評価制度において自己評価をまとめる方法

評価制度において自己評価をまとめる方法

この記事では、自己評価を報告するために必要な準備についてまとめます。
Clock Icon2025.04.04

こんにちは。人事グループ・組織開発室に所属し、組織開発を担当しているてぃーびーです。

人事評価制度を導入している会社では、評価プロセスに自己評価が含まれていることがあります。一方で、自己評価で必要な対応について細かに教えてもらえる機会はなかなかありません。この記事では、自己評価を報告するために必要な準備についてまとめます。

普段からの準備

自己評価を報告するタイミングより前に普段からやっておくと良いことについては、以下の記事にまとまっています。

納得できる評価を受けるための評価面談の準備と心構え | DevelopersIO

この記事では直前に行う準備に絞ってお伝えします。

事前準備

1. 自己評価の目的を知る

自己評価の内容は、評価者が評価をするためのインプットになります。評価者がすべてのメンバーの業務の詳細まで把握することは難しいため、評価に必要な情報を十分に提供する必要があります。

また、自己評価は自身と評価者の評価のギャップを明らかにし、期待値を合わせるためのツールにもなります。

2. マネージャーのコミュニケーションスタイルを知る

マネージャーによってコミュニケーションスタイルは異なります。自分のマネージャーが欲しい情報量や形式を確認しましょう。例えば、マネージャーによっては注力した部分に焦点を当てて報告してもらいたい場合もあれば、できるだけ網羅的にすべての活動を知りたいという場合もあります。

自己評価をまとめる手順

自己評価をまとめる手順は以下のようになります。

  1. 目標に対する取り組みの結果を洗い出す
  2. 目標に対する取り組みの結果をまとめる
  3. 目標以外の目立った成果を洗い出す
  4. 目標以外の目立った成果をまとめる
  5. まとめた内容のセルフレビューをする

1. 目標に対する取り組みの結果を洗い出す

目標ごとに取り組んだ結果と行動をまとめましょう。

  1. 具体的な取り組み(行動・工夫)を時系列で簡潔に書き出す
  2. 達成度合いや成果(数値・質的なインパクトなど)を整理する

2. 目標に対する取り組みの結果をまとめる

目標に対する結果と行動について、洗い出した内容を評価者が短時間で齟齬なく理解できるようにまとめます。

  • 活動A
    • 目標 xx件
    • 実績 yy件
      • 実績についてはダッシュボードで確認ください → ダッシュボードへのリンク
    • 取り組み内容
      • 行動した内容1
      • 行動した内容2
    • 関連情報
      • 関連情報へのリンク1

3. 目標以外の目立った成果を洗い出す

目標とは関係ない部分の活動についても、活動ごとに取り組んだ結果と行動をまとめましょう。

書き出す内容は目標に対するものと同じく、具体的な取り組みと達成度合いや成果です。

4. 目標以外の目立った成果をまとめる

目標以外に対する結果と行動について、洗い出した内容を読み手が最初の時間で齟齬なく理解できるようにまとめます。

ただし、目標以外の活動を報告する場合、マネージャーの好みによって報告内容を変える必要があります。

網羅的な活動報告を求めるマネージャーの場合は、すべての活動をまとめましょう。一方で、要点を絞った報告を好むマネージャーの場合は、インパクトの大きい活動に絞り、細かなものは除外して報告しましょう。

なお、部門横断のタスクフォースなど、評価者が及び知らないところでの成果については、評価者が成果の詳細を客観的に確認する際に質問する窓口を明記しておきましょう。具体的にはタスクフォースのリーダーの名前を記しておくことです。逆にあなたがリーダーの場合は、タスクフォースを推進する際に方針や成果を報告していたステークホルダーの名前を記すことになります。

5. まとめた内容のセルフレビューをする

まとめた内容を自分自身でレビューして確認しましょう。この際に、音読して確認すると読み手からみた違和感を見つけやすくなります。

生成AIに以下のようなプロンプトで確認する方法もあります。

# 役割
あなたは人事評価の専門家です

# 指示
レビュー対象に記した評価制度における自己評価の報告書をレビューしてください

# 確認の観点
・評価者に伝える内容として適切か
・客観的な事実として実績が記してあるか
・冗長な表現がないか
・曖昧な表現がないか
・誇張表現が含まれていないか

# レビュー対象
レビュー対象の内容

自己評価の注意点

1. 客観的な実績を事実を元に説明すること

自己評価において実績の記載は最も重要な部分です。実績を記載する際は、客観的な事実として定量的な成果、具体的な事実、具体的なエピソードなどを記載するようにしましょう。

2. 曖昧さや誇張を避ける

実績や活動を報告する際は、曖昧に伝わらないようにしましょう。そのために、以下のような状態にならないように注意が必要になります。

  • 主語の省略 : PVが5%増加 → A案件のLPのPVが5%増加
  • 指示語の多用 : あの件とその件を改善しました → 2次選考辞退率を5%, 内定辞退率を5%下げた
  • 形容詞や副詞による誇張 : 多大な成果、極めて大きな成果 → 14%の改善

3. 成果が前期と重複しないこと

評価期間が切り替わる前後の活動について、誤って2重で報告してしまう可能性があります。活動時期を確認したり、前期の評価報告を見直して、重複していないか確認しましょう。

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