組織課題の解決シリーズ – ツールのポテンシャルを引き出す
こんにちわ。従業員体験( EX ) の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
組織に関わる定番の問題、その解決策をまとめる組織課題の解決シリーズです。
- 前提知識 - このお題を説明する上で必要な前提知識
- 組織の臭い - 解決が必要な対象の症状、問題点
- プログラムにおける「コードの臭い」を想定しているものです
- 組織課題の解決テクニック / 臭いの解決方法
の構成でまとめます。
今回のお題は「ツールのポテンシャルを引き出す」です。
前提知識
この記事におけるツールとは、会社で利用されている SaaS のサービスなどを想定しています。
組織の臭い - 活用されていない機能
業務で利用されるツールは様々な機能を揃えています。また、その機能は日々追加されていきます。
そんな中で、実はある機能を使っていれば業務効率が大きくあがるようなものがあるが、誰もその機能の存在や使い方を知らないために活用されていない場合があります。場合によっては、実は現状のツールで実現できることを知らずに「このツールは不便だ」と判断して、ツールの変更を検討してしまうことすらあるでしょう。
例 - Notion のデータベース機能
メモ、タスク、Wiki など、すべてを一つで扱えることから昨今人気の Notion ですが、その真価はデータベースの活用にこそあります。
複数の箇所で活用されるデータをデータベースとして登録しておくことで、様々な利点があります。
例えば
- リレーションを利用して複数のデータベースを連携すること
- データベースを軸として様々なビューで内容を参照すること
- データベースをグループ化やフィルタなどをしつつ他のページに埋め込むこと
- etc
などです。
Notion が便利、という噂を聞いて導入したのはいいが、導入関係者がITエンジニアではなかったためデータベースの機能の便利さに気づかないまま、他のナレッジ共有+タスク管理と同じような使い方をしてしまう、という状態になりがちではないでしょうか。
この状態は「活用されていない機能」の臭いになります。
組織課題の解決テクニック
ツールマスター
全社、チームで継続的に活用される利用頻度・利用範囲の高いツールは、利用効率を上げることの効果が大きくなります。 そのため、こういったツールの機能を把握し、追加されていく新規機能もいち早くキャッチアップし、いかによりよく使うかを追求してくれる担当者を最低1名用意しましょう。「ツールマスター」とでもいう人です。
理想的には導入チームおよび単独の場合は導入担当者が受け持つことができると理想的ですが、向き不向きもあるので、適した人をアサインしましょう。全社の生産性を高める重要な取り組みのため、おまけてきな扱いではなく、評価対象にもなっていくように取り扱うことが必要です。
ナレッジ集約
ツールマスター以外に、全社でそのツールのよりよい活用方法を身に着けた人がいたら、社内の情報共有ツールに共有してノウハウを集約できるようにしましょう。その情報が社外の役にも立てるのなら、ブログで発信できればなおよいでしょう。
例えば、クラスメソッドの Notion の活用記事は以下のカテゴリにまとまってアウトプットされています。
ただし、単発のアウトプットは後から利用するときに使い勝手がいいとは限りません。
一定量の情報が集まってきたら、情報をカテゴライズしたまとめ記事を作成し、気になった人はそのページだけをみれば済むようにできるとなお便利です。