[レポート]Snowflakeではじめる!アジャイルデータ分析基盤 〜データ活用に繋げやすい仕組みとは〜 #SnowdayJapan #AgileDataPlatform

2023.02.20

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この記事は、2023年2月14日開催のSNOWDAY JAPANのセッション「Snowflakeではじめる!アジャイルデータ分析基盤 〜データ活用に繋げやすい仕組みとは〜」に関するセッションレポートです。

セッション概要

近年、組織的なデータ活用がビジネスプロセスを改善させ、より大きな成果に繋げられることが分かってきました。その際に必須となるデータ分析基盤は、社内のさまざまなニーズに応えられるよう、高い柔軟性・拡張性を持たせる必要があります。
低コストでアジリティが高いデータ分析基盤を構築するためにはどうするべきなのか?データ分析基盤をビジネス価値につなげるために何が必要なのか?ノバセル株式会社の山中様をお迎えし、同社の実例を交えながらお話しします。

スピーカー

  • 株式会社primeNumber 下坂 悟 氏
  • ノバセル株式会社 山中 雄生 氏

アジャイルデータ分析基盤とは?

  • 変化し続ける要件、変革に対応できる基盤
  • データマネジメント領域では、初めから「やること」が決まっているものもあれば、決まってないものもある
  • また、部分的な活用が推進されはじめると、必然的にやりたいことがさらに増えてくる
  • このため「柔軟性」、「拡張性」、「人材」が重要なポイントになる

ノバセルの事業内容

「運用型TVCM」市場を開拓し、TVCMの企画から分析までをワンストップで提供している

  • ノバセルが目指すのは「マーケティングの民主化」
    • Vision:データですべてのプロセスをエンパワーする
    • Value:メンバー全員がデータに基づいた正しい行動をとる、サービス関係者全員がデータに起因したより高い成果を得る

ノバセルのアジャイルデータ分析基盤のステップ

  • 既にステップ2までを達成し、現在はステップ3に取り組んでいる
  • 全体としては1年から1年半くらいのスパンでやってる
  • ある課題を解決すると新たな課題、新たなやり方がでてくる

フェーズ1

  • すべてのデータがRDBにあったので、ワークロードが集中していた
  • そのためRDBはプロダクトデータ、Snowflakeは分析用途に分けた

フェーズ2

  • Snowflakeに格納した外部データを活用し、新たなソリューション「Novasell Trend」を提供開始
  • troccoによるデータ連携などの自動化

フェーズ3

  • Snowflakeを中心とした「Single Source of Truth」の実現へ
  • 外部データと営業画d-多を掛け合わせた新たな営業スタイルの創出
  • 上記により、ビジネスプロセス全体の最適化を目指す

  • このフェーズ3が一番大変だったと考えている
  • 導入はエンジニアだけで完了できるが、フェーズ3ではビジネス側ユーザとの調整や合意が必須
  • 更に、CS(カスタマーサクセス)、マーケ、営業も巻き込んでステークホルダーを取りまとめている

この経験や体験を経て、過去に戻れるなら何をしたいか?

  • 「システムも人もいない」状況でゼロから始めるには
    • 最初からすべての設計・実装しきるのは現実的ではない
    • データ利活用の方法は考え方によっては無限大
    • どのようなケースが生じるか、「すべて」をはじめに想定することはほぼ不可能
  • 結果としてアジャイルデータ分析基盤に基づいた設計にしてよかった

フェーズ0:ビジョンを定めること

  • データ分析基盤を導入して、作りたい状況を規定すること
  • ただし、この時点で最低限「今ある課題」を解決できることが必要
  • そのうえで「今後」何を実現したいのかを決める
  • これがデータ戦略の核であり、どのようなデータ分析基盤を構築すればよいかの意思決定の軸になる

フェーズ1:最小限の各種整備

  • システム面の整備
    • データウェアハウスの導入。ビジョンに基づいて最も適したソリューションを選択する
    • ETLツールの導入。簡単にウェアハウスとのデータの出し入れを可能にする
  • 人の整備
    • 上記の導入を実行できるエンジニアが必要
    • データエンジニアでなくても出来ることもある

フェーズ2~フェーズ3

  • データの利活用を進められる(推進できる)人材の確保
    • データ分析基盤を「作るだけ」ではなく、しっかりと橋渡しをしてビジネスとデータを紐づける人が必要
    • ここが欠けると目的をビジネスに落とし込めない、目的をビジネスサイドのステークホルダーと合意しないと意味がない
  • データの整備と社内浸透
    • データが揃ってないことが問題になることが多い
    • すべてのビジネスプロセスがデータとして記録されていくような基盤作りをする必要があり、そのための権限、リソース確保、社内浸透が必須
  • 基盤拡張
    • Modern Data Stack(trocco + Snowflakeなど)の導入。データをより適切に管理・拡張できる仕組みを作る

なぜSnowflakeなのか?なぜtroccoなのか?

  • 初期の最短ルートを達成できると考えた
  • やりたいことが増えてきた際に最短ルートを達成できると考えた

あの頃に戻れるなら

  • データエンジニアは最初からいたほうが良い
    • Modern Data Stackを最初から入れることで負債を回避できる(初期投資を減らし、不要になればサブスクリプションを解約できる)
    • troccoは単体でいくつかの領域をカバーしうる
  • データ分析基盤をもっと早く作るべきだった
    • データドリブンに意思決定できる組織は、ビジネスを成長させやすい
    • Snowflakeやtroccoによって難しいことではなくなっている

troccoがカバーできる領域について

以上、「Snowflakeではじめる!アジャイルデータ分析基盤 〜データ活用に繋げやすい仕組みとは〜」に関するセッションレポートでした。