Power BIライセンスの違いを超ざっくり解説してみた
はじめに
データアナリティクス事業本部 BIチームのkariyaです。
今回はPower BIの各ライセンスの概要と、シンプルなダッシュボードを公開するために必要なライセンスはどれか?を超ざっくり解説してみます。
おことわり
- Power BIでは複数のグラフをまとめたものを「レポート」と呼びますが、今回は一般的にBIツールで使われる「ダッシュボード」という言葉に置き換えて解説します。
- Power BIでの「ダッシュボード」とは異なる概念ですが、超ざっくり解説ということでご容赦下さい。
(本記事ではPower BIでの「ダッシュボード」については述べません)
解説すること
- ライセンス毎の、ダッシュボードの公開範囲の違い
- 公開範囲別の、おすすめのライセンス
解説しないこと
- 公開「以外」の機能の違い(高度なダッシュボード、データ容量、データ更新頻度など)
- 詳細はMicrosoft公式の説明をご参照ください
Power BIのライセンス概要
無料
Power BI Desktopでダッシュボード(レポート)を作成し、Power BI Desktop上で閲覧することができます。
Power BIのファイル(.pbix)を共有すれば、他のユーザーがPower BI Desktopで閲覧することも可能です。
OneDriveやSharePointに置いたpbixファイルを、(Power BI Desktopなしで)直接閲覧や編集ができる機能も今後リリースされる予定です。
また、全世界に公開していいものであれば、Web上に公開することが可能です。
Power BI Pro (月額¥1,090/1人あたり)
作成したダッシュボードをPower BIサービス(クラウド)上に公開し、組織内の他のユーザーが閲覧することができます。
作成するユーザーと、閲覧するユーザー双方にProライセンスが必要です。
なお、Power BIサービスに公開することで、データの自動更新を設定することができます。
Premium Per User (月額¥2,170/1人あたり)
高度なダッシュボードを作成することができますが、公開に関してはProライセンスと同等の機能です。
Premium 容量(月額¥543,030/容量あたり)
Power BIサービス上に公開したダッシュボードを、組織内の他のユーザーが閲覧することができます。
作成するユーザーにはProライセンスが別途必要ですが、閲覧はライセンスなしで可能です。
どのライセンスを選ぶとよいか
個人でダッシュボードを作成し、自分で閲覧する場合
ライセンスなしで可能です。
公開したいダッシュボードができたら、Proライセンスの購入を検討しましょう。
組織内でダッシュボードを公開する場合
作成者と閲覧者の合計が少数(約500人以下)の場合
ファイルサーバでpbixファイルを共有することも可能ですが、データの自動更新をするなら作成者と閲覧者にProライセンスを購入してPower BIサービス上で公開するのがおすすめです。
作成者は少数で閲覧者が多数(約500人以上)の場合
作成者にProライセンスを購入し、ダッシュボードを公開する組織(テナント)にPremium容量を購入するのがおすすめです。
全世界にダッシュボードをWeb公開する場合
ダッシュボードを保存する場所にも寄りますが、マイワークスペース(個人用の保存先)ならライセンス不要で、その他のワークスペース(複数人で使用する保存先)なら作成者にProライセンスがあれば可能です。
おわりに
Power BIの各ライセンスについて超ざっくり解説してみました。
実際に導入する際は、データ容量や更新頻度など他にも考える要素があると思いますが、組織内でPower BIを導入する際のはじめの一歩として参考になれば嬉しいです。