Cloudflare SpeedTestで、Cloudflare WARP有無の違いを試してみた(2023年8月)
Cloudflareの公式文章を調べていて、SpeedTestツールを発見したので、Cloudflare WARPの有無でどのような違いがあるのか調べてみました。スループットだけではなく。レイテンシーやジッターという指標の測定結果も確認できるので、ネットワーク品質を適切に判断することができると思います。スループットは、半分に落ちてしまいますが、もともと1G回線で安定した速度が出ているので、Web会議などでも安定した通信ができているようです。皆さん、測定してみましょう!
Compre Cloudflare WARP off and on
「Cloudflare SpeedTest」で、クラスメソッドから貸与されている端末(Micorsoft Surface 5)にインストールされた Cloudflare WARPをoff/onのインターネット速度の違いを測定してみました。単にスループット測定するだけではなく、レイテンシーやジッターを測定しているのは、素晴らしいです。
所感:
- 1G回線で安定した速度が出ている(時々測定してみているが、大きな違いがない)。
- Cloudflare WARPをonにすると、スループットは半分に落ちる。レイテンシーが5ms落ちる。ジッターは安定する。
- 混雑時と思われる時間だと、スループットやレイテンシーは変わらないですが、パケットロスが多発したり、ジッターが大きくなったりする場合があります。データがどこかの巨大なバッファーに溜まっていたのかな、という印象です(笑)。
比較情報概要:
※測定結果は、測定時刻、アクセス環境、機器、接続回線、プロバイダ回線などの状態に大きく左右されます。
測定項目名 | WARP off | WARP on |
---|---|---|
Throughput (Download) | 369 Mbps | 187 Mbps |
Throughput (Upload) | 314 Mbps | 182 Mbps |
Latency | 15.1 ms | 20.3 ms |
Latency (download) | 30.0 ms | 27.6 ms |
Latency (upload) | 18.3 ms | 28.3 ms |
Jitter | 1.96 ms | 1.69 ms |
Jitter (download) | 17.4 ms | 32.6 ms |
Jitter (upload) | 8.62 ms | 25.4 ms |
Packet Loss | 0 % | 0 % |
Network Quality Socre | ||
Video Streaming | Great | Great |
Online Gaming | Great | Great |
Video Chating | Great | Great |
測定環境
- インターネット回線:NTT西日本(ファミリー・スーパーハイスピードタイプ 隼 かな?)
- プロバイダー:OCN
- 利用機器:[ホームゲートウェイ] - [RTX1210] - [WLX222(Wi-Fi 6)] ー [Microsoft Surface Laptop 5]
- 少し前に 無線LANアクセスポイントを「WLX302」から「WLX222」にリプレイスしたことで、新しいPC達はとても快適になっています。
- 測定時刻: 2023/8/21 7:10頃 (比較的空いている時間帯と思われる)
- 測定地域:静岡県浜松市
Cloudflare SpeedTest (Cloudflare WARP on)
Cloudflare SpeedTest (Cloudflare WARP off)
用語
- ダウンロード (Download)
- 最初に、データをダウンロードするテストを開始します。データは、インターネットからPCへと下流に流れます。Webを検索して閲覧したり、ビデオを視聴したりする動作です。
- アップロード (upload)
- 次に、データをアップロードするテストを開始します。データは、PCからインターネットへと上流に流れます。記事や映像を投稿したり、Web会議で自分の声や映像を相手に届けたりする動作です。
- スループット(Throughput)
- 一定時間内に送信できるデータ量です。通信回線やインターネットの通信品質に左右されます。
- レイテンシー (Latency)
- オンラインゲームやWeb会議をしているときの反応の良さに影響します。リアルタイムアプリケーションを利用するときは、スループットが高いより、レイテンシーが小さい方が快適です。
- pingによる測定結果をレイテンシーとしているケースがありますが、インターネット経路において、TCPやUDPのデータとICMPデータの取り扱いが同じ都は限らないので、スループットに用いるTCPやUDPデータから算出する方が適切である可能性が高いと思います。
- ジッター (Jitter)
- データが相手に届くまでの間の送信時間がずれたり、データが入れ替わったりすると、映像の再生品質が悪くなります。ジッターが悪いと、映像にブロックノイズが入ったり、コマ落ちしたりします。
参考情報、出典
Cloudflare (English)
- tech blog
- 2020/5/27 Test your home network performance ≪ speed.cloudflare.com の発表 ≫
- 2020/9/30 Introducing Cloudflare Radar ≪ rader.cloudflare.com の発表 ≫
- 2021/7/26 Understanding Where the Internet Isn’t Good Enough Yet
- 2023/4/18 Measuring network quality to better understand the end-user experience
- 2023/4/18 Making home Internet faster has little to do with “speed”
- 2023/6/26 Recapping Speed Week 2023
Cloudflare Japan (日本語)
- SpeedTestに関する学習資料
- tech blog
- 2020/5/27 ホームネットワークのパフォーマンスをテストする ≪ speed.cloudflare.com の発表 ≫
- 2020/9/30 Cloudflare Radarの紹介 ≪ rader.cloudflare.com の発表 ≫
- 2023/4/18 自宅のインターネットの高速化しても「速度」に与える影響は少ない
- 2023/6/26 Speed Week 2023を振り返る