized
Logged in successfully

ブラウザでの認証完了後、ターミナル側でも Logged in successfully と表示され、正常にセットアップが完了しました。

Opus 4.5 の有効化検証

セットアップ直後の状態で、最新モデルがリストに出てくるか確認します。
まず、CLI自体の定義ファイルを最新化するため update を実行しました。

$ q update

アップデート後の Kiro-CLIのバージョンは「1.20.1」となっていることを確認しました。

$ kiro-cli --version
kiro-cli 1.20.1

モデルの切り替え確認

kiro-cli コマンドでインタラクティブモードを起動します。

$ kiro-cli
⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀
⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀     ⢀⣴⣶⣶⣦⡀⠀⠀⠀⢀⣴⣶⣦⣄⡀
⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀     ⢰⣿⠋⠁⠈⠙⣿⡆⠀⢀⣾⡿⠁⠀⠈⢻⡆
                    (中略:ロゴAA)
⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀     ⠀⠈⠻⠿⠿⠟⠁⠀⠀⠀⠈⠻⠿⠿⠟⠁

╭─────────────────────────────── Did you know? ────────────────────────────────╮
│                                                                              │
│                   Use /tangent or ctrl + t (customizable) to                 │
│    start isolated conversations ( ↯ ) that don't affect your main chat     │
│                                   history                                    │
│                                                                              │
╰──────────────────────────────────────────────────────────────────────────────╯

Model: Auto (/model to change) | Plan: KIRO FREE (/usage for more detail)

起動後、/model コマンドを入力し、モデル一覧と現在の選択状態を確認しました。

> /model

 Press (↑↓) to navigate · Enter(⏎) to select model 
❯ Auto | 1x credit | Models chosen by task for optimal usage and consistent quality
  claude-sonnet-4.5 | 1.3x credit | The latest Claude Sonnet model
  claude-sonnet-4 | 1.3x credit | Hybrid reasoning and coding for regular use
  claude-haiku-4.5 | 0.4x credit | The latest Claude Haiku model
  claude-opus-4.5 (current) | 2.2x credit -- experimental

上記メニューの通り、AWS Builders ID(無料枠)のアカウントであっても claude-opus-4.5 が選択可能であり、(current) となっていました。なお、クレジット消費係数は 2.2x と設定されており、Experimental(実験的)な扱いである点には注意が必要です。

応答内容の確認

実際にチャットでモデルの挙動を確認しました。

ユーザー:

Opus4.5をモデルとして指定しました。有効になっている?

Kiro (AI):

私はKiroです。使用しているモデルの詳細については、ドキュメントに明確な情報がありません。
(中略)
現在どのモデルが有効になっているか確認するには、/model コマンドを実行してみてください。

AI自身は自分のモデルバージョンを正確に認識していない(あるいはKiroとして振る舞うよう指示されている)ようでした。そこで、先ほど確認した /model コマンドの出力結果をプロンプトとして渡し、再確認を求めました。

ユーザー:

現在のKiro-CLIで有効なモデルは何?
(※ここに先ほどのメニュー画面のテキストを貼り付け)
claude-opus-4.5 (current) | 2.2x credit -- experimental

Kiro (AI):

現在のKiro-CLIで有効なモデルは以下の5つです:
(中略)
5. claude-opus-4.5 (2.2x credit) - 実験的モデル(現在選択中)

現在使用しているのは claude-opus-4.5 です。

AIの回答とCLIのステータス表示を突き合わせ、Opus 4.5の設定が適用されていると判断しました。

さいごに

Amazon Linux 2023環境において、無料のAWS Builders IDを使用してKiro-CLIの Claude Opus 4.5 を利用できることを確認しました。
実験的機能(Experimental)という位置付けではありますが、追加費用なしで最上位モデルの性能をCLIから試せるのは大きなメリットです。

一方で、公式アナウンスには 「Opus 4.5 is not currently available for customers logging in with AWS IAM Identity Center.」 という記載があります。組織利用などでIAM Identity Center(Proライセンス)を使用している場合は、現時点ではOpus 4.5を選択できない制限があるようです。

有償のProライセンス環境ですぐに利用できない点は残念ですが、今後の正式サポートと対象拡大を心待ちにしたいと思います。

この記事をシェアする

FacebookHatena blogX

関連記事