[レポート] Lookerセッション:Looker導入による営業実績管理の高度化について(株式会社みずほ銀行様事例) – Looker: BEACON Japan 2020 #BeaconJapan
Looker社によるロードマップ、顧客事例、パートナー企業によるセッションが堪能出来るデジタルイベント『BEACON Japan 2020』が2020年09月03日から2020年09月24日までの毎週木曜日、計4日間に渡り開催されています。
当エントリでは、その中から2020年09月10日に発表された「Looker導入による営業実績管理の高度化について(株式会社みずほ銀行様事例)」のレポートをお届けします。
目次
セッション概要
公式ページで紹介されているセッションの概要情報は以下の通りです。
登壇者:
・谷 彰彦 氏 - リテール・事業法人推進部 個人企画チーム, 株式会社みずほ銀行
発表内容:
弊行では、営業管理上非効率となっている様々な業務について先進的なテクノロジーの導入等による改善に取り組んできました。今般、個人営業領域における煩雑・非効率となっていた営業実績管理業務について、既に導入済みのCRMと導入を決定した「Looker」を活用した生産性向上の事例について、まだ開発段階ではありますが、その目的とプロジェクトの概要についてお話させていただきます。
セッションレポート
ここからは、当日に公開されたセッションの内容についてレポートします。
イベントのセッション動画については下記リンクにてアクセス可能です。
会社&自己紹介
- 自己紹介
- 役割:個人営業活動における新規インフラ構築の推進
- 個人分野の事業戦略、計画進捗フォロー、関連部署間の取りまとめ
- 全体範囲が広く、課題も多かった。インフラ全体の横串を指し、包括的なプロジェクト運営推進対応。
- 会社概要
- <みずほ>のグループ構成
- みずほフィナンシャルグループ
- 銀行・信託・証券を自前で保有する日本最大級の邦銀グループ
- 顧客セグメント別カンパニー制を導入、最高の金融サービスを迅速に提供
- <みずほ>の事業基盤
- みずほFG:<みずほ>の強み
- デジタルとリアルは融合し、データテクノロジー中心の世界へ
- 2018年の世界トップ10の企業のうち、6社(計419兆)がデジタルプラットフォーム企業に
- Fintechの潮流
- 様々な事業領域に於いて、テクノロジーとデータを活用した新しいビジネスを創出していく、または既存ビジネスを高度化していくことが求められている
- <みずほ>のデジタライゼーション
- 「迅速性を重視、新技術を活用して実用化可能なものから取り組む」という基本スタンスを踏まえて、「完璧でなくてもより早く」を優先
- <みずほ>のグループ構成
本日お話すること
- 本来の営業活動における生産性向上、改善
- 事業領域:個人顧客向け営業
- 対象者:約4000〜5000人
- 対象業務:営業実績管理
- テクノロジー・データを活用した営業活動の改善に関すること
- 1.営業点実績管理の前提 -表彰制度-
- 2.これまでの営業実績管理における課題
- 3.営業店における実績管理の高度化
- 4.今後の展望
1.営業実績管理の前提 -表彰制度-
- 営業実績管理の前提となる表彰制度は様々な指標やルールがあり、ルールに基づく複雑な条件が存在していた。
- ルールは年度ごとに変更される運用となっていた。(※場合によっては期中に変更するケースも存在)
2.これまでの営業実績管理における課題
- (1).本部からの正式な実績還元は主に月1回、1ヶ月遅れ
- 日々多数の案件を積み上げており、日次の朝礼や夕礼で都度実績フォローが必要な状況が発生、【時間的ギャップ】の問題
- (2).結果として営業店毎に独自のEXCELを作成して実績を管理するように
- 様々な状況に対応するためのメンテナンスや対応が発生、【管理のための過大な体力】が必要となってしまった
- いつでも営業実績を把握出来る仕組みを提供し、『管理』工数を削減したい。また、本来注力したい『お客さまについて考える時間』を増やしたい。→システム化による生産性向上が必須
- システム化のハードル:これまでも検討はされていたが、大きな壁が存在していたため、業務継続性の確保が困難とされていた。
- インフラ構築の課題
- 毎年変わる表彰制度への対応
3.営業店における実績管理の高度化
- 各種サービスを導入し、環境変化を図った
- Salesforceの導入:案件・行動管理等の営業活動プラットフォームとして導入、案件をシステム上で管理する仕組みと週間を醸成。
- みずほAWSの構築:みずほの設計標準に準拠したみずほ専用のAWSを構築し、高速・高性能・低コスト・スケーラビリティを確保可能なインフラ構築が可能に
- Lookerの導入:ユーザー部主導でハンドリング可能なBIとして導入。GUI+LookMLによる画面ダッシュボードの開発を行う
- 改善後の営業実績管理フロー
- 各担当がその日の案件のみ入力(by Salesforce)し、システムにて表彰項目単位で自動集計(by AWS)、日々の朝礼や夕礼で情報を活用し、本部・営業店の会議資料の代替とする(by Looker)ことが可能に
- 営業実績データの民主化も推進出来た
4.今後の展望
- 今回システム化出来た部分は『個人営業における実績管理』という領域。今後はその他の領域にも拡大・拡張させていきたい。
- 取り扱うデータ・可視化したいデータの範囲を広げていきたい。
- とは言えいきなり風呂敷を広げずに、まずはスモールスタートで始めてPDCAを繰り返し、成功体験や現場の利益実感を経て自然な形で進めていきたい。
まとめ
という訳で、Looker BEACON Japanセッション「Looker導入による営業実績管理の高度化について(株式会社みずほ銀行様事例)」レポートの紹介でした。
「みずほ銀行」というと規模的にもとても大きく、進めるにあたっても(発表内容以外にも)色々と大変な事はあったんだろうなぁと思いつつ、そういった分野にもLookerが踏み込めていっているのは凄いなぁとセッションの内容を聞いていて思いました。「まずは小さく、これから少しずつ広く深く」ということでしたので、今後の展開にも期待&次の更なる事例発表を心待ちにしたいところです。