社内勉強会#26 タイムボックスワークショップを実施しました。
だいぶ日にちが経ってしまったのですが、9/9(金)の夜に社内勉強会として実施したタイムボックスワークショップの模様を報告します。
はじめに
今回の勉強会は、私が7/30のScrum Boot Camp東京を受講した時に参加したワークショップが非常に良いものだったのですが、わりと簡単にできそうだったので社内でもやってみようと思ったことが発端です。
今回は、タイムボックス(管理による繰り返し作業)を通じて
- 自分たちのリズムをつかんだ作業を体感する。
- 以前の経験を次に生かせることを体感する。
という事をゴールとして設定しました。
もともとがScrumのコンテキストの中で設計されたワークショップなので、趣旨を理解していただくために最初に簡単にScrumの説明をし、そのあと早速ワークに取り組んでもらいました。
ワークショップ
ワークショップでは参加者にチームを組んでもらい、決められた時間(タイムボックス)内に紙ヒコーキを作って既定の飛距離(3メートル)を飛ばすというワークを、5回繰り返してみるということをやりました。
また、ただ個々人がヒコーキを作って飛ばすのではチームの意味がないので、半ばチーム作業を強制するようなルールがいくつか設けてあり、その制約のなかで作業をしてもらいます。
紙ヒコーキを作って飛ばす前には3メートル飛ばせるヒコーキの数を見積り、飛ばした後には実際に飛んだヒコーキの数を数え、見積りと比較します。
そうやって作業を繰り返すたび、徐々にチームの見積りと実績(ベロシティ:チームが成果を作り出すスピード)が安定して行く様を確認していく予定だったのですが、今回はなかなかうまく飛ばず実績0という回も多かったです。4回目になってようやく安定してきたかな、という状況でした。
最後の5回目では合格基準(品質条件)を3メートルから5メートルに変更しました(ryuzeeさんのブログからアイデアを拝借しました。ありがとうございます)。参加者には4回の繰り返し作業から得られた経験を武器に、変化に挑んでもらいました。
ふりかえり
最後に全体でふりかえりを行いました。
参加者によるふりかえりの結果を一部ご紹介します。
- (ふりかえりによる)フィードバックが効いた。
- ふり返るべき事柄がもう少しあった。
- (ヒコーキを)しっかり作り過ぎ?
- 達成すべき目標がブレてた?
- 完了条件の把握があいまいだった。
- 作業順序にムラがあった。
- 意外と飛んでた。
- 完成イメージが甘かった。
- 完成させる過程をちゃんと話してなかった。
- 飛んだヒコーキとダメだったヒコーキの比較分析ができたらよかった(タイムボックス終了後に成果物を全部破棄されてしまうので)。
※()内は筆者補足。
ふりかえり結果にもありますが、何を作ればいいのかが曖昧なままだと自分たちが勝手に考えた本当は必要ないものまで作り込んでしまうという事は日常の中でも結構起きやすいかと思います。
このあたりは私が受講した時にも講師の方から指摘がありました。
おわりに
内心うまくいくか心配だったのですが、結果として参加者からは好評だったのでよかったです。また機会があれば第2回をやってみたいと思います。
またタイムボックスワークショップというタイトルで開催しましたが、改めて考えるとタイムボックスとイテレーション(スプリント)ワークショップとした方がよかったかなと思いました。
10月に開催されるScrum Gathering Tokyo 2011の2日目(10/22(土))では、このワークショップのもととなったScrum Boot Campが開催されます。残念ながらすでに満席なのですがもしかしたらキャンセルが出るかもしれません。もし興味がある方は、申込みサイトをこまめにチェックしてみてください。