
NotebookLMで登壇動画からブログを爆速で作る方法
こんにちは、リテールアプリ共創部の戸田駿太です。
今回は、NotebookLM を活用して登壇動画から登壇ブログを爆速で作成する方法をご紹介します!
はじめに
みなさん、登壇した内容をブログにする作業に時間を取られていませんか?
僕はスライドだけ貼り付けたブログだと実際に話した内容が伝わらずもったいないと感じていたので時間をかけて登壇ブログを作成していました。
そこで最近 Google ワークスペースに追加された NotebookLM という AI ツールを使って、作業を劇的に効率化してみたのでご紹介します。
こちらが今回の方法で実際に作ったブログです。ぜひ参考にしてみてください!
この方法を使うと 30 分から 1 時間ほどで登壇ブログが完成します。
NotebookLM とは?
NotebookLM は Google が提供する AI ノートブックツールで、文書やメディアを読み込ませて、それをベースに AI と対話できる優れた機能を持っています。特に重要なのは、PDF や動画ファイルをアップロードして内容を理解させられるという点です。
NotebookLM のインターフェースです。左側にソース一覧、右側にチャットエリアがあります。アップロードしたコンテンツをベースに AI と対話できます。
登壇動画からブログを作る手順
手順の概要
- 登壇する
- 登壇している時の動画を切り取る
- NotebookLM でノートブックを作成する
- スライドと登壇動画をアップロードする
- ブログを書いてとプロンプトを打つ
- 出力されたテキストを編集する
- 完成!
1. 登壇する
まずは通常通り、勉強会やカンファレンスなどで登壇します。この時点では特別な準備は必要ありません。いつも通り発表しましょう!
2. 登壇している時の動画を切り取る
登壇の様子を録画しておきましょう。Zoom や Google Meet などのツールを使えば、簡単に録画できます。もし主催者側が録画してくれる場合は、後日その動画データをもらうようにしましょう。
動画を切り取るコツ
- 自分の発表部分だけを切り出すと処理が早くなります
- 動画の音声がクリアであることを確認しましょう
- 必要であれば簡単な編集ツールで不要な部分をカットしておくと良いでしょう
3. NotebookLM でノートブックを作成する
動画の準備ができたら、NotebookLM にアクセスしてノートブックを作成します。
トップページの「新規作成」ボタンを押してノートブックを作成します。
4. スライドと登壇動画をアップロードする
新しいノートブックが作成できたら、以下のファイルをアップロードします。
- 発表で使用したスライドの PDF: スライドを PDF 形式でエクスポートしておきましょう
- 登壇動画のファイル: MP4 などの形式でアップロード
「ソースを追加」ボタンをクリックするとアップロード画面が表示されます。ファイルは画面へのドラッグ&ドロップか、「ファイルを選択」ボタンからアップロードできます。
ウェブサイトのコンテンツも参考資料として追加できます。
「ウェブサイト」ボタンを使えば、参考となるウェブサイトのコンテンツも追加できます。
ウェブサイトの URL を入力して「挿入」ボタンをクリックするだけで簡単に追加できます。
アップロードが完了すると、以下のようにソースが一覧表示されます。
アップロードしたコンテンツがソースとして左側のパネルに表示されます。これらのソースをベースに AI がブログを作成するため、必要な情報がすべて含まれていることを確認しましょう。
アップロードが完了したら、NotebookLM が自動的にファイルの内容を分析し、テキスト化してくれます。
ファイルの処理が完了すると、PDF やビデオの内容がテキストデータとして抽出されます。中央のパネルには、アップロードした資料の要点がまとめられています。
5. ブログを書いてとプロンプトを打つ
ファイルの処理が完了したら、NotebookLM のチャット欄にプロンプトを入力します。目的に応じて以下のようなプロンプトパターンを使い分けると効果的です。
プロンプトパターン ① 基本形
アップロードした登壇動画とスライドの内容を元に、技術ブログを作成してください。
以下の点に注意してください。
- 冒頭に簡潔な要約を入れる
- 見出しを適切に設定する
- コードや図表についても言及する
- マークダウン形式で出力する
- 専門用語は適切に説明する
- 箇条書きとテーブルを効果的に使用する
このプロンプトは基本的なブログを素早く生成したい場合に適しています。
プロンプトパターン ② 図解を含む詳細版
アップロードした登壇動画とスライドの内容を元に、技術ブログを作成してください。
以下の点に注意してください。
- 冒頭に簡潔な要約を入れる
- 見出しを適切に設定し、階層構造を明確にする
