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SIer様向け Twilio説明会 Vol.3 に参加してきた

2013.08.28

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皆さんは『Twilio』というサービスをご存知でしょうか。自分も最近良く耳にするようになったのですが、非常に画期的なサービスであり、注目を集めています。(※実際何なのさ、というのは後述) 今回SIer様向けに勉強会が行われるという事で、参加してきました。

Twilioとは何か?(参考情報&関連エントリ)

そもそも、この会のテーマとなっている『Twilio』とは何でしょうか。Wikipediaによると、AWSと提供APIを用いて電話・通話サービスを実現出来る仕組み、と言った感じのものになりますでしょうか。

Twilioとはアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコにあるクラウド通信(英語版)(IaaS)企業である。ソフトウェア開発者が自社のWebサービスAPIを使って通話(英語版)やテキストメッセージの送受信をプログラムすることを可能にしている。自社のサービスはHTTPを使ってアクセスしており、使用状況に応じて請求されるものである。

TwilioはAmazon Web Servicesを使うことでテレフォニーのインフラを管理し、APIを通してHTTPと公衆交換電話網(PSTN)間接続を提供する。

公式サイトは以下となります。

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また、Twilioについては弊社ブログでもリリース当時からキャッチアップを続けており、以下のように関連エントリも多数UPされております。そもそもTwilioとは何ぞや、どういうものなのだろう?といった方は以下エントリ群を一読されてみるとより理解がスムーズになるのでは、と思います。

 

目次

開催会場はKDDIウェブコミュニケーションズ様@麹町。16:00開始という事で普段よりは若干早目の開催でしたが、開始時刻に少し遅れる形で会場入りしました。以降、参加メモです。

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16:00 ~ 16:30 今さら電話?今こそ電話! - ようこそTwilioへ -

  • 講演:斎藤 正光氏(Twilioチーム ネットワークエンジニア)

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  • 連絡・通知手段、現在は専らインターネットやEメール。でも、夜中の呼び出し→応答出来ず、朝型気付く...等と言った状況は往々にしてある
  • また、『Mailer-daemonさんからのメール』…そんな子"いねぇ!w
  • メールの場合だと、『気付かない』。なら、電話だとどうだろう?電話だと、わざわざ掛けないといけない。
  • システムで電話を掛けられるものを自分で作れないだろうか...システムから電話を掛けるには何が必要?
  • 電話の世界は敷居が高い。電話回線/契約/専用装置/セキュリティ...誰かこの裏方仕事をやってくれないものか。
  • そこでTwilio!電話の部分はTwilioにお任せ。未開拓の分野を切り開く、新サービスのチャンスです。

サービスの説明

  • 2013/04/17 国内サービス開始。電話API/SMS API/Clientを提供
  • Twilioを使うと...Webと電話が繋がり、電話の部分をTwilioに任せる事が出来る。お客様はコード作りに専念出来る。
  • 使い方...APIを使って電話を掛け、APIを使ってSMSを送る。電話・SMS共に送受信可能。
  • Twilio Voice機能...以下は主な機能の抜粋。自動音声応対やコールセンター等の業務に活用可能。その他もアイデア次第で可能性は無限大に。
    • 電話番号
    • 通話録音
    • 電話会議
    • 音声再生、文字読み上げ
    • プッシュ操作確認
  • Twilio SMS 機能
    • Unicode対応
    • APIキューイング
    • リアルタイム
    • 国際対応
    • ログ分析
    • 利用管理
    • 電話連携
  • SMSを使う理由
    • 電話番号だけで届く。また、電話番号は世界に1つ、携帯電話番号は原則1台1つ。個の特定性が極めて高い。
    • 電話番号は入力がラク。スマホ等の大きい数字用キーパッドが使える。
  • クライアントアプリケーションを開発すれば、VoIPによる通話(インターネット回線を使った通話)が実現。

Twilioでつくる

新しいアイデア -Twilioの活用事例-

UBER

海外の個人タクシー配車サービス。ドライバーへの通知でSMS機能を活用している。ドライバーとの直接通話も可能らしい。

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cameran

写真アプリ+SMS。友達登録時に認証番号をSMSで送信。これで本人確認を実現している。

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mana.bo

オンタイム学習プラットフォーム。講師への通知をSMS機能で実現し、生徒間の音声通話でクライアント機能を活用。

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サービス利用料金について

当日発表では細かく料金を解説されていましたが、以下にその辺りの詳しい内容が掲載されています。ご参照ください。

まとめ

  • 電話のおさらい
    • 電話の世界は敷居が高い。
    • APIサービスで安く!すぐに!
    • アプリ開発が簡単&柔軟!
  • SMSのおさらい
    • 電話番号は世界で1つ。
    • また、電話番号は特定性が高い。
    • テンキー入力で入力もラク。
  • みなさんにチャンス!
    • 今までのシステムに電話・SMSを加えて、新しい分野のサービスを。

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安否確認サービス Ampille(アンピル)について

  • 講演:安蒜 猛氏(株式会社アロハワークス 代表取締役)

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  • アロハワークスについて:
    • 日本(秋葉原)とハワイに拠点。上海にも営業拠点を構える。
    • 2000年創業、2010年法人化。
  • アンピルのきっかけ
    • 今年3月にBoundio(Twilioの前身)やTwilio関連の勉強会に参加。
    • そのハッカソンへ参加し、最優秀賞受賞。本格始動の後サービスリリースへ。

アンピルとは

大勢の安否確認を迅速に行うサービス。これまで繋がりにくいという人にもつながりやすく。これまでの安否確認(会社)から個人・グループなどへ拡大。家族にも伝えられる。

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技術的な話

  • 電話機能:Twilio
  • メール機能:PC向けはSES、携帯メールは:第3企業
  • SNS機能:ログインにGoogle.facebok、SNS投稿にはfacebookやtwitter
  • 外部データ連携:気象センターよりデータ入手

インフラ設計案

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RDSをメインに、連絡発信・受信等については増やすべき場所として注力。FTPで気象データを連携。

  • AWS利用で注意したポイント
    • 負担が掛かりそうな箇所=要拡張構成に。連絡発信サーバーや、安否受付サーバ等
    • まとめられない機能:気象センターより情報を受け取る部分
    • 前提:AWSはスモールスタートが出来る!スタート時にそこまで複雑で無くても行けるので、ビジネスと共に成長。

そしてここからはそのままの流れでAWS様発表へバトンタッチ。

 

Amazon Web Services(AWS)のインフラとは?

