
re:Inventの帰路にて預け入れ荷物の到着遅延(ディレイドバゲージ)を体験してみた
全然預け入れ荷物が出てこないな
こんにちは、のんピ(@non____97)です。
皆さんは飛行機搭乗時の預け入れ荷物が全然出てこないなと思ったことはありますか? 私はあります。
re:Inventの帰りの便、ラスベガス → ダラス → 羽田までの計16時間のフライトをようやく耐えた先に、そのイベントは待っていました。
同僚達は預け入れ荷物を受け取って次々と帰っていく。その背中を見届けながら
「荷物早く出てこないかな」
「ここでロストバゲージとかだったら面白いな」
と思っていました。
そうして待つこと20分。まだ預けた荷物は出てきません。
「これは本当にそうかもしれないな」と初めてロストバゲージの可能性を本気で考えました。
この時私の頭の中には以下です。
「スーツケースの中は基本的に衣服だからダメージは少ないな」
「でも、SWAG全ロストは流石にメンタルに来るな」
「妻へのお土産も買ったのにな」
「そもそもスーツケースは妻の父から借りているし、失くしたと言いづらいな」
「とりあえずブログネタにはなりそうだな」
以降、預け入れ荷物が出てこない体験を紹介します。
預け入れ荷物が出てこない時にやること
地上係員に声をかける
まずは地上係員の方に声をかけます。
すぐに声をかけるのはJAL公式サイトにも紹介されています。
お手荷物の紛失
お預けになったお手荷物を到着地で受け取ることができなかった場合は、すぐに係員にご申告ください。その場でお手荷物の捜索ならびに必要な手続きをいたします。ご搭乗便が他社運航のコードシェア便の場合
他社運航のコードシェア便については、運航していた航空会社へお問い合わせください。ご搭乗便がJAL便の場合(自社運航のコードシェア便を含む)
到着地空港の係員にお知らせください。
帰りの便はアメリカン航空でした。アメリカン航空とJALは同じワンワールドアライアンスに加入しています。JALとの共同事業についても紹介されていました。
上述のページでは 他社運航のコードシェア便については、運航していた航空会社へお問い合わせください。 と記載ありましたが、ダメ元で声をJALの地上係員の方に声を掛けてみました。
「預け入れ荷物は今出ているもので全てになります」
要するに荷物は日本に帰ってきていないということです。普段なら絶望してしまう返答ですが、20分以上出てこないことで腹は既にくくっていたため意外と落ち着いて受け入れられました。
草を生やしている場合ではありませんが、思わずXに投稿してしまいました。
初体験過ぎてこの状況を逆に楽しんでしまっています。
預け入れ荷物が出てこないことを伝えます。
質問事項への回答
続いて、最初に声を掛けた方から引き継いがれた担当の方に対応いただきました。
まずは手荷物引換証を渡します。手荷物引換証の番号を伝えるのではなく手渡す形なので失くさないように注意しましょう。
失くした場合でも身分証明書の提示をすれば良さそうですが、失くさないに越したことないです。
手荷物の受け取り
手荷物引換証は大切にお持ちください。手荷物の受け取りに手荷物引換証の提示が必要な場合があります。空港の手荷物課は一致する引換証を持った人物に手荷物を引き渡します。手荷物引換証を失くされた場合、身分証明書の提示をお願いすることがあります。海外から米国にご到着の場合、通関手続きにお進みいただく前にお預け入れ手荷物を受け取ってください。
その後、以下についてヒアリングされました。
- 便名
- 名前
- 住所
- 生年月日
- パスポート番号
- 同乗している家族の有無
- 乗り継ぎ有無
- 乗り継ぎ元
- 預け入れ荷物の数
- 預け入れ荷物の特徴
- サイズ
- 色
- ブランド
- 材質はハードかソフトか
- ファスナータイプかフレームタイプか
- 鍵はシリンダーロック式かダイヤルロック式か
- その他タグ有無やバンドの色など
- 荷物の内容
- 課税対象の荷物はあるか
- 預け入れ時は有人カウンターだったか、無人カウンターか
- 預け入れ荷物の超過料金は発生したか
- トランジット時の時間は十分だったか
- 荷物発見時の送付先住所
個人的にはキャリーケースの中身と、預け入れ荷物の計量の際に写真を撮っていたのが良かったです。スムーズに意思疎通出来た気がします。
回答を元に係員の方は「携帯品・別送品申告書」のようなものを書かれていました。
Visit Japan Webで申請を簡略化することができるアレです。
ちなみに、こちらの控えは特にありませんでした。もしかしたら、リクエストしたら貰える or 写真撮影OKかもしれません。
税関を通る
続いて、地上係員の方に案内され、税関を通ります。
この時は有人カウンターでした。Visit Japan Webを入力していてましたが有人カウンターでした。
この時は地上係員の方も同行され、書かれていた書類を税関職員の方に渡されていました。
改めて最終チェックです。税関ということもあり荷物の中身、特に課税対象のものがあるか確認されました。
最後に、預け入れ荷物の鍵を渡しました。
鍵を預ける必要がある背景としては、荷物を代理で通関させる際に税関職員より開披検査が実施される場合、鍵を開けることがあるためとのことでした。この鍵は荷物発見後に一緒に返却されます。
鍵を預けると以下のような預かり証をいただけます。大切に保管します。

