Tableau Tips:計算フィールド・書式設定を活用して数値を『万単位』で表示する
小ネタです。
Tableauでは項目値の内容について、『書式設定』を変えることで情報のフォーマット、表示形式を変える事が出来ます。数値項目を3桁でカンマで区切るとか、日付情報を『2016-09-02』の様にハイフンを入れる等して見やすくすると言ったものが良くやるものですね。
先日お客様に『数値項目を千円や百万円単位の区切り方ではなく、"万単位"で表示させたい』というご質問を受けました。上述の様に千円や百万単位であればデフォルトで設定・切替が可能ですが、これはデフォルトでは含まれていません。3桁区切りは決算書や事業計画、または簿記等の世界では一般的な表示形式ですが、全ての人がその形式に慣れている...という訳では無く、どちらかと言うと『4桁区切り』で万や億の単位で区切る、日本ならではの課題・トピックな気もします。
当エントリでは、そんな『4桁区切り』についてどのようにすれば表示させる事が出来るか、幾つか試してみたいと思います。
目次
数値項目の4桁表示サンプル
という訳で、まずは結果を先にお見せしてみたいと思います。一番左の項目が"素の"表示内容です。1の位まで何ら加工を加える事無く、Tableauでのデフォルト数値形式で表示させています。
(1).書式設定のみで対応する
まずは超ざっくりな対応方法から。利用する項目を元ネタから複製し、
検証用に別名編集して使いたいと思います。
メジャー項目を右クリックして書式設定を選択し、
フォーマット指定で『カスタム』を選び、#,,"00"と入力。すると、286538060(2億8653万8060)が『28700』と表示される様になります。ただこちらの方式は百万単位の指定方式末尾に"00"を補完しただけのものであり、当然ながら十万の単位以下はばっさり切り捨てられています。超ざっくり数値が分かれば良い、くらいであれば利用用途としてはアリでしょうか。
(2).Tableauの数値関数(ROUND)を用いた計算フィールドを用意する
2つ目は計算フィールドを使う方法です。Tableauでは計算フィールドを作成する際に利用出来る『関数』が機能として提供されており、EXCELの関数と似たようなものを扱う事が出来ます。
『分析』メニューから『計算フィールド』を選択、
欲しい数値は一万の位からなので、シンプルに対象数値項目を10000で割った数を使ってみたいと思います。
書式設定はデフォルトだと3桁区切りになってしまい若干分かり辛くなってしまうので、ここは『何も設定しない』方式としたいと思います。下記例ではカスタムで何も指定しない形にしてますが、『数値(カスタム)』を選択して小数点桁数無し、カンマ区切り無しでも良いかと思います。これにより、77885967(7788万5967)が『7789』と表示される様になります。
(3).『億』の単位で表示してみる
3つ目は応用編的なものとなります。万単位で表示する事は出来ましたが、『億』単位ならばどうするか。米国式?の場合だと『十億単位(Billion)』が選べますが、万単位の時同様ここで表現したいものではありません。
計算フィールドで数値項目を100000000(1億)で割るものを作成します。
書式設定で『数値(カスタム)』を選択し、小数点桁数も調整。この設定で、286538060(2億8653万8060)が『2.865』と表示される様になります。億単位なので一千万以下の値は少数表記でも良かろう、という判断でこの形にしてみました。サフィックス指定で『億』の文言を添えて『2.865億』とかにしてみるのも良いかも知れません。
まとめ
Tableauで数値項目を表現する際に、日本人に馴染みの深い『4桁区切り』での表示を行う際の方法についてのご紹介でした。ぱっと見て分かり易いグラフ形式を選択する事も大事ですが、このように表示形式1つを取ってみても、一手間加える事で情報が分かり易くなりますね。この辺りもうまく活用して分析業務をスピードアップさせて行きたいところです。こちらからは以上です。