課題に対する段階的なアプローチ
こんにちは。人事グループ・組織開発室に所属し、組織開発を担当しているてぃーびーです。
何かの課題を解決する場合、いきなり完全に解決することができるとは限りません。この記事では、課題解決において段階的なアプローチが求められる具体的な場面と、その対策について解説します。
段階的なアプローチが必要な場面
段階的なアプローチが必要な場面には以下のようなものがあります。
No | 場面 | 内容 |
---|---|---|
1 | 実現が未知数 | 解決策の実現が可能かどうかが不確かで、成功の可能性を試しながら進める必要がある |
2 | 説得力の不足 | 関係者の合意を得るための根拠やデータが不十分で、一歩ずつ進めながら信頼を築く必要がある |
3 | 不明確な課題 | 解決すべき課題が明確でなく、段階的に整理しながら問題の本質に迫る必要がある |
4 | 影響範囲が広い | ゴールに向けた取り組みが多くの関係者や部門に影響を与えるため、徐々に取り組むことで混乱を避ける必要がある |
5 | 前提の不足 | ゴールに向けたプロセスを進めるために必要な前提条件(リソース、データ、スキルなど)が揃っていない |
6 | 関係性の不足 | 関係者の合意を得るための人間関係や信頼が不十分で、関係構築や信頼構築をする必要がある |
段階的なアプローチ
各障壁に対する対策となる段階的なアプローチをまとめます。
1. 実現が未知数
実現可能性を最小限のコストで検証することから始め、成功の見通しを評価します。
2. 説得力の不足
関係者の合意を得るための根拠やデータを集めることから始めます。
3. 不明確な課題
不明確な課題を明確にすることで、着手の前提を整えることから始めます。
詳しくは、以下の記事を参照ください。
4. 影響範囲が広い
小さな範囲に対して素早く試すことで、リスクを抑えるため、小規模な範囲で迅速に試行し、成功の可能性を確認することから始めます。
5. 前提の不足
リソースやスキルなど、対応するために必要な前提を整理し、一つ一つ満たしていくことから始めます。
6. 関係性の不足
人は合理的な説得材料だけで物事を判断するとは限らないため、良好な関係性や信頼構築が重要です。そのため、コミュニケーションを繰り返して関係を深めたり、相手を助けることや、ともに取り組むことなどを通して信頼を蓄えることから始めます。
なお、普段からの関係性や信頼関係が十分で、説得材料が十分にあっても、説得方法が不十分だと却下に至る可能性もあります。説得方法としては、以下のような具体的な手法が挙げられます。
- ピラミッドストラクチャー : 結論、根拠の順で伝える
- 選択話法 : 複数の選択肢を提案することで、相対的に有効な選択を目立たせて選びやすく伝える
- 逆に選択肢が多すぎると判断しにくくなるため、数を多くしすぎないこと