社内イベント『 DevelopersIO ブログ勉強会2023 #2 』を開催しました。(ブログとSNS展開に関するパネルディスカッション)
2023年10月25日(水)、DevelopersIO著者(=クラスメソッドグループの社員の皆さん)を対象にした社内イベント『DevelopersIO ブログ勉強会2023 #2』を開催しました。
イベントの関連記事一覧はこちら:
当エントリでは、開催したイベントのセッション内容について概要レポートをお届けします。
目次
イベントの趣旨・経緯・背景など
社内イベントとして展開している『DevelopersIO ブログ勉強会 2023』。趣旨や経緯、背景などに関しては下記エントリを御参照ください。
イベントレポート
シリーズ第2回となる今回は「ブログとSNS展開」について。まず初めに思い浮かんだのが『ハマコー』こと 濱田孝治 さん。SNS方面でハネる/バズるブログを数多く産み出し、DevIOでも一定数のSNS指標を超えたエントリに付与される『リボン』も多くゲットしている著者です。様々な技術ネタは勿論のこと、情報発信の方法やブログ執筆のコツ等についても多くのノウハウ、確かな知見をお持ちな方です。
今回第2回目の企画を進めるにあたり、ハマコーさんと会話を進め「最近DevIOブログに関してSNS方面での目覚ましい動きを見せているエントリを書いている人達に話を聞き、その話を聞いた上でパネルディスカッション的な会話も盛り込んで行こう」という進行内容で固まりました。以下そのダイジェストとなります。(※ディスカッションはイベント参加者の質問も入りました)
#1:おつまみさんの発表
発表1番手はAWS事業本部よりおつまみさん。「ブログ執筆においてSNS連携は"必須"ではない」とするものの、「連携する事でシェア数がブログ執筆のモチベーションに繋がる」として、自らの実例を元にその内容と幾つかのポイントについて解説をしました。
ブログxSNSで考えたときに重要だと思う要素は以下3点。
- 読みたくなるタイトル付けが出来ているか?
- 読者が抱く第一印象となるのでここには気を配るべき。内容の要約であったり、SEOを意識したワードを盛り込む。
- 記事投稿したくなるタイミングは適切なものか?
- 読者が読む時間帯を狙うことでシェア、拡散もされやすくなる。
- SNS活用するタイミングにも工夫を盛り込むことで効果は大きくなる。
- シェアしたくなる記事であるか?
- 周囲にも伝えたい!という思いは大事。
- トレンドや話題性/情報や知識を提供/感情を揺さぶる...等「伝えたい内容」によってSNSの活用方法を変えてみる
ディスカッション:#1
- nokomoro3 :タイトル付けについて、ちゃんと細かいところまで考えられているところが「なるほど」と思いました。
- 金城:投稿タイミングに関する言及が幾つかあったと思うんですけれども、SNSシェアの投稿タイミングとブログ(DevIO)自体の投稿タイミングもいつ実施しているんだろう?と気になるところがありました。
- おつまみ:シェアを狙いたい時は意図的に任意の時間帯に投稿して、その後すぐにシェアするようにはしています。
- 会場からの質問
- Q.上述の「一番シェアされた記事」の件、これは12冠達成ツイートの後に記事を書いた?(by ハマコー)
- A.はい。元々記事として書こうとは思っていましたので、勢いでバーっと書きました。(by おつまみ)
- Q.SEOってどういう風に学びましたか?(by ハマコー)
- A.クラスメソッドに入る前に個人的にブログをやってたというのもあります。このキーワードを入れておくと良いとか、タイトル文字は32字以内に収めようとか、気をつけているところはあります。(by おつまみ)
#2:nokomoro3 さんの発表
発表二番手はデータアナリティクス事業本部より nokomoro3さん。大きく3つのポイント「SNSシェアされる要素」「ブログの質」「シェア数と"ブログを継続して書くこと"の関係」について持論を展開しました。
- SNSシェアされる要素
- 「可燃性」
- 思想強めな話題、センシティブな話題はうまく活かせばSNSシェアとして大きく伸びる
- 一方で取り扱いには注意。リスクを最小化することが大事
- ターゲットを限定しようと思っても書き手の意図通りにならないということがあることも気をつけなければならない
- 「話題性」
- スピード感大事
