2025年1月にリリースされたSnowflakeの新機能・変更点のまとめ #SnowflakeDB
2025年1月にリリースされたSnowflakeの新機能・変更点のまとめ記事になります。
※注意事項:本記事ではすべての情報についての記述はせず、特筆すべきだと感じた情報だけピックしております。基本的には以下の情報を参考にしておりますので、全ての最新情報を確認したい場合は下記のURLからご確認ください。
January 31, 2025 — Future grants が Streamlit in Snowflake をサポート - 一般提供
Streamlit in Snowflake に対する将来の権限のサポートが一般提供となりました。
これにより、特定のスキーマ配下に作成される Streamlit に対する使用権限を自動的に付与することができ、運用負荷が軽減されます。
公式ドキュメントの引用ですが、以下のように使用できます。アプリが作成されると、指定のロールにはアプリに対する USAGE 権限が自動的に付与されます。
GRANT USAGE ON FUTURE STREAMLITS IN SCHEMA streamlit_db.streamlit_schema TO ROLE streamlit_role;
将来の権限がサポートされていないオブジェクトについては、以下に記載があります。
January 27, 2025 — Organization account が一般提供
Snowflake に新しいアカウント タイプである Organization Account が一般提供となりました。
これまで組織レベルのタスク(アカウント作成 など)は、ORGADMIN ロールが有効化されたアカウントで ORGADMIN での操作が可能なユーザーであればどのアカウントでも操作を行うことができました。
公式ドキュメントより、今後 ORGADMIN ロールは段階的に廃止される予定となっており、組織管理者は組織レベルのタスクを実行するために組織アカウント(Organization Account)で使用できる新しい GLOBALORGADMIN ロールを使用する必要がります。
組織アカウントについては、以下でも紹介されていますので、こちらもあわせてご参照ください。
January 23, 2025 — Document AI が GCP で一般提供
利用可能なアカウントリージョンは以下にまとめられています。国内であれば AWS 東京と Azure 東京で利用可能です。
January 20, 2025 — Snowpark Container Services を用いたSnowflake Native App の AWS PrivateLink のサポートがパブリックプレビュー
Snowpark Container Services を使用する Snowflake Native Apps での AWS PrivateLink のサポートがパブリックプレビューとなりました。
これにより、ユーザーは自身の管理する VPC と Snowflake アカウント間をパブリックなインターネットを介さずに接続できます。Snowflake Native Apps のプライベート接続のサポート状況はクラウドリージョンごとに異なっているためご注意ください。詳細は以下にまとめられています。
January 16, 2025 — Snowsight で各種通知の送信先を管理できるように — 一般提供
Snowflake アカウントに関する重要な更新を見逃さないように Snowsight 上で各種通知の送信先を管理する機能が提供されました。
ACCOUNTADMIN または ORGADMIN ロールを持つユーザーは、不足している重要な連絡先メールがある場合、ログイン時にプロンプトが表示されます。
Snowflake から送信される通知の種類は以下の通りです。
- セキュリティ通知
- プライバシー通知
- 製品通知
- 動作変更通知(アカウントに影響を及ぼす可能性のある今後の動作変更など)
- ドライバー サポート通知
- 運用ステータス通知( Snowflake の運用ステータスに関連する通知など)
- すぐに注意やアクションが必要な通知など、時間に敏感な通知
詳細は以下をご参照ください。
January 15, 2025 — ハイブリッド テーブルへの最適化されたバルクロードが一般提供
ハイブリッド テーブルに対する最適化されたバルクロードが一般提供となりました。
ハイブリッド テーブルが空(作成されたばかりで、まだデータロードされていない)の際に、3 つのロード方法 (CTAS、COPY、INSERT INTO … SELECT) によるデータロードを行うと高速実行モデルである最適化された一括ロードを使用できます。
詳細は以下をご参照ください。
January 13-16, 2025 — 9.1 Release Notes
Snowflake アカウントからのアウトバウンド プライベート接続
Snowflake アカウントからのアウトバウンド プライベート接続に関する以下の機能が一般提供となりました。
- 外部ステージへの Azure Private Link 接続
- 外部ボリュームへの Azure Private Link 接続
- Azure Private Link を使用した Snowpipe
- 外部ステージへの AWS PrivateLink 接続
- 外部ボリュームへの AWS PrivateLink 接続
アウトバウンド プライベート接続時は、Snowflake 上で作成されるプライベート エンドポイントを経由し、各クラウド プラットフォームのプライベート接続機能を使用して顧客アカウントにアクセスできます。
外部ステージへの AWS PrivateLink 接続であれば、Amazon S3 ストレージからの一括ロードや外部ステージへのアンロードを AWS PrivateLink 経由で行われるように構成できます。
詳細は以下をご参照ください。
ダイナミックテーブルに新たなパラメータが追加: REQUIRE USER
ダイナミックテーブルのプロパティとして指定できる REQUIRE USER パラメータが追加されました。
以下は公式ドキュメントからの引用ですがREQUIRE USER
を指定することで、手動更新時にREFRESH COPY SESSION
