Tableau Tips: レーダーチャート(Radar Chart)を使って『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンド能力を可視化する
Tableauではアイデア次第で色々なグラフを描画する事が出来ますが、その中の1つに『レーダーチャート』というものがあります。蜘蛛の巣の様な目盛りにデータをプロットし、そのデータを線で結ぶことで作成します。
当エントリでは、サンプルデータをこの『レーダーチャート』で可視化する手順について、順を追って解説してみたいと思います。
可視化データ選び
可視化する為の『グラフ』はレーダーチャートとする事に決めましたが、扱うデータはさて、何にしようか...と思案していたところ、部屋の本棚にズラリと並べられている漫画『ジョジョの奇妙な冒険』が目に付きました。そういえばこの漫画、スタンド能力がデータ化されていたよな...これを使ってみると面白そうだ!という事でこのデータを使ってみたいと思います。データについてはWikipediaに記載されている各登場人物(のスタンド)の値を利用する事にしました。
レーダーチャート用背景画像の作成
まずはレーダーチャートグラフの画像を作成します。漫画では以下6つの項目に対し、A(強い)〜E(弱い)の指標が概ね設定されています。今回はこの5つの指標にプラスする形で0(測定不能)、9(こちらも測定不能だが強すぎて測れない、的な値)の計7つの指標で能力を刻んで行こうと思います。
- 破壊力
- スピード
- 射程距離
- 持続力
- 精密動作性
- 成長性
グラフはEXCELで作成します。六角形のグラフが必要となるのでセルに6行分数値を設定し、[挿入]→[グラフ]を選択します。
グラフ選択を促されるので、[レーダー]を選択。
すると、以下の様な形であっという間にベースとなる部分が出来上がりました。ここからは微調整です。数値部分のオブジェクトから[軸の書式設定]メニューを選択。
最大値と目盛間隔の部分を以下の様に設定。0から始まり、1ずつの目盛りで最大値6までの目盛りとする設定です。
目盛りは欲しいですが数字情報は特に必要無いので、文字色を背景色と同じにして見えなくします。
という感じで以下の様なグラフが出来ました。軸の先端部分に、指標の項目名を追加した画像として以下のものを作成しました。
データの調整とグラフの生成
可視化するデータは以下の様なものを用意しました。X軸とY軸については、後の作業で正確な値を埋めることになりますが、この時点では適当な値を埋めています。
先程作成した画像をビューの背景画像として設定します。設定方法については以下エントリをご参照ください。
注釈(ポイント)を付ける機能を使い、ちょうど目盛りに当たる部分の座標を全ての目盛り分計測します。地味な作業ですが必須の作業となるのでこれは頑張りましょう...
計測したデータの一覧はこんなイメージです。この座標データについては一度作成しておいて、マスタデータとして活用するような形にしておくのが良いのでは無いでしょうか。今回はEXCELでのサンプルデータでしたので必要な部分を切り貼りして作りましたが、データベースであればこちらのマスタデータと可視化対象のデータをSQLのETL/ELT処理で結合させたものを使うなどすれば有効活用出来るかと思います。
能力値にマッチする座標情報をそれぞれのデータ行に埋めて行きます。
そしてグラフ作成の解説。『順番』はパスマッピング/順序情報における"線で結ぶ順番"を指定しています。X軸とY軸の指定で得られたポイントを所定の順番で結び、且つ以下の順番で(今回は時計周り)指定をすることで、六角形の要素を作成する事が出来る、という流れです。
1人分ひとまず出来ました。
この流れで数人分作ってみました。ピックアップしたのは第3部『スターダストクルセイダース』の主要キャラのスタンドです。
こんな感じで、空条承太郎・DIOそれぞれのスタンドを選択する事でそのスタンド能力が切り替わって表示出来ている事を確認出来ました。スタープラチナ強ぇ。
まとめ
という訳で、(漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンド能力をサンプルデータとした)Tableauによるレーダーチャート作成の解説でした。Tableauでのレーダーチャート作成については、以下エントリ群に紹介されている様に他にも高度な作り方もあったりします。色塗りとかも表現出来るともう少し見栄えも良くなりそうですね。私も時間があれば他の手法で試してみたいと思いますが、興味のある方は当エントリで紹介した内容含め、お試し頂ければ幸いです。こちらからは以上です。