
最強のCSVエディタ「SmoothCSV」バージョン3になりました!
クラウド事業本部コンサルティング部の石川です。CSVファイルは日々の業務やデータ管理に欠かせない存在ですが、意外と編集や加工に手間取ることも多いものです。特に大量のデータや複雑なフォーマットを扱う際には、従来の表計算ソフトでは対応しきれない場面もあります。そんな中、国産の高機能CSVエディタ「SmoothCSV」は、直感的な操作性と圧倒的なパフォーマンスで多くのユーザーから支持を集めています。今回は、待望のバージョン3となったSmoothCSVの特長や使い方について、実際の利用経験をもとにご紹介します。
先日、このツールの作者である kohii さんが 最強のCSVエディタ「SmoothCSV」を支える技術 という作者のブログ記事を読み、SmoothCSVの技術的な背景や改善点について興味深く学ぶことができました。
SmoothCSVとは、そして待望のバージョン3
SmoothCSVは、Excelライクな操作感と高い拡張性を持つ国産の高機能CSVエディターです。多彩な文字コードやフォーマットに対応し、大容量ファイルも高速に扱えるのが特徴です。
2025年7月1日にリリースされたバージョン3では、アプリ基盤に Tauri を採用し、Windows/Mac両対応しています。SQLコンソールやビジュアルクエリビルダー、コマンドパレットなど、直感的かつ高度なデータ編集機能を搭載しています。SmoothCSVは、初心者から上級者まで幅広いユーザーに使いやすいCSVエディタです。
私が思う SmoothCSV の特長
フリーソフト(寄付歓迎)
- フリーソフト(Version 3.0.0)で、インストーラーも提供されており導入が簡単です。
Excelライクな直感的操作
- グリッド形式でセル編集ができ、Excelに近い操作感を実現、誰にでもおすすめします!
- Excelの便利で親切な機能は、CSVファイルを扱う場合はむしろない方が素直で扱いやすい。
- 日付のフォーマットを変えたり、先頭の0を削除する「0落ち」がない。
- Excelは、UTF-8にBOMつけないと「文字化け」する。
大容量・多様なCSV対応
- 数百万行の大容量ファイルや、列数が異なるCSV、改行を含むデータも高速かつ安定して編集可能。
- 高機能なExcelよりも、大容量のCSVファイルを素早く扱えることの方が優先される。
- 最初のバージョンから一貫して対応している。
クロスプラットフォーム
- Windows・Mac両対応
- 以前のバージョンから対応しているが、従来はJava、最新のバージョン3は Tauri ベースでRustで実装
- 今後Linux対応も予定。
他にもまだまだあるのですが、機能に関しては以降で紹介します。
インストール方法
- SmoothCSVのウェブサイトからインストーラーをダウンロードし、インストールします。
機能の紹介
CSVを開く
私が日常的に行う手順は、以下の2通りです。
CSVファイルを右クリックして、コンテキストメニューを表示
1つ目は、CSVファイルを右クリックして、コンテキストメニューを表示してからSmoothCSVを選択する方法です。
SmoothCSVを起動した後、ドラッグ&ドロップ
2つ目は、SmoothCSVを起動した後、CSVファイルをドラッグ&ドロップして開く方法です。
ファイルを開く時間
MacBook(M1)で、258MBのファイルを3.5秒程度で表示できました。
データの編集
- 行を編集: 行番号を右クリック、コンテキストメニューを表示して、上に行を挿入、下に行を挿入、行を削除などを選択します。
- 列を編集: 列番号を右クリック、コンテキストメニューを表示して、左に列を挿入、右に列を挿入、列を削除などを選択します。
- セルの編集: セルをダブルクリックするとそのまま編集できます。
多彩な文字コードサポート
Shift_JIS、UTF-8、EUC-JPなど多様なエンコーディングに対応、簡単に素早くコード変換して、保存できます。
様々な区切り文字を自動認識
CSV(カンマ区切り)やTSV(タブ区切り)の他にパイプ(|
)区切りのような様々な区切り文字を自動認識して表示できます。また、改行(LF、CRLF)、囲み文字の指定もできます。
検索・抽出・分析
SQLやノーコードのビジュアルクエリビルダーでCSVファイルを検索・抽出・分析する機能を提供しています。複雑なフィルタリングクエリを作成するための機能で、データの変更(UPDATE、INSERT、DELETEなど)はできません。
SQLコンソール
右隅のSQLコンソールのアイコンをクリック、
SQLコンソールが開き、データを操作できます。(ヘッダ行は除外できないので、別途WHERE句で除外する必要があります。)
ビジュアルクエリビルダー
SQLを知らない方でも、ノーコードのビジュアルクエリビルダーでデータ抽出やフィルタリングが可能です。ペンのアイコンをクリックするとビジュアルクエリビルダが表示されます。
UI上でフィルタ条件を入力すると、下にSQLが表示されます。このUIを通してクエリを書き方を学ぶこともできそうです。
拡張性・マクロ機能
マクロやキーマクロ、コマンドパレット、拡張API(今後サードパーティにも開放予定)があります。
最後に
通算、データを扱う仕事とともに10年以上使い続けているSmoothCSV がバージョン3になったことを記念して、SmoothCSVをご紹介しました。開発やテストフェーズでは、開発用やテストケースのデータをサクッと作成できます。また、運用のフェーズで、データのロードや変換のワークロードが失敗した場合、まずはCSVデータを確認します。「データそのものが壊れている」、「形式が変わっている」、「データの中にカンマが含まれていて読み込めなくなっている」など、様々な問題に直感的に応えてくれます。
SmoothCSVは、初心者から上級者まで幅広いユーザーにとって使い勝手の良いCSV編集ツールです。直感的な操作性や多彩な機能、高速なパフォーマンスはもちろん、今後もさらなる進化が期待されます。そして、より多くの皆さんに利用していただき支援(寄付歓迎)が広がることを期待しています。