
人工知能基本計画~「信頼できるAI」による「日本再起」~ 非技術者の目線で読んでみた
こんにちは!営業統括本部公共営業部の深田です。
本日令和7年12月23日に閣議決定された「人工知能基本計画~「信頼できるAI」による「日本再起」~ 」を
非技術者の目線で読みこんでいきます。
アジェンダ
本ドキュメントは以下の4章立てで構成されています。
第1章 基本構想 ~「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」を目指して~
第2章 AI関連技術の研究開発及び活用の推進に関する施策についての基本的な方針
第3章 AI関連技術の研究開発及び活用の推進に関し、政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策
第4章 AI関連技術の研究開発及び活用の推進に関する施策を政府が総合的かつ計画的に推進するた
めに必要な事項
第1章 基本構想 ~「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」を目指して~
第一章では我が国としてAIに関する国家戦略を構築していく事の重要性について述べられています。
AIイノベーションは以下の3つをはじめとした日本経済の課題を解決する手段になり得ます。
- 人口減少
- 国内への投資不足
- 賃金停滞
以下の3つの研究開発で世界をリードしAIのフロンティアを開拓します。
- 開かれた形でのAIモデル開発
- フィジカルAIの探求
- AI駆動の研究開発
「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」に向けて
- 「危機管理投資」「成長投資」を中核
- イノベーション促進とリスク対応の両立
→この2点を徹底する事で「信頼できるAI」を追求し「世界で最もAIを開発・活用しやすい国」を実現する。
第2章 AI関連技術の研究開発及び活用の推進に関する施策についての基本的な方針
AI関連技術の研究開発及び活用の推進に関する施策についての 「3原則」と「4つの基本的な方針」が記載されています。
3原則
- イノベーション促進とリスク対応の両立
- アジャイルな対応
- 内外一体での政策推進
4つの基本的な方針
- AI利活用の加速的推進( 「AIを使う」)
- AI開発力の戦略的強化( 「AIを創る」)
- AIガバナンスの主導( 「AIの信頼性を高める」)
- AI社会に向けた継続的変革( 「AIと協働する」)
第3章 AI関連技術の研究開発及び活用の推進に関し、政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策
本章では、前章に掲げる3原則と4つの基本的な方針を踏まえた「AI関連技術の研究開発及び活用の推進に関し、政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策」について記載されています。
第1節 AI利活用の加速的推進
政府職員による活用の観点
- 本府省庁職員が生成AIを利活用できる環境を構築
- 将来的には地方支分部局を含む中央省庁の全職員が業務の質の向上を実感できる環境の構築を目指す
- 指定職・管理職による率先した利活用を促す仕組みを導入する
地方自治体における活用の観点
資源制約(人口減少、社会インフラの維持・更新費用の増加)が深刻化するなかで持続可能に行政サービスを提供する事が必要
以下の社会課題 ・国家的課題の解決に直結する分野で利活用する
- 人手不足への対応
- 防災・インフラの安全性の確保及び生活の安心の確保
- 安全保障に関わる技術の高度化等
地方創生、経済再生及び国民生活の質の向上に資するAI利活用を促すため、AI利活用を前提とし、既存の規制や制度の見直しを含めた制度改革等を先導的に推進する
第2節 AI開発力の戦略的強化
本節では「我が国自ら基礎研究を始めとするAIの研究開発を行い、開発と実装の好循環を実現すること」及びその重要性と具体的な取り組みについて記載されています。
第3節 AIガバナンスの主導
本節では「AIイノベーションの好循環を実現し、信頼できるAIエコシステムを構築するため、技術開発・実証・評価・運用の各段階において、適正性の確保につながるPDCAサイクルを構築する」こと及びその具体的な取り組みについて記載されています。
第4節 AI社会に向けた継続的変革
「人とAIの協働」による新たな社会を実現するため、制度や社会の仕組みを先導的に見直し、継続的に変革が必要であることについて記載されています。
以下の2つの方針が個人的に特に印象に残りました
- AI社会において人が人としての価値を発揮するため、創造力、思考力、判断力、適応力、コミュニケーション力などを含む「人間力」向上を図る。
- AIの進展による格差や排除を防ぎ、AI社会から取り残される者を生まない。
第4章 AI関連技術の研究開発及び活用の推進に関する施策を政府が総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
本章では基本計画の推進及びフォローアップをするための体制について記載されています。
感想
本計画を読んでみて、改めて私自身一人の国民としてAIを積極活用していきたいと感じました。
クラスメソッドはAI Experience Center(通称:AI-XC)という組織を新設し
AI技術の社会実装を加速する各種の取り組みを行っております。
人工知能基本計画では官民連携についても語られており、民の立場で何ができるのかも考えていきたいと感じました。






