OpenMetadata SaaSでTableau Cloudのメタデータを抽出してみた
さがらです。
OpenMetadataはTableau Cloudのメタデータの抽出に対応しております。(※Tableau Serverも、もちろん対応しています。)
今回、このOpenMetadataからTableau Cloudのメタデータの抽出を試してみたので、本記事で内容をまとめてみます。
前提
基本的には、このドキュメントの手順に沿って行っていきます。
また、本記事のタイトルでは「OpenMetadata SaaS」とは書いていますが、中身はOSSのOpenMetadataと全く一緒です。クラスタの構築や運用周りをすべて担ってくれるのがSaaS版となっております。
OpenMetadata SaaSのフリートライアル開始手順については、こちらのブログをご覧ください。
各製品のバージョン
- OpenMetadata SaaS
- Tokyoリージョン
- OpenMetadata
- 0.13.2
事前準備
まず、事前に行うことがありますので、その内容について記述していきます。
接続先のTableau CloudのAPIのバージョン確認
OpenMetadataからTableau Cloudに接続する際に、Tableau CloudのREST APIのバージョンを入力する必要があります。
こちらのTableauのドキュメントから、Tableau Server/Cloudの各バージョンで使用しているREST APIのバージョンを確認できるので、参考にしてみてください。
Access Tokenの取得 ※ユーザー名とパスワードで認証しない場合
続いて、OpenMetadataからTableau Cloudに接続を行うためのAccess TokenをTableau Cloud上で取得します。
まず、画面右上のユーザー名のアイコンからマイアカウントの設定
を押します。
設定タブの真ん中くらいの位置に個人用アクセストークン
という項目があります。ここのトークン名
に任意のトークン名を記述し、新しいトークンの作成
を押します。
すると、画面上にアクセストークンが表示されます。こちらのトークン名
とトークンシークレット
を後で使用しますので、忘れずにコピーしておきましょう。
OpenMetadata上での連携設定
では、OpenMetadata上でTableau Cloudのメタデータを抽出するための設定を行っていきます!
まず、Settings
のDashboards
からAdd new Dashboard Service
を押します。
Tableau
を選択し、Next
を押します。
Service Name
とDescription
を記入し、Next
を押します。
続いて、連携するTableau Cloudへの接続に必要な情報を入力していきます。
Host And Port
:`https://prod-apnortheast-a.online.tableau.com/`のようなホスト名を入力API Version
:事前に確認したAPIのバージョンを入力Site Name
とSite URL
:連携先のTableau CloudのURL`https://prod-apnortheast-a.online.tableau.com/#/site/サイト名`の`サイト名`を入力Personal Access Token
:事前に生成したAccess Tokenのトークン名
を入力Personal Access Token Secret
:事前に生成したAccess Tokenのトークンシークレット
を入力
これらの入力が完了したら、Test Connection
を押して接続が問題ないことを確認し、Save
を押します。
これでTableau Cloudへのコネクタの設定は終わりなのですが、まだメタデータの抽出をいつ行うかの設定が出来ていませんので、続けて、Add Ingestion
を押します。
すると、Ingestionの設定画面が出てきます。Dashboard Filter Pattern
で抽出するメタデータを絞り込むことも可能です。
また、ここの設定で重要なのが、Database Service Name
です。DWHのテーブルからTableauのダッシュボードまでのリネージを生成するためには、ここに参照先のDWHの名称を入力する必要があります。
各設定値に問題がなければ、Next
を押します。
続いて、抽出のスケジュールを選択します。設定を終えたら、Add & Deploy
を押します。
下図のように表示されたら、抽出の設定は完了です!
ちなみに、対象のIngestionsを手動実行することも出来ます。対象のIngestionのActions
列にてRun
を押せばOKです!
対象のTableau Cloud上で管理しているコンテンツの数にもよると思いますが、38個のコンテンツのメタデータの抽出に、1分かかりました。
Tableau Cloudから抽出したメタデータの確認
続いて、Tableau Cloudから抽出したメタデータがどの様に確認できるかを少しだけ見ていきます。
まず、Details
タブでは、対象のダッシュボードの中に含まれる各ワークシートやダッシュボードの一覧を確認することが可能です。
Lineage
タブでは、Ingestionの設定のDatabase Service Name
で指定したDWHを参照している場合、DWH上のテーブルからTableauのダッシュボードまでのリネージを確認することが可能です。
最後に
OpenMetadataからTableau Cloudのメタデータの抽出を試してみました。
DWH上のテーブル~ダッシュボードへのリネージを見ることが出来るのは嬉しいですよね!ぜひお試しください。