[レポート]MMDXにおけるデータ基盤 #SWTTokyo
2024.09.13
さがらです。
2024年9月11日~2024年9月12日に、「SNOWFLAKE WORLD TOUR TOKYO」が開催されました。
本記事はセッション「MMDXにおけるデータ基盤」のレポートブログとなります。
登壇者
- 三菱マテリアル株式会社 DX推進部 CDO・DX推進部長 端山 敦久 氏
登壇者経歴
- 三菱マテリアル社には1991年に入社、グループ会社のITも経験されている
会社概要
- 創業150年
- グローバルで2万人弱
- 3つのカンパニーがある
- 金属事業カンパニー
- 高機能製品カンパニー
- 加工事業カンパニー
- 再生可能エネルギー事業にも事業展開している
MMDX変遷
- 2018年にガバナンス元年として、全社改革へ
- 4つの経営改革
- CX
- HRX
- DX
- 業務効率化
- MMDX
- 三菱マテリアル・デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション、の略
- DX戦略の3つの柱
- ビジネス付加価値向上
- オペレーション競争力向上
- 経営スピード向上
- MMDX2.0
- プロジェクト立ち上げから2年経過後、ものづくりの強化と従来テーマの着実な実行を行うために、テーマ再編成と体制強化のために改めてMMDX2.0として新たなフェーズへ
- 30以上のテーマを推進している
- 全社改革としてのDX
- 役員~従業員が一体となり、DX注目企業に2年連続選定
- DX人材育成
- デジタル高度化人材を育成する施策を展開
- データ化しか環境の展開
- ここ3年ほどで、Tableauの利用ユーザーが9456人となった。全社員中の半分弱。定常利用者数も2050人いる
- E-Scrapプラットフォーム
- 何度も再利用可能な有価金属(E-Scrap)を回収するためのプラットフォームを「MEX」と名付け、すでに2年以上稼働している
- MEXの機能として、着荷時の写真閲覧、自動メール送信、などがある
- 今後は有価金属を回収率を50%以上にする計画がある
MMDXのデータ基盤
- Snowflake採用の経緯
- 以前は別のDWHを使っていたが、運用が煩雑、性能が出ない、という問題があった
- そこで、Snowflakeならばできるのではとなり、PoCを経て採用
- 現在、非常に多くのアクセスもある。並列実効性に優れているのがSnowflakeの魅力
- データパイプライン
- データソースは、社内システムやIoTなど、多岐にわたる
- データ量でいうと、8TB~9TB
- Informatica、Snowpipe、Secure Data Sharingなどを活用
- 活用事例その1:金属資源データの集約・活用
- E-Scrapで集めた、受入&買鉱データを用いた、在庫管理の精度向上
- 課題として、お客様の申請内容であった金属含有率と実際のデータに乖離があったが、このデータ活用によって乖離が少なくなってきた
- 活用事例その2:工場IoTデータの活用
- これまでは集めたデータをローカル環境で処理していたが、扱えるデータ量に制約があった
- 現在は半自動でSnowflakeの中にロードできるようになった。データ量は毎月50億件
- クレンジングしてからロードできるのが理想だが、生産ラインも多いため「まずはSnowflakeにロード」という方針で進めている。実際に使うときに必要なデータをAIなども用いて活用できるようにしたい
- 全社データ基盤のポイント
- 社員に自分事として捉えてもらうように活動している
- 今後の展望
- 生成AIの活用に注目している
- 今後長きにわたって活用できる土台としてデータ基盤を活かしていきたい
最後に
三菱マテリアル社という、大手の製造業の企業においてもSnowflakeを採用し、システムやIoTのデータを活用していることがわかるセッションでした!Snowflakeがどの業種でも活きることがわかりますね。
余談ですが、私も元製造業の人間なので、「Tableauの利用ユーザーが9456人、定常利用者数も2050人」という数値は純粋に驚きました…