Tableauで背景画像を用いた『フロアマップ』等の可視化アイデアのまとめ

2016.04.22

Tableauでは可視化の機能の1つとして『背景画像』を設定する事が出来ます。

ちなみに当ブログでは、これまでに『ジャッキー・チェン』と『ジョジョの奇妙な冒険』を題材にしてこの辺りの機能のご紹介をして来ましたが、若干のネタに走っていた部分は否めません。『もうちょっと一般的な、イメージし易いテーマや題材で何か無いですかね?』というフィードバックを同僚から頂いたので、その辺りを踏まえたコンテンツのご紹介・アイデアとなる部分について当エントリでは見て行きたいと思います。

『背景画像』と『バックグラウンドマップ』は異なる機能・使い方

Tableau Desktopのメニューの1つである『マップ』からは、以下のサブメニューに遷移出来る形となっています。この中で『バックグランドマップ』と『背景イメージ』が"背景情報を設定出来る"機能となりますが、両者は似ている様で異なります。

tableau-bgimages_01

バックグラウンドマップ

こちらの機能は、『マップ』という文字が意味するように、『背景に地図情報を表示する』ものとなります。WMS(Web Map Service)と呼ばれる規格に即したサービスを呼び出すか、最近になって連動出来るようになった地図サービス『Mapbox』の設定を行う事で、地図情報を背景に設定する事が出来ます。

地図情報を表示した背景に対して、データの指定は『緯度』と『経度』で行います。地図には『ポイント(点)』『ポリライン(線)』『ポリゴン(面)』といった形で情報を表現する事が出来ますが、いずれも緯度と経度の設定がベースとなっています。

(オレンジの円がポイント、色塗られた都道府県のエリアがポリゴン)

tableau-bgimages_02 (台風の進路を可視化したもの。こちらはポイントを順番に繋げた"ポリライン"で表現)

背景画像

一方『背景画像』については、裏に敷く情報は『画像ファイル』となります。地図情報は移動・縮小拡大等の縮尺変更が行えますが、こちらについては固定サイズ表示となります。画像のサイズとして縦横のピクセルサイズがありますので、そのサイズを『X軸』『Y軸』として設定、活用し、上に載せる(表示させる)データについては『X軸』『Y軸』の座標情報を用います。

背景画像を使った可視化イメージ

ここからは、Tableauのワークブックを実例として列挙し、どの様な可視化が出来るのかについて解説を加えながら見て行きたいと思います。

座席予約状況を時系列で表示

個人的に最近映画を良く観るようになったのですが、昨年は"極上爆音上映"で一躍有名となった立川シネマシティに結構な頻度で足を運び、爆音っぷりを堪能していました。

そんな立川シネマシティ、極上爆音上映をウリにした注目作品の予約の際には、予約開始時間から速攻で最前列が埋まり、更には音響の評価が高いという事で(音を良い位置で聴く事が出来る)真ん中から予約が埋まっていくという、一種変わった"予約のされ方"も一部で話題となりました。(下記はとある上映回の予約状況をキャプチャしたものです。予約開始数十分で既にこの状況ってのがザラにあります)

madmax-furyroad-final_20150911

私個人的にはこの『席があっという間に埋まっていく様』を幾度と無く目撃していたのですが、この様子を可視化してみると面白いんじゃないかと思い、やってみる事にしました。

まず用意したのはこの画像。映画館の座席表を模したものです。

theater_map

画像を背景として表示する設定を行い、

tableau-bgimages_03

Tableauの機能を利用してXY軸座標の位置を確認。

tableau-bgimages_04

座席位置と予約申し込み状況のデータをそれぞれ用意する事で...

tableau-bgimages_05 tableau-bgimages_06

こんな感じで時系列に沿った予約状況を再現する事が出来ました!(動きがあったほうが分かり易いと思ったので動画にしてみました)

XY軸座標におけるポイントごとの数値情報を可視化

続いてはこちら。定食屋的な飲食店の座席表をイメージしたものです。ある一定時間内の売上情報をサマリして、売上をサイズで表示してみたいと思います。

floormap-seats

座席位置については先程の映画館のものと同じ手法で設定し、売上情報については座席ごとで集約出来るように以下のような形でデータを用意します。

tableau-bgimages_07

ポイント(=座席)ごとの情報を集約した形で、売上情報に関しても数字やサイズ、色を設定する事でひと目で違いが分かるようになりました。時間の情報も活用する事で、時間帯における数値情報の大小等も動的に見せることも可能です。

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その他

その他にも、Webを漁って入手出来るワークブックのサンプルでも、参考になりそうなものを見ることが出来ます。ここではとあるワークブックに展開されているビューについてざっと見て行こうと思います。

まずはこちら。とある建物の詳細なフロアマップにX軸とY軸で座標を特定し、更には部署で色表示、性別で記号の表示を組み合わせています。(男性・女性の)記号等についてはTableau組み込みのものを活用出来ますし、自分で画像等を用意して表示することも可能です。

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こちらは歯の状態の可視化。Decay(腐敗)という単語から、これは虫歯の状態を色で表していると思われます。良く見ると(虫歯進行)悪化してますね...w

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こちらは『IC MAP』と題されたもの。任意の場所を色の丸記号で指し示しています。例えば機器や製造物といったものの故障状態等を可視化するのであれば、背景に機器等の画像を載せ、所定の箇所を示す座標を取得しておき、状況に応じて座標のデータを設定しておく事で対応出来そうです。

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これは野球のストライクゾーン及び投げ込まれたボールの位置、打った時の結果を可視化したものでしょうか。投球位置の座標位置指定(データ作成)が大変そうではありますが、その辺りの仕組みが整っているのであればこんな感じの変わった切り口での情報可視化を行う事も可能です。

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まとめ

以上、『背景画像』を用いたTableauビューの作成に関するまとめ的な内容のご紹介でした。ご覧頂いた様に、通常のグラフ形式とは作り方や構成が異なるためちょっとした手間とアイデアが必要となりますが、実現出来るのであれば非常に効果的な可視化となると思います。このエントリがそう言った可視化の切っ掛けとなれば幸いです。