  • 講演:松本 大樹氏(アマゾンデータサービスジャパン ソリューションアーキテクチャ本部 エコシステム ソリューションアーキテクト)

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今日お伝えしたいこと:AWSは『スモールスタート可能』なインフラストラクチャー。

以下写真は、Amazon創業当時のホームページ。(1995年)ここからAmazon.comが始まった。

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またこちらは、1996年当時のシステム構成。

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  • 初期アマゾンの問題点:
    • スケールしない。
    • 自社又はデータセンターのコロケーションでの増設が追い付かない。
    • ハード・ソフトの購入費用が掛かる。サービスの追加改善がインフラがネックになり遅くなってしまった...
    • このままじゃ、ビジネスがスケールしない!
  • 徐々に変更・改善
    • スケールアップからスケールアウトへ
    • 複数データセンターを使うアーキテクチャ
    • シンプルな構成の追求、複雑さの排除
    • サービスとして各コンポーネントを作る
    • ビジネスの実行スピードを上げる
    • 開発は反復的に。カイゼン文化

これらの取り組みをはじめとし、2006年に集大成としてAWS(Amazn Web Services)を発表。Amazonのインフラノウハウをサービスに。現在では世界中のインフラを利用可能に。

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現在,AWSは実行力で他を大きく引き離しリード。是非、AWS利用のご検討を。

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  • AWSの様々なサービス
    • 基本的には全部スモールスタート出来る。(今回はその中でEC2についての機能紹介について言及されていました)
    • コスト気になる…金額青天井?クラウド破産?...NO!初期費用不要・低額な従量課金で始められます。
  • AWSの"startup"な事例紹介
    • Pinterest: 画像共有サービス。かなりの速さで規模を拡大、急成長している。
    • Pinterest
    • pinterest
    • スケールする基盤:現在はもっと増えている。
    • pinterest-2
    • AWSを使ってビジネスを回している。
    • 少人数のスタッフで運用可能。プログラムで制御出来る。
    • その他AWSご利用頂いている企業は多い。

AWSを利用してビジネスを成功へ!

 

弊社発表:『電話番帳』について

自己紹介及び会社紹介

  • 従来の会社紹介に加えてAWSチームの"チーム写真"もご紹介。でも...あれ?この構成どこかで見たような…(AWS様発表時に"本家"の写真が表示されていたので、急遽差し込みましたw)
    • cm-awsteam
  • 現在はモバイルアプリ x AWSに注力しています。
  • ブログ:月間35万PV。毎日様々な記事がリリースされています。
  • 今回の勉強会テーマ、『Twilio』の記事も豊富!(エントリ冒頭にまとめた通りです) 是非見てみてください。

サービスのご紹介

様々なユースケース:

  • 美容室で
    • 電話が鳴る。でも接客中で電話に出れない…電話に出てもお客様へのサービスが中断される等諸々よろしくない状況に。
  • 居酒屋、雑貨店で
    • 常連さん、いつものように注文・予約を…でも先日TVで採り上げられて電話は鳴りっ放し。常連さんはサービスを得られず、店としても電話が取り次げない状況に...

…そんな課題を、『電話番帳』が解決します!

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  • ケース1: どこでも繋がる。
    • プラットフォームを介して、連絡を待っている誰かには繋がるような仕組みとなっているので顧客を逃しません。
      • bancho-arch2
  • ケース2: 同じスタッフに繋がる。
    • スタッフの対応可否状況と組み合わせ、同じスタッフに繋がる仕組みを構築。
      (スタッフ側でスマホから状況を更新する事が出来、その状況に応じてシステムも連携)
    • bancho-case1
  • ケース3: 折り返し連絡出来る。
    • 不在時の対応もTwilioの自動受付機能で対応。
    • bancho-case3bancho-case4
  • ※様々なケースで『顧客を逃さない』対応が行えます。

実演デモ

サービス説明終了後は一連のデモをおおはしさんと諏訪さんが実演。実際に自動応答通話を介してユーザー間がやり取りを行う様を見せて頂きました。今回はユーザー間の距離が近過ぎたのもあり途中ハウリングも起きていましたが(実際にはこういう事は発生しません)、音声を介してユーザー間がやり取りを行う様子・雰囲気を掴んで頂けたと思います。

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…と言うところで発表は終了。実はこのサービス、まだリリース時期等については全て未定。まずはミニマムリリース出来れば、というところで現在鋭意進行中、との事です。期待しましょう!

まとめ

この後は発表者・参加者全員での質疑応答タイムがしばし続いた形となりました。

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Twilioに関しては個人的には弊社ブログの内容を眺めるのみでしたが、こうして実際にデモなどを交えて動く様を見てみると便利且つ画期的なサービスなのだな〜という事を実感しました。この発表を機に改めて社内のTwilio熱が高まり、Twilioネタエントリも上がってくる事を期待したいと思います。:-)

株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ様、発表者の皆様、及び参加者の皆様、ありがとうございました!