2024年9月に公開されたAWSサービスのサポート終了アナウンスまとめ

2024年9月に公開されたAWSサービスのサポート終了アナウンスまとめ

Clock Icon2024.09.21

しばたです。

今月中旬ごろにいくつかのAWSサービスに関してサポート終了(サービス終了)と新規利用停止のアナウンスがありました。

記録も兼ねて本記事でそれぞれ紹介していきます。

[廃止] AWS RoboMaker

最初に2024年9月11日ごろに利用者向けにAWS RoboMakerのサポート終了がアナウンスされました。
具体的な内容については個別の通知で確認していただきたいのですが、アナウンスと同タイミングでサービスの新規利用が停止され、来年2025年9月10日をもってサービス終了となります。
サービス終了後の2025年9月11日にデータが削除されます。

直接の後継となるサービスは無く、AWSとしてはAWS Batchを使ったシミュレーションを代替方法として提示しています。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/hpc/run-simulations-using-multiple-containers-in-a-single-aws-batch-job/

また、3D仮想環境の自動生成機能であるAWS RoboMaker WorldForgeについては代替手段が無く、サービス終了までにS3に既存データをエクスポートすることが推奨されています。

確認してみた

私の検証用AWSアカウントでマネジメントコンソールからRoboMakerにアクセスするとサービス終了の通知が表示される様になっており、前述のAWS Batchへの代替ブログがリンクされていました。

summary-of-aws-service-eos-announcement-at-202409-01

このアカウントでは一度もRoboMakerを使った事が無かったため新規利用停止状態になっていました。
どの機能を選んでも「アクセス権が無い」旨のエラーになりました。

summary-of-aws-service-eos-announcement-at-202409-02

[廃止] AWS DeepComposer

次に2024年9月17日にAWS DeepComposerのサポート終了がブログでアナウンスされました。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/machine-learning/support-for-aws-deepcomposer-ending-soon/

こちらによると来年2025年9月17日にサービス終了となり、以後はマネジメントコンソールやAPIからのアクセス、デバイス管理、モデルへのアクセスが全てできなくなるとの事です。
デバイスに関してはサービス終了後も普通のMIDIキーボードとして使えるそうです。

加えてサービス終了に関するFAQが公式ページとDeveloper Guideに追加されています。

確認してみた

こちらもマネジメントコンソールからDeepComposerのページにアクセスしてみました。

前述のブログによればサービス終了日までは通常通りの利用が可能とのことだったのですが、実際にはRoboMaker同様に新規利用は既に不可となっていました。

summary-of-aws-service-eos-announcement-at-202409-03
既に新規利用は不可となっており、サービス終了の一文が表示されるだけになっていた

[新規利用停止] Amazon Lookout for Equipment

最後に2024年9月17日にAmazon Lookout for Equipmentの新規利用停止がブログで案内されました。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/machine-learning/preserve-access-and-explore-alternatives-for-amazon-lookout-for-equipment/

こちらによると、30日の猶予を持たせ2024年10月17日から新規利用を停止するとのことです。
新規受付停止後は、

Existing customers will be able to use the service (both using the AWS Management Console and API) as normal and AWS will continue to invest in security, availability, and performance improvements for Lookout for Equipment, but we do not plan to introduce new features for this service.

とあり、サービス終了はしないものの事実上のメンテナンスモード入りという形になっています。

確認してみた

マネジメントコンソールからアクセスすると新規受付停止の案内と前述のブログへのリンクが通知されていました。

summary-of-aws-service-eos-announcement-at-202409-04

まだ猶予期間なのでそれ以外に変わったところはありませんでした。

追記 : [終了] AWS DeepRacer League

2024年9月20日ごろに利用者向けにAWS DeepRacer Leagueが2024年9月と10月のレースをもって終了する旨の通知がされました。
公式ページでも最終レースの案内とこれまでの軌跡を綴ったブログへのリンクが紹介される様になっています。

summary-of-aws-service-eos-announcement-at-202409-05

https://aws.amazon.com/jp/blogs/machine-learning/celebrating-the-final-aws-deepracer-league-championship-and-road-ahead/

今回終了するのはあくまでもリーグ戦のみでありDeepRacer自体の終了ではありません。

ただし、前掲のブログの中で

While the AWS DeepRacer League will no longer be a globally hosted competition by AWS in 2025, you can continue to access the AWS DeepRacer service for training, evaluation, and community racing on the AWS Management Console until December 2025.

とありDeepRacerのマネジメントコンソールへのアクセスは2025年12月までとなっています。
加えて2025年から

Starting in early 2025, the AWS DeepRacer source code will also become available as an AWS Solution; an off-the-shelf deployment of the underlying AWS services, code, and configurations that make up the AWS DeepRacer service.

とDeepRacerに関わる基盤をソリューションとして公開する様で、マネージドなサービスとしてのDeepRacerは2025年12月で終了する可能性が高そうです。

追記 : [旧バージョンの廃止] Amazon Lex V1

2024年9月18日ごろより利用者向けにAmazon Lexの旧バージョンであるV1の廃止が通知されています。
こちらによると

  • 2025年3月31日以後はAmazon Lex V1ボットの新規作成不可
  • 2025年9月15日にAmazon Lex V1のサービス終了

というスケジュールになっており、サービス終了までにAmazon Lex V2への移行が必要となります。

詳細については以下の記事をご確認ください。

https://dev.classmethod.jp/articles/amazon-lex-v1-end-of-service-2025/

追記 : [廃止] AWS App Mesh

2024年9月24日に以下のブログが公開され、2年後の2026年9月30日をもってサービス終了する旨が公表されました。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/containers/migrating-from-aws-app-mesh-to-amazon-ecs-service-connect/

日本語版はこちら。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/migrating-from-aws-app-mesh-to-amazon-ecs-service-connect/

ブログの公開に合わせて2024年9月24日より新規利用が停止されています。

AWSとしてはECS利用者へはAmazon ECS Service Connectへの移行を推奨しており、EKS利用者には後日ブログで移行ガイドを公開するとのことです。
これらの詳細については前掲のブログでご確認ください。

確認してみた

マネジメントコンソールからアクセスするとサービス終了と新規利用停止の旨が通知されていました。
検証アカウントではこれまでApp Meshを利用していなかったため新規利用は停止されており「Meshes can no longer be created.」とエラーが出る様になっています。

summary-of-aws-service-eos-announcement-at-202409-06

おわりに

簡単ですが以上となります。

これまでに発表されたサービス終了と同様に1年間(App Meshは2年間)の猶予期間があるので環境に応じた対応をしてください。
特にサービス終了後はデータへのアクセスができなくなりますので移行または保全を忘れないようご注意ください。

まだ9月は終わってないので今月中に追加のアナウンスがあれば随時内容を更新したいと思います。

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