UXシンポジウム2016 福岡レポート

UXシンポジウム2016 福岡レポート

Clock Icon2016.07.05

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UXシンポジウム2016 福岡 twitterハッシュタグ:#uxsyf

2016/7/2(土)に福岡で開催されたUXシンポジウム。運営委員の一人として参加してきました。
運営メンバーは、UX Fukuokaのメンバーと九州産業大学の学生さんです。
スコールのような雨と湿気・31度という気温の中、福岡へ。

いろいろな方の力をお借りして、スタッフも含め100名以上の人たちにお集まりいただけました。
受付など対応していたりするので、ところどころ聴けていない部分もありますが、聞いた範囲内でまとめます。

書いていたらすごい量になったので、だいぶ削りました。それだけ濃い内容でした。

サービスデザインのアプローチ

浅野智 氏
UX/HCDコンサルタント・研究者

浅野先生には、サービスデザインとUXに関する概論をお話しいただきました。参加者の中には今までよくわからなかったものがわかるようになったという方も。

気になる方は、浅野先生のブログ 経験デザイン研究所 を追いかけたりセミナーに参加することをお勧めします。

目からウロコという言葉を、私自身が先生のセミナーで体験しました。

さがす、つくる、食べる - 毎日の料理のためのデザイン -

倉光美和 氏
クックパッド株式会社
HCD-Net認定 人間 中心設計専門家

株式会社クックパッドの倉光さんには、クックパッドでのサービスの開発やUXD実践などについてお話をいただきました。

レシピ作者さんの存在がサービスの鍵』であるというお話しや体験のサイクルがどうなっているのかという図式と説明を見ていて、自分の仕事をここまで分かりやすく説明できるだろうかと思って見ていました。自分の案件も言語化と図式化を試みてみよう。

ドックフーディングの実施であったり、googleフォームを利用した報告など、すぐに実践できそうなことも多く紹介されてました。
詳細は、クックパッドさんの 開発者ブログ を確認するのが近道なのではないでしょうか。

開発者自身が定期的にユーザーと会う、社員の知り合いや会員をリクルーティングしてきて『なるべく「生の声」』を聞くということで、インタビューできる環境は、開発としてこれ以上ないフィードバックがもらえるいい環境。それを実践できていることがすごいことですね。

どうやってお客さんと繋がるのかあたり気になっていたのですが、やっぱり地道なんですね。

私的意見ですが、デザイナーは地道作業が安定の一番だと思います。
『ユーザーになろう』は、改めて自分もユーザーなんだなと考えされられた。

小さく試す!
各所で聞く言葉ですが、これ以上の何かはないんだろうなと思います。

使用されているツールについて、FLINTO を紹介されていました。後で、試してみようと思います。

 

他に気になったのが、「デザインレビューで大事なこと」
おそらく自分がデザイナーと自分の過去の体験から印象が強かったです。

  • 人格否定ではなく、あくまでデザインに対するレビュー
  • そのアプリについて、他の人より考えているのは担当デザイナーだから決めるのはそのデザイナー。(レビューはあくまでアドバイス)

昔デザインレビューで泣いた人を思い出しました。
「あなたを否定しているのではないよ。」「言われたことをそのままやれといっているのではないよ。」を伝えきれていなかった自分に問題があったという未熟な過去。

その時の方がどういう思いで泣かれたのか今や知ることはできないのですが、あたらめて、全員が正しく認識できていることの大切さを思い知りました。

デザイナーは、『何のためにデザインレビューをやっているのか』を言語化するのも大切ですね。

ラーニングバー

登壇者の講演に基づいたラーニングバー実施。誇張でもなんでもなく『セッションとセット』の重要な場です。

九州産業大学 准教授の森田 泰暢先生の主導で行ったおそらく福岡で開催されている勉強会で初の試み。
詳細は、モリタヤスノブノブログ で先生が詳しく記載されています。

内容は上記を見てもらうとして、私の所感は『ラーニングバーは、とにかく凄い』。
小学生みたいな感想で申し訳ないですが、本当にそう思いました。
違う意見を楽しむという発想。参加者が考える時間がある、そして話す時間があるから聞くだけで終わらない。何かが残る。残るって本当に大切。

昔、広告作ってた時に聞いた「見た人からクレームがきたとしても、クレームを出した人はそれに対して何かを感じたことになるからそれはそれで成功」という言葉が蘇った日だった。
世の中って変わっていくけど、本質的なとこは変わらないから、人間的な活動が一番大切なんですね。

開催前にスタッフの課題図書として、中原淳先生の「知がめぐり、人がつながる場のデザイン―働く大人が学び続ける”ラーニングバー”というしくみ」を読ませていただきました。しかし、読んだからと言ってできるわけではないので、次回への経験につながればいい。

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ラーニングバーの中で個人的に気になったことは、学生さんと社会人の周囲を取り巻く環境の違い。
社会人に通じることは、学生には伝わらない。逆もしかり。もう学生の時の気持ちはわからない年なのですが、確かに昔言われた記憶だけはあります「時期になればわかるよ」という言葉の意味。戸惑っている学生と、わかった大人の会話を目の前にできたことが、自分の中で結構大きな気づきだったかな。
個人的に思ったのが、「公式を探しているように見えた」と「完璧主義なのかな」です。
自分たちのプロジェクトでは、全く条件が違うので、この公式(クックパッドさんの仕事の仕方)は当てはまらない。ような感じの話(私の個人理解なので、本人は違うことを言ったかもしれない)をされていたので、彼らの言う成功が何なのか。もしかして、失敗した経験値やちょっとの前進では成功と言えないのかという価値観の話なのかなと思った。

浅野先生がおっしゃった「半径50mで生活してはダメ」がすごい刺さりました。

大人に混じって、いろいろなことをやっている学生さんが強いのはそこに気がつくタイミングが早いからなんだと今更思います。

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参考

スタッフブログ

皆様、お疲れ様でした。これだけの人が集まるのならば、まだまだいろんなことをやれそうです。

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