SendGridでゲームイベント告知メール配信してみた

SendGridでゲームイベント告知メール配信してみた

Classmethod SaaSで加速するゲーム開発 Advent Calendar 2025の13日目となります! SendGridでゲームイベント告知メール配信してみました
2025.12.13

こんにちは、昴です。
本ブログはClassmethod SaaSで加速するゲーム開発 Advent Calendar 2025の13日目のブログとなります!
今回はSendGridでゲームイベント告知メールを配信してみました。

はじめに

SendGridとは、世界中で利用されているクラウドベースのメール配信サービスです。大量のメールを高速かつ確実に届けることに特化しており、開発者がAPIを介して簡単にメールを送信できるのが特徴です。

特にゲーム運営においては、新イベントの告知、メンテナンス情報、重要なアカウント通知など、「確実に届くこと」 が最重要視されます。SendGridは、独自の配信インフラと高いレピュテーション(信頼性)管理により、迷惑メールと判断されにくく、ユーザーの受信トレイへ高い確率でメールを届けることができます。

今回は、SendGridの強力な機能であるダイナミックテンプレート(Dynamic Templates) を使用して、ゲームの世界観に合わせたデザイン性の高いイベント告知メールを配信する手順をご紹介します。

対象読者

  • ゲーム運営でイベント告知メールの配信改善を検討している方
  • SendGridのダイナミックテンプレートを利用してみたい方

前提・検証環境

  • SendGrid アカウント

今回やること

今回は、SendGridのダイナミックテンプレート機能を用いて、ゲームイベントの告知メールを作成・配信し、「確実に届くこと」と「デザイン性の高さ」を両立したメールの配信システムを構築します。
実践する主要なステップは以下の通りです。

  • Sender Verificationで差出人認証
  • Dynamic Templatesでテンプレート作成
  • テスト送信
  • 受信メール確認

実践

差出人認証(Sender Authentication)について

メール配信の信頼性を高めるために必要な差出人認証ですが、こちらは以前のブログ記事で設定済みです。詳細な設定手順を確認したい方は、こちらの記事をご覧ください。
今回は認証が完了している前提で、次のステップであるテンプレート作成に進みます。

ダイナミックテンプレート(Dynamic Templates)の作成とデザイン

Dynamic Templates

Dynamic Templatesとは、静的なデザインの枠組み(HTML/CSS)の中に、API経由で動的なデータ(イベント名、開催日時、ユーザー名など)を流し込んで、パーソナライズされたメールを大量に生成・配信できる機能です。ゲームイベント告知メールの雛形となるテンプレートを作成し、ゲームの世界観に合わせてデザインを構築していきます 。
それでは作成していきます。SendGridコンソール画面のサイドバーからEmail API > Dynamic Templatesへ移動し、Create a Dynamic Templatesを選択します。

Dynamic Templatesへ移動

テンプレートの名前を入力し、Createを選択して作成します。

テンプレートの名前を入力

テンプレートが作成されたら、作成したテンプレートを開き「Add Version」を選択します。

Add Version

デザインを選ぶ画面に移動するので、Your Email DesignsタブのBlank Templateを選択します。このデザインは完全に1から自由に作成するものです。

Select a Design

デザインの作成方法については2つオプションがあるので、左側のオプション、「Design Editor」を選択します。

Select Your Editing Experience

デザインの設定画面に入ったら2つのタブがあるのでSettingsタブから編集していきます。
Version Name(例: New Year Event 2025)、Subject (ユーザーの受信箱に表示される件名)、Preheader(件名の横に表示される短いテキスト(任意))をそれぞれ入力していきます。

デザイン_Settings

続いてBuildタブを編集していきます。
左側の設定エリアにさまざまなパーツ(Image、Text、Buttonなど)が表示されているので、これを中央の「Drag Module Here」の部分にドラッグ&ドロップして設定していきます。文字のフォント、色や大きさなどもここで編集します。

今回は、まずイメージとなる画像を載せていきます。「Image」 モジュールをドラッグ&ドロップして、画像をアップロードします。(今回はクリスマスっぽい私の画像をアップロードします)

Imageモジュール

次にイベントの詳細を記述するための 「Text」 モジュールをドラッグ&ドロップしていきます。ここの詳細を記述していきます。

Textモジュール

次に、ゲームアプリに誘導するための 「Button」 モジュールを配置し、ボタンのテキスト(例: 今すぐプレイ!)を設定します。

Buttonモジュール

設定が完了したら画面上部の 「Save」 ボタンをクリックして、作成したデザインを保存します。これでDyanmic Templatesの準備は完了です。

確認

それでは実際にメールを送信してみます。SettingsタブのTEST YOUR EMAILにてFrom Addressに送信に使用するメールアドレスを入力、Send a Test Email欄に送信先となるメールアドレスを入力します。入力が完了したらSend Test Messageで送信します。

テスト送信

メールが無事送信されると下記のようにメールが届きます。

テストメール成功

実運用への応用

今回はコンソールから手動でテスト送信を行いましたが、実際のゲーム運営で大量のメールをユーザーごとに配信する際は、SendGridのEmail APIを利用します。ゲームのバックエンドシステムや運用ツールから、SendGridのAPIキーと、作成したダイナミックテンプレートIDを指定してメールを送信します。

まとめ

今回はSendGridのダイナミックテンプレート機能を活用し、ゲームイベント告知メールを配信する手順をご紹介しました。
SendGridの高い到達率と、柔軟なDynamic Templatesを組み合わせることで、「確実に届く」ことと「デザイン性の高さ」 という、ゲーム運営において重要な要素を実現できます。ゲームの世界観を伝えるデザイン性の高いメールを確実にユーザーに届けることは、ユーザーのエンゲージメント向上に直結します。
本ブログが少しでも参考になれば幸いです。

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