AWS re:Post(community-driven Q&A site )を深堀りしてみた

AWS フォーラムが将来的に AWS re:Post へ移行されます。re:Post とはなんぞや?というのを深堀りしてまとめてみました。
2021.12.22

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コンニチハ、千葉です。

re:Invent 2021 に発表された、AWS re:Post を深堀りしてみたいと思います。

re:Post とは、AWS フォーラムに代わるものです。AWS フォーラムとは無料で質問ができ、AWSの中の人に加えて誰でも質問・回答できるコミュニティでした。今後、AWSフォーラムは、re:Post へ完全に移行されていきます。re:Post では、基本的な機能は踏襲されていますが、回答制度向上の仕組みが設けられています。具体的には、回答者を評価する仕組みが追加され、高い評価(エキスパート)を得ていると、この人の回答は制度が高いという判断ができるようになりました。またエキスパートは、回答の正確性を確認し「エキスパートレビュー済み」とマークします。この仕組は、過去 4 年間、クラウドジャーニーを支援する AWS の従業員によって社内で利用されてきたものとのことです。

また、re:Post のユースケースは以下想定されています。

  • AWSサービスまたはベストプラクティスに関する技術的な質問
  • AWSの学習者、AWS認定の準備中でのAWSサービスについての質問
  • 所属するチームで、AWSでの設計、開発、デプロイ、または運用に関連する問題について議論(オープンな場所でディスカッションする)
  • AWSの専門知識をコミュニティと共有し、コミュニティの専門家としての評価を得る

コンテンツ参照にはサインイン不要、無料枠の一環として利用できます。ただし、オープンな場所のため特定のリソース(ex:インスタンスIDを指定)に起因する問題やエラーについては re:Post を利用しないように注意しましょう。

利用する前に確認!

ガイドライン

利用する前に、ガイドラインに目を通しておきましょう。以下、トピックとなります。

  • 尊重する:コミュニティメンバー、常にメンバーに敬意を払う
  • 役に立つ:AWSサービスに関するコミュニティの知識を向上させるようなコンテンツを投稿する
  • 関連性がある:トピックと議論内容が関連性があることを確認する
  • 安全性を確保:パブリックな場所として節度を持つ
  • フィードバック:re:Post の改善があればフィードバックする

コミュニティガイドラインから詳細を確認できるので、利用する前に目を通しておきましょう。

re:Post について理解を深める

AWS Skill Builder にて、re:Post のコンテンツが用意されています。こちらを受講することで、さらに理解を深められます。コンテンツとしては re:Post に関する内容とテストとして用意されています。

  • AWS re:Post を理解する
  • AWS re:Post のコミュニティガイドラインを理解する
  • AWS re:Post の画面説明
  • プロファイル作成(ユーザー登録とAWS認定資格登録)
  • FAQ利用方法(回答作成方法、回答確認方法など)
  • コミュニティの評判を得る方法(エキスパート)
  • フィードバックやバグの報告

評価の仕組み(community tiers)

community tiers という6つの階層があります。回答者は、この Tier のいずれかになり、より上位の Tier を目指していきます。初めは1からスタートです。

  1. tiers–Beginner
  2. Rising Star
  3. Star
  4. Champion
  5. Sage
  6. Fellow.

新しい Tier に到達すると、機能(回答を確認する機能など)が開放され、その Tier でできることが増えます。 何をするとどれくらいポイントを取得できるかも定義されています。たとえば、ユーザープロファイルを登録で +40、AWS スペシャリティ認定をリンクすると +100 です。あとは、質問へ回答したり専門家からお墨付きもらったりするとポイントが得られます。ポイントの詳細はFAQで確認できます。

re:Post Expert になるためには?

コミュニティへ貢献し続け、レピュテーションポイントをためます。1,000 ポイント以上になると、エキスパートに関心があるか別途連絡がきます。

その他気になること

  • 日本語対応している?
    • 現在は英語のみ。2022年には、多言語サポートを展開予定。
  • AWSプレミアムサポートを利用している場合は、コミュニティから回答がない場合、自動的にAWSサポートエンジニアに転送される
  • 既存の AWS フォーラムはどうなる?
    • AWS フォーラムのユーザーの場合、プロファイルは re:Post に移行される
    • AWSフォーラムは、2021年12月9日から2022年3月31日まで読み取り専用になる
    • AWSフォーラムで最も閲覧されている質問と回答のスレッドがre:Postに移行された
    • フォーラムのレピュテーションポイントは、re:Postに移行された

考察

ここで、re:Post がリリースされた背景を考察してみます。まず、AWS フォーラムに品質という軸が追加され、エキスパートお墨付きの回答を得られるようになりました。この仕組はレコメンドを大切にしている Amazon の血が流れているような気がします。パブリックにコンテンツを配置することで膨大な FAQ をストックしていくことが狙いで、かつクオリティもある程度保証される最強のFAQの仕組みだと思います。通常はプライベートな空間でサポートを対応しますが、パブリックなFAQとしてコンテンツが蓄積されます。サポートビジネスとしては無料で提供していますが、品質の高いコンテンツをストックしていくところに狙いがありそうだなと思います。みんなで作る素敵なFAQの仕組みですね。

さいごに

re:Post の仕組みは、結構面白いなと思いました。みんなで、re:Post Expert への チャレンジしてみませんか!!

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参考

https://aws.amazon.com/jp/blogs/aws/aws-repost-a-reimagined-qa-experience-for-the-aws-community/ https://explore.skillbuilder.aws/learn/course/internal/view/elearning/9993/aws-repost-guidance-for-community-users https://repost.aws/faq