また、以降の問い合わせ先が記載された書類をいただきました。

税関を突破したらあとは帰宅するだけです。
メールで荷物についてのやり取り
以降はメールでのやり取りです。
帰国の翌日以下メールがありました。
アメリカン航空を代行しております日本航空手荷物サービスセンターでございます。
この度はお鞄の未着に関してご迷惑をお掛けしており申し訳ございません。
お鞄にですが、本日到着予定との情報が入りました。
ご教示いただきましたご住所へ最速で9日(火)の午前中にお届けいたします。
個人情報保護の観点から、テストメールをお送りしております。
こちらのメールにフルネームを記載の上ご返信いただけますと幸いです。
荷物は無事でした。
この後は荷物の破損状況や、配送日時の調整をしました。時間指定できたのはありがたかったです。
ちなみに、メールの返信は毎回2時間以内でいただいていました。待つことしかできないので、質問しても中々返信がないと不安になってしまうところですが、レスが早いのは安心につながります。最高です。
荷物の受け取り
後は荷物を受け取るだけです。
手荷物の追跡をしていると、一日遅れで日本に到着したようです。

ダラスでの一泊をどうだったのかと問い掛けたくなります。
その後、指定した時間に無事に荷物を受け取りをしました。特に外装も中身も破損はありませんでした。めでたしめでたし。
ちなみに、配送業者は日本郵便でした。
送り状には 入国元払 と記載があり、新鮮な気分ですね。

一連のイベントについて自己負担はありませんでした。そのため、結果として「20kgの荷物を空港から家まで運んで貰えた」という格好になります。
もし、ロストバゲージしていたら補償は?
今回はロストバゲージではなく、ディレイドバゲージでした。
ではロストバゲージとなってしまった場合は何か補償はあるのでしょうか。
JALの公式サイトには以下のように記載がありました。
賠償について
捜索後も残念ながらお手荷物の発見に至らなかった場合、ご到着後30日~45日を目安に弊社国際運送約款に沿って賠償いたします。ご希望によっては最長で100日まで捜索期間を延長することができます。賠償方法や賠償額などの詳細は、専門の担当者からご案内いたします。
何かしらの補償はありそうですが、具体的な補償の内容については明記されていないですね。
国土交通省のサイトには以下のように限度額が記載されていました。
1.モントリオール条約(※)は、国際航空運送における航空運送人の責任や損害賠償の範囲等について定めたもので、2003年11月に発効し、現在140か国が批准している(我が国は、2000年に批准)。
(※)正式名称は「国際航空運送についてのある規則の統一に関する条約」2.同条約は、旅客の死亡又は傷害、貨物及び手荷物に係る損害、旅客の延着の際の責任限度額を定めており、物価変動に応じて5年に1度責任限度額を見直すこととしている。
3.本年はその見直しの年にあたり、以下のとおり賠償限度額が改正されることとなった。2024年12月28日に発効予定。
現行 改正後 旅客の死亡又は傷害 128,821(約2,589万円) 151,880(約3,053万円) 手荷物(延着を含む) 1,288(約26万円) 1,519(約31万円) 貨物(延着を含む) 22(約4,422円) 26(約5,226円) 旅客の延着 5,346(約107万円) 6,303(約127万円)
今回は手荷物なので、航空会社からの補償は最大約31万円ということです。
別で自身が契約した保険やクレジットカードの付帯保険がある方はそちらも確認してみましょう。
ちなみに、今回は私が遭遇したディレイドバゲージは金銭的な補償はありませんでした。無事に荷物が届いたのでオールOKです。これ以上何も求めるものはありません。
ただし、預け入れ荷物の中に日用品などがあり、他に手持ちがなく追加購入が必要な場合は補償金が出ることもあるようです。実際に先人がいました。
まずは地上係員に声を掛けて、その後は天に祈ろう
ディレイドバゲージを体験してみました。
まずは地上係員に声を掛けて、その後は天に祈りましょう。
私はこの体験をre:Inventのアクティビティと受け取りました。人生初だったこともあり、何だかんだ楽しみながら対応できました。私としては帰りの便 かつ メインは衣類だったのがラッキーでした。
この記事が誰かの助けになれば幸いです。
以上、クラウド事業本部 コンサルティング部の のんピ(@non____97)でした!






