Amazon S3の値下げについて予想してみた

2013.10.27

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はじめに

先日、Amazon S3の価格って何度か値下げされているがこれからどうなるのか? という話がありました。AWS自体はそのような予定を発表していません。興味があったので過去の値下げと、これからについて考えてみました。

過去の値下げについて

最初の1TBのストレージ料金についてグラフにまとめてみました。

s3_price

過去のAWSブログよりS3の値下げの記事をぬきだして確認しました。意外なことにS3の値下げが行なわれているのはここ2,3年でした。リクエスト料金や、データ転送料金については無視しています。

ストレージシステムの価格の変動要因

価格に影響する要因を考えてみました。

価格が安くなる要因

  • 規模が大きくなるほどシステム維持費用の単価は下がる(S3の保管データ量は急速に増加中)
  • ハードウェア、ネットワーク回線は時間と共に性能は上がりコストは下がる
  • HDDの集積度はしばらくあがり続ける。
  • データセンターの運用コストは下がりつつある(PUE、外気冷却)

価格が高くなる要因

  • 円安
  • 電気代
  • 2012年タイの洪水の影響でHDDの値段は高騰していた(現在は解消?)
  • SSDの台頭によるHDDの衰退

こうしてみると円安、電気代という日本特有の事情で価格が上がる可能性がありますが、全体としては価格が下がる理由が多いです。

S3はこの記事でもわかる通り、利用されるデータ量が非常に増えています。いいかえれば、新しいハードウェアが随時増強されている状態で、さらにスケールメリットも効いてきます。
グラフには描いていませんが、5PB以上の最高の割引が有効な価格については、過去全て同じ価格(バージニア $0.055、東京 $0.06)です。ここから考えると4割程度の割引は出来る余地はあります。

これからの値下げについて(妄想)

これから書くことは、公開されている情報を元にして個人的に類推したものです。その点忘れないようにお願いします。

11月のRe:InventでS3の値下げの発表がある

というのが個人的な予想です。ここ2年間、2度の値下げをしており、5PB以上の価格が6年前よりかわっておらず、最近のデータ量の増加のスピードをふまえると、ないほうがおかしい気がします。過去の割引発表をみていたのですが、2,3割といった発表がおおかったので、同程度ではないかと予想します。
長期的なトレンドとしても、上にあげた理由としてやはり値下げが進むと思われます。10年後では現在の1/10といった価格になっている可能性も十分あります。書いている自分が本当?とおもっていますが、過去を振り返ると集積度がコスト要因になる技術はこれ以上のスピードで技術革新しているんですよね。

個人的には、保存データの価格よりも、データ転送がスピードや価格でネックになっているとおもいます。将来、数百TBのデータをネットワークで簡単に移動できる時代がくるのでしょうか? それよりもはやく、日本でAWS Import/Exportが出来るようになっている気はします。はやく出来るとよいですね。

ここまで勢いで書いてみましたが、「そりゃないよ、セニョール」という方は是非tweetでもはてぶでも教えてもらえると嬉しいです。

ではでは。