作業に閉じた目線と価値を踏まえた目線
こんにちわ。組織開発 がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。
仕事における目線として作業に閉じた目線と価値を踏まえた目線がありえます。この記事では、作業に閉じた目線と価値を踏まえた目線の違いや、価値を踏まえた目線を身につけるために必要なことを整理します。
前提
作業に閉じた目線と価値を踏まえた目線を説明するために必要な前提として、仕事の流れに関する考え方を説明します。仕事の流れは抽象度を上げるとインプット→プロセス→アウトプット→アウトカムとして捉えることができます。
作業に閉じた目線
作業に閉じた目線は、依頼された作業が目指すアウトプットまでを見ている状態です。
例えば、「社員インタビューのブログ記事を執筆してください」という依頼を受けた場合、「依頼者の指示通りにインタビューを実施し、ブログの記事を完成させる」ということのみに着目している状態です。
価値を踏まえた目線
価値を踏まえた目線は、どのような価値を生み出したいかを踏まえて、どのようなアウトプットが必要か考えつつ、仕事の進め方を検討している状態です。
例えば、「社員インタビューのブログ記事を執筆してください」という依頼を受けた場合、「採用に向けて現状十分にアピールできていない自社の魅力はどこか」「それを伝えるためにはどのような要素を社員インタビューに含める必要があるか」に着目している状態です。
価値を踏まえた目線を身につける方法
マネージャーやメンターが作業が中心になっているメンバーに価値を踏まえた目線を身につける支援をする方法については以下のようなものがあります。なお、各取り組みは1回や2回実施するだけではなく、継続的に実施することで地道に効果がでてくるものです。
ビジネスの全体像を理解すること
価値を踏まえた目線を理解するためには自分が関わるビジネスの全体像を理解する必要があります。
そのため、
- ビジネスの全体像を伝える資料を作成すること
- ビジネスの全体像をメンバーに伝えること
- ビジネスの意思決定に関わる責任者や担当者の目線から見える考えを伝えること
- 業務を依頼する際に、依頼内容だけではなく、背景にあるビジネスの前提や生み出したい価値についてメンバーに伝えること
- 顧客の声や定量的な成果の情報など、中間の業務を担当したメンバーに最終的な成果に関する情報を伝えること
などを実施するのが有効です。
フィードバックを提供すること
価値を踏まえた目線を理解するためには、すでにそれができる他者からのフィードバックをすることが有効です。
ふりかえりを実施すること
価値を踏まえた目線を理解するためには、価値に関する目線も含めたふりかえりをすることが有効です。
まとめ
作業に閉じた目線と価値を踏まえた目線の違いや、価値を踏まえた目線を身につけるために必要なことを整理しました。
私の場合、新卒で就職をしてから受託開発の下請けとして個別の開発の担当者をしていた時代は価値に対する目線が弱かったように思います。
私にとって価値に関する目線が強化されるきっかけは2つあり、1つ目は小さな映像制作会社で代表の営業ミーティングに同席をしたり、制作の進行に関わるミーティングに同席したり、請求から支払いの確認をするまでのビジネスの全体に関わったことです。2つ目は副業でプログラミングに関わる問題の出題者をしたとき、その採用媒体のビジネス構造を理解し、自分で問題を企画し、作問をし、集客をし、採点をし、レポート記事を執筆し、解答者さんたちの反応を確認する、ということを繰り返したことです。こういった経験から、私にとっては「価値をふまえた活動に関わっている人の近くでともにやりとりを間近でみながら働くこと」「直接的にある程度の責任をもって価値につながる活動の主担当として関わること」が有効だったと感じました。