- 質や差別化が重要
- 例:OpenAI APIのアップデート。アナウンスから半日(午前中)に出し、公式ドキュメントの内容も体系的に整理。可能であれば試す等の取り組み方でアウトプットしている。SNS情報も個人的に伝えたいこととして漏れが無いか確認している
- 「ターゲット数」
- みんながこだわっていそうか、困っていそうか、悩んでいそうかを意識
- 「可燃性」
- ブログの質
- 「本文の質」
- 抑えるべき最低限の「三段構成」:はじめに/本文/まとめ
- 読み手の負荷を減らす努力:最初に期待値を調整、上から下に並べる(時系列順や重要度順など)、語順にも気を使う、伝聞なら出典を明記する
- 細部にも気を配る:タイトルと本文がマッチしているか、長文より箇条書きの方がわかりやすいのではないか、など
- 「本文の質」
- シェア数と"ブログを継続して書くこと"の関係
- ブログを書く目的を考えてみる:世の中に貢献する、広告効果、自分が何かを得る...など
- 目的とシェア数の関係性
- シェア数が伸びなくてもPV数が多いものはある
- PV数が伸びなくても社外から問い合わせが来る、というケースもある(個人的にもこれまで2件あったとのこと)
- 自分を含む「誰か1人にでも役に立つ」と思うものを
- 継続させるためには
- モチベーションをコントロール不可なもの(SNSやPV)に依存させすぎない
- 自分の中でプレッシャーを掛けて追い込むというのもアリ
ディスカッション:#2
- Q. ブログを書く目的として一番重視しているのは何ですか?(by ハマコー)
- A. 「自分に役立つか」ですかね。(by nokomoro3)
- その際にシェア数を意識することはあるか?(by ハマコー)
- シェア数が伸びそうであれば意識することもあるが、伸びなかったとしてもそんなに気にはしていない。しないようにしている。(by nokomoro3)
- Q. OpenAIアップデート記事のくだりで気になった点として、記事を書く際に使っているツールや取り組んでいた事などあれば聞かせてほしい。(by おつまみ)
- 記事執筆自体はVSCodeを使って書いている。時間帯としては朝7時半くらいから書いている。お昼までの5時間くらいあれば何かしら形にできると思うので。(by nokomoro3)
- Q. 発表の中で「執筆に関して自分を律している」ところがすごいなと思いました。(by きんじょー)
- この部分に関しては「書かないと書かなくなっていってしまう」部分があると思っています。どんな小ネタでも良いので書き続けるという部分は大事にしています。(by nokomoro3)
- Q.「問い合わせがあった」という部分、これは実際にお客様から問い合わせがあったのか?(by 会場参加者より)
- 「実際にこのブログを書いた著者とお話がしたい」という形でありました。(by nokomoro3)
- 実際にそういうのって他の部署でもあるものなのか?(by 会場参加者)
- めちゃめちゃありますね。SNS経由でなくとも、営業さん経由でそういう話が来ることはあります。(by ハマコー)
- Q. 「内容とタイトルが合っていること」というのがありましたが、この辺で特に気をつけていることとかってありますか?(by 会場参加者より)
- 逆にお聞きしますが、タイトルって最初に付けてたりしていますか?もしそうであればちょっと危ないかもですね。途中書いていく過程で内容が変わることもあると思うので、その辺りを踏まえてタイトルを最終的に決める方がズレは無くなるかなと (by nokomoro3)
#3:きんじょー さんの発表
発表三番手はCX事業本部よりきんじょーさん。 「DevIOの書き方はDevIOの中に」というメタ的なタイトルで実例(自身が実際に投稿した内容)をもとに解説を行いました。
- 入社後公開した1本目、2本目のブログで高評価(SNS)を頂いた。SNS拡散されるとめっちゃモチベーションが上がる。読者がいてフィードバックをもらえるというのは励みになる。
- 入社前や直後からDevelopersIOのブログ執筆Tipsを読んでいたというのはあった。
- DevelopersIOは「ブログを書く技術」についてもサポートしています
- 先人の知恵を借り、自分なりに解釈して実践してみたら思いのほかSNS展開された
- 今日話すこと:SNSシェアされたブログの要因分析から以下3点について