として、こちらも新たに追加されたパラメータで、現在のセッション(ユーザー・ウェアハウス)による更新が必要なダイナミックテーブルとして定義できます。
--ダイナミックテーブルを定義
CREATE DYNAMIC TABLE product
TARGET_LAG = 'DOWNSTREAM'
WAREHOUSE = mywh
INITIALIZE = on_schedule
REQUIRE USER
AS
SELECT product_id, product_name FROM staging_table;
--ダイナミックテーブルを現在のユーザーセッションで手動更新
ALTER DYNAMIC TABLE product REFRESH COPY SESSION;
詳細は以下をご参照ください。
外部ステージと外部ボリュームが S3 access points をサポート — 一般提供
Amazon S3 を使用する外部ステージまたは外部ボリュームに対して、S3 アクセスポイントを使用して接続するための機能が一般提供となりました。
これにより、S3 側でアクセスポイントごとにアクセス制御を行うことができます。
Iceberg テーブルの自動更新が一般提供
外部カタログを使用する Apache Iceberg テーブルの自動更新が一般提供となりました。
これまで、メタデータファイルの更新にはALTER ICEBERG TABLE
の実行が必要でしたが、この機能により CREATE ICEBERG TABLE コマンドのオプションとしてAUTO_REFRESH = TRUE
とすることで外部 Iceberg カタログを継続的にサーバーレスでポーリングし、メタデータファイルを自動更新できます。自動更新は以下の外部カタログでサポートされています。
- AWS Glue
- Apache Iceberg REST OpenAPI 仕様に準拠した REST カタログ
- Snowflake Open Catalog
詳細は以下をご参照ください。
Data metric functions で複数のテーブルを引数として使用できるように
ユーザー定義のデータ メトリック関数 (DMF) で複数のテーブルを引数として使用できるようになりました。これにより、異なるデータセット間での参照整合性などの条件チェックが容易になります。
詳細は以下をご参照ください。
Join policies がパブリックプレビュー
スキーマ レベルのオブジェクトとして、テーブル間の結合(Join)の要件を制御する仕組みの結合ポリシーがパブリックプレビューとなりました。
データ共有時にも使用でき、プロバイダーが、共有したデータの使用方法を制御する際に使用できます。ポリシーでは、以下のような要件を制御できます。
- 結合が必要かどうかの指定
- 使用可能な結合列の制限
詳細は以下をご参照ください。
January 07-09, 2025 — 9.0 Release Notes
プライベート エンドポイントのピン留め が一般提供
Snowflake への接続をより安全に管理するための機能として、プライベートエンドポイントのピン留めが一般提供となりました
これまでの Snowflake アカウントへのインバウンド プライベート接続(AWS PrivateLink や Azure Private Link)では、顧客管理のネットワークから Snowflake アカウントへの接続時に、どのエンドポイントを経由してアクセスするかの制御が緩やかでした。
今回のアップデートで、特定のプライベートエンドポイントをピン留めとして指定できるようになり、承認された(ピン留めされた)エンドポイントからのみ Snowflake へのアクセスを許可するように構成でき、Snowflake アカウントへのネットワーク攻撃対象領域が削減され、セキュリティ体制を強化できます。
詳細は以下をご参照ください。
January 7, 2025 — Snowflake Cortex AI LLM Playground がパブリックプレビュー
Snowsight 上で利用できる GUI ベースの LLM プロンプト実験用のチャット インターフェイスである Cortex LLM Playground のがパブリックプレビューとなりました。
Cortex AI で利用可能な任意の 2 つのモデル間や、単一のモデルの異なる設定間で応答を比較できます。
Snowflake Cortex LLM 関数を呼び出す権限を含む CORTEX_USER データベース ロールを継承することで利用でき、現在の Snowflake アカウントのリージョンで利用可能な COMPLETE 関数で使用可能なすべてのモデルを使用できます。
詳細は以下をご参照ください。
January 06, 2025 — Snowflake Notebooks warehouse runtime に対する AWS PrivateLink と Azure Private Link のサポートが一般提供
Snowflake Notebooks での AWS PrivateLink および Microsoft Azure Private Link のサポートが一般提供となりました。
公式ドキュメントによると、この機能は、ウェアハウス ランタイムとコンテナ ランタイムの両方で使用できるようです。
詳細は以下をご参照ください。
Behavior Change Log
2024_08 バンドルが提供開始 ※デフォルトは無効化
8.38 (2024/10/7 - 2024/10/9 リリース)で、2024_08 バンドルが提供開始となりました。先に挙動を確かめたい場合には手動でバンドルを有効化してテスト可能です。
このバンドルは、2025年2月初旬のリリースでデフォルトで有効化される予定となっています。
2024_07 バンドルがデフォルトで有効化
8.38 (2024/10/7 - 2024/10/9 リリース)で、2024_07 バンドルがデフォルトで有効化されました。このバンドルは、2025年2月初旬のリリースで一般的に有効化される予定となっています。
おまけ:Modern Data Stack全般の最新情報
Snowflakeも含め、Modern Data Stack 全般の最新情報についても、定期的にブログにまとめて投稿されています!こちらもぜひご覧ください。