Looker 7 新機能:ダッシュボード(ベータ版)が「クロスフィルタリング」に対応しました #looker
先日、Looker 7の新しいバージョンである「7.14」がリリースされました。
当エントリではこのリリースに含まれる、「ダッシュボード(ベータ版)のクロスフィルタリング」機能について、利用するための設定手順と実際に使ってみた内容について説明したいと思います。
目次
「クロスフィルタリング」とは
ダッシュボード(ベータ版)における「クロスフィルタリング」とは、ダッシュボードに配置されたビュー(Lookと呼ぶ)の描画要素を選択することで、その選択内容が絞り込み条件となり、ダッシュボード内の他ビュー(Look)の表示結果を再検索・再描画するというものです。通常であればダッシュボードに設定されたフィルタを用いて表示内容を切り替えるのが主な方法でしたが、この機能によってより柔軟な操作・表示が可能となります。
なお、この機能はタイトルにもあるようにベータ版のダッシュボードでのみ利用可能となっています。
設定有効化手順
設定の有効化については管理者メニューの[Labs]にて、ベータ版機能の「Cross Filtering」を有効にするだけでOKです。
「クロスフィルタリング」実践
ここからは実際に「クロスフィルタリング」を試してみます。ベースとなるダッシュボードをベータ版で新規作成。
任意の名前で編集スペースを用意します。
ダッシュボードの枠が出来ました。
ダッシュボードに載せる情報を「タイル」として追加(Add Tile)していきます。
手元にあるデータ(ブログ投稿データ)から、2020年の部署毎の投稿本数データ、
著者毎の投稿本数データ、
1日における時間毎の投稿本数データをそれぞれ棒グラフでダッシュボードに配置してみます。
こんな感じでダッシュボードに並べてみました。
クロスフィルタリングの有効化はメニューの「Filter」にある「Cross Filtering」を有効にすることで対応出来ます。
これで準備完了です。試しに左上の「部署毎の本数」グラフで任意の部署を選択してみます。するとその他のグラフも選択内容に沿った形で結果表示が変わりました。
続けて、絞り込まれた部署内の任意の著者の本数情報を選択してみます。上記内容から更に「著者」で条件を絞り込んだ形でその他のグラフ表示が切り替わりました。ちなみに条件を変える・クリアする場合は上記メニューの条件部分を操作することで対応出来ます。
ちなみに、色々なパターンを試してみようと思って試行錯誤してみていたところ、ものによっては以下のような形で「Unsupported Visualization」と警告が出る事がありました。公式ドキュメントに拠ると、現時点ではこの機能(クロスフィルタリング)に対応しているグラフと対応していないグラフがそれぞれ存在するようです。下記実践のケースでは一番下に表形式のグラフを配置していますが、それ以外のグラフで表形式のデータが絞り込まれはしますが、表形式の要素(例えば行やセル)を指定してもその条件で他のグラフが影響を受ける、という形にはなりませんでした。実際にダッシュボードを作る際はこの辺り、内容と状況をご確認頂けますと幸いです。
また、クロスフィルタリングに関するその他詳細な仕様については下記ドキュメントをご参照ください。
まとめ
という訳で、Looker 7の新機能「ダッシュボード(ベータ版)のクロスフィルタリング」の紹介でした。
この機能を活用出来ると、Lookerの探索作業も色々と捗りそうですね。早く正式に利用出来るようになって頂きたいものです。