- タイトルの付け方【記事を開いてもらう】
- リード文、書き出し【読む気になってもらう】
- 小見出し、まとめ【理解しシェアしてもらう】
記事を開きたくなるタイトルの付け方
- まずは記事を開いてもらわないと始まらない
- 記事タイトルにユースケースを追加してみる
読む気にさせるブログの書き出し
- 真剣に記事を読んでもらうためには5秒で読者を惹きつける書き出し(リード文)が最重要
- 実際に書いた記事を踏まえて解説:
- 真剣に記事を読んでもらうためには
- 自分ごとにしてもらう
- 記事要約がリード文だけで分かる
- 読む価値がある事を冒頭だけで理解させる
理解しやすい見出しの付け方
- 一目で読むべき記事かどうかを判断出来ない→離脱
- 目次(見出し)の情報量が少ないと記事の内容が十分に理解出来ないと読んでもらう意味も半減、シェアに繋がらない
- 記事を読む気にさせる、理解させるためにも「一目で記事内容が把握できる見出し」が必要。
- 見出しを書く時に意識していること
- 読む価値を見出しから伝える
- 見出しだけで全体感が掴める
- 読者に何かを持ち帰ってもらう「まとめ」を意識する
- まとめ
ディスカッション:#3
- Q.「タイトルどれだけ攻めるか問題」あると思うんですが、やはり可燃性の部分というか、主語の大きさについては気をつけてますか?(by ハマコー)
- タイトルの細かいところを見ても色々配慮されていますよね。(by nokomoro3)
- はい。その辺りは試行錯誤しながら練っています。(by きんじょー)
- Q. 感想になってしまうんですけど「自分ごととして捉えてもらう」という部分、アプローチの部分がすごい勉強になりました。(by おつまみ)
- このあたりは過去行われていた「登壇勉強会」でハマコーさんが発表されたものを参考にしています。またマイクロソフト西脇さんのセミナーも参考にしています。(by きんじょー)
- Q. 「タイトルの長さ」ってどのくらいを意識されていますか?やろうと思えばめっちゃ長くなり得る部分だと思っていて、どの位の感覚でその辺り決めているのか気になっています。(by 会場参加者)
- 何文字とか定量的に意識するというのは無いですが、とりあえず伝えたいことを盛り込んでみて、明らかに長くなってるようであればいらなさそうな要素を削ってみて見栄えが良いくらいのところで決めている、というのはあります。(by きんじょー)
- タイトル文字数、難しいですよね。SNSやGoogleの検索結果によっては表示される文字数が短くなってしまうことがあるので、長すぎるのは微妙かなと思いつつ言いたいことは盛り込んでおくのが良いのかなとは思います。(by ハマコー)
- Q. 皆さんが好きなDevIOの著者を教えてほしいです。(by 会場参加者)
- そこにいる(=ちょうどオフライン会場で参加頂いていた)千葉 幸宏(チバユキ)さんの記事がとても好きでいつも読んでいます。(by おつまみ)
- 僕もチバユキさんの記事がすごい好きです。あと「課題の共有」という点で、のんピさん。課題を共有しながらそのテーマを一蹴する記事を書かれていることがあって、あれは良いなぁと思っています。(by きんじょー)
- 私もチバユキさんのブログ...と言いたいところなんですけれども、(私は)自分に無いものを持っているという点でShirotaさんのブログを挙げます。冒頭に面白いことを書けるブログを見ていて、真似できないけどすごいなーと思っています。(by nokomoro3)
- 僕もやはりチバユキさんのブログ、あのお面のやつはインパクト大きかったですね。あれ見た時にもう「引退した方が良いのかな」って思いましたもん。(by ハマコー)
- あと「異次元だな」と思う人は佐々木 大輔さんですね。AWS re:Invent 基調講演ブログをライブで書き上げていた(ほぼリアルタイム更新、セッションが終わった時には記事も書き上がっていた)のは衝撃でした。
まとめ
という訳で、社内イベント『DevelopersIO ブログ勉強会2023 #2』開催の概要レポートでした。
「ブログとSNS展開」というテーマで人選を行い、パネルディスカッション形式で各位の知見を共有頂く形となりましたが御三方の発表いずれも非常に参考になる部分が多く、私自身も改めて勉強になりました。
当イベントは引き続き開催を予定しています。開催後には改めてレポートをお届けしたいと思います。