- コードや図表についても詳しく言及する
- マークダウン形式で出力する
- 専門用語は初心者にもわかりやすく説明する
- 重要なプロセスやアーキテクチャについては、mermaid 記法を使って図解を追加する
- 例えば以下のようなフローチャートや関係図を適切な箇所に挿入してください
例:
```mermaid
graph TD
A[問題発見] --> B[原因分析]
B --> C[解決策検討]
C --> D[実装]
D --> E[検証]
E -->|問題あり| B
E -->|問題なし| F[完了]
```
このプロンプトは図解を含めたより詳細なブログを作成したい場合に適しています。 mermaid 記法に対応したブログプラットフォームで特に効果的です。
プロンプトパターン ③ 登壇内容完全再現版
アップロードした登壇動画とスライドの内容を詳細に分析し、話した内容をすべて含む包括的な技術ブログを作成してください。
以下の点に注意してください。
- 冒頭に全体像がわかる要約を入れる
- 登壇で話した内容・例え話・質疑応答も含めて、可能な限り詳細に再現する
- 話の流れを忠実に再現しつつ、論理的な構成になるよう整理する
- スライドの各ページについて詳しく解説する
- 専門用語や略語は初出時に詳しく説明する
- デモの手順や例示したコードは実行可能な形で記載する
- 聴衆の反応や質問への回答も含める
- 話し言葉は適切に書き言葉に変換しながらも、元の表現のニュアンスを保持する
このプロンプトは登壇内容を可能な限り完全に再現したい場合に適しています。特に重要な講演やワークショップの詳細な記録として活用できます。
必要に応じてプロンプトをカスタマイズしましょう。例えば、特定のプラットフォーム向けのフォーマット指定や、強調したい内容の指示を追加できます。
追加のプロンプト例
生成されたブログをさらに調整したいときは、以下のような追加プロンプトも効果的です。
より詳細に説明する場合
生成されたブログの ○○ の部分について、もう少し詳しく説明してください。
特に □□ の仕組みや、△△ の設定方法については、初心者でも理解できるように
ステップバイステップで解説してください。具体的な例も追加すると良いでしょう。
AI が作成したブログで説明が不足している部分や、より詳細な解説が必要なセクションがある場合に有効です。
文章を柔らかくする場合
全体的にもう少し親しみやすい文体に調整してください。
堅い表現や専門用語が多い部分は、日常会話に近い表現に言い換えて、
読者が親近感を持てるような文章にしてください。
例えや比喩を適宜入れると良いでしょう。
技術的な内容が多いブログを、より広い読者層に向けて読みやすくしたい場合に役立ちます。
Zenn の記法を活用する場合
Zenn の記法を活用して、ブログをより読みやすく整形してください。
特に以下の要素を適切に使ってください。
- メッセージボックス(:::message)で重要ポイントを強調
- アコーディオン(:::details)で補足情報を整理
- コードブロックに言語指定を追加
- テーブルを使って情報を整理
- mermaid 図を追加して概念を視覚化
特に Zenn や GitHub など、リッチな Markdown 表現をサポートするプラットフォームに投稿する場合に効果的です。
6. 出力されたテキストを編集する
ここからは以下の点に注意して編集を行います。
編集のポイント
- AI が誤解している部分がないか確認
- 自分の言いたかったことが正確に伝わっているか
- 画像やリンクの追加
- 企業や組織のガイドラインに沿った表現になっているか
編集作業は通常のブログ執筆と比べて格段に少なくなります。AI が既に構造化されたブログを作成してくれているため、微調整が中心となります。
7. 完成!
編集が完了したら、あなたのブログは公開準備完了です!通常であれば数時間から場合によっては数日かかる作業が、わずか 30 分〜1 時間程度で完了します。
この方法のメリット
メリット | 説明 |
---|---|
時間の大幅削減 | 従来の方法と比べて約 70-80%の時間短縮が可能 |
内容の正確性 | 実際に話した内容をベースにするため、情報の欠落が少ない |
構造化された文章 | AI が適切に見出しや段落を整理してくれる |
言い回しの洗練 | 話し言葉を書き言葉に自然に変換 |
繰り返し利用可能 | 一度手順を覚えれば、今後のあらゆる登壇に応用できる |
まとめ
NotebookLM を活用することで、登壇内容をブログに変換する作業を驚くほど効率化できます。この方法を使えば、知識の共有やアウトプットの頻度を高めることができ、個人としての発信力強化にもつながります。
ぜひ皆さんも次回の登壇後に試してみてください!何か質問があれば、コメントや SNS でお気軽にお問い合わせください。