VMware Aria Operationsを体系的に学べるハンズオンラボを触ってみた
こんにちは、AWS事業本部の荒平(@0Air)です。
VMwareの製品のひとつに、VMware Aria Operationsというものがあります。
VMware Cloud on AWSを利用する上では、標準価格に含まれないオプションの製品ですが、ITの運用管理プラットフォームとして非常に面白い製品なので紹介します。
なお、リブランド前の名称はVMware vRealize Operationsです。まだラボの内容は完全にAriaに置き換わっていないため、ところどころで旧称が表示されますがご了承ください。
これは何?
製品説明に関してはドキュメントから流用します。
VMware Aria Operations は、プライベート、ハイブリッド、マルチクラウド環境向けの統合された AI を活用した自己駆動型 IT 運用管理プラットフォームです。
VMware Aria Operations は、VMware Cloud on AWS、Amazon Web Services (AWS)、Google Cloud Platform、Microsoft Azure、および vSphere ベースのオンプレミス プライベート クラウドをサポートします。VMware Aria Operations は、継続的なパフォーマンス最適化、効率的なキャパシティおよびコスト管理、インテリジェントな修正、統合されたコンプライアンスを提供します。
つまり、VMware Aria Operationsは、ハイブリッドクラウドなど複数環境を持っている場合に強い、高機能な統合型の監視・管理製品です。
Aria Operations を触ってみた
百聞は一見に如かず。 VMware Hands-on Labs (HOL)というVMware製品をサクッと試せる素晴らしいサイトが公式に提供されています。
これを元にVMware Aria Operationsを触ってみました。
(1) ラボの開始
今回紹介するラボは HOL-2201-91-CMP-JA-MYVMW-HOL - 30 分
のコースです。
上記サイトにアクセスのうえ、目的のコースの[ラボを開始する]ボタンをクリックします。
有効な製品登録がない場合は、[登録する]をクリックして製品登録し、アカウントと紐付けます。
※ EULAの同意が必要です
Hands on Labs(HOL)のコースが一覧で表示されます。
お使いのブラウザでポップアップを許可のうえ、リロードしてください。
名前かコースIDで検索し、目当てのコースを探します。
[ENROLL]ボタンでコースを登録します。
ラボが開始すると、ブラウザにWindowsとドキュメントが表示され準備が整います。
Windows画面の右下に緑文字で「READY」と出ていれば、ラボを開始できます。
(2) コンソールを確認する
Chromeを開き、[vRealize Operations Manager]を選択します。
※ ドキュメントや画面に旧称の製品名が出ていますが、このまま進めます
ログインするとQuick Startのダッシュボードが表示されます。ここでは、以下の項目が確認できます。
- パフォーマンスの最適化
- ワークロードの最適化
- 推奨設定
- キャパシティの最適化
- 計画
- コストのアセスメント・最適化
- トラブルシューティング
- アラート
- ログの確認
- 構成管理
- コンプライアンス
(3) Dashboards タブ
ガイドに沿って、[Dashboards]からハンバーガーメニューを選び、[Performance]にチェックを入れました。
左カラムの[Recent Dashboard]にダッシュボードが追加されます。
個人的に気になったので、VMware Cloud on AWSのダッシュボードも追加してみました。
(ソースが関連付けされていなかったので、詳細は確認できませんでしたが、インベントリ情報やコスト情報をまとめられるようです!)
ダッシュボードのひとつ、[VM Utilization]を試してみました。
各仮想マシンのCPU使用率やメモリ、ディスクIOPSなどのメトリックが取得でき、感覚としてはAmazon CloudWatchに近いです。
(4) Alerts タブ
続いて、この製品で最も使われる機能のひとつであるアラートです。[Alerts]タブから移動します。
アラート表示の分類をプルダウンから選択できます。確認できる限りだと、以下の5つが利用できました。
- 時間別
- 重要度別
- アラート分類
- オブジェクト分類
- スコープ (フィルター)
vSphereの環境だけでなく、AWSやAzureのアラートまで一覧で確認できるのは非常にいいですね。
アラートの詳細はクリックすれば確認できます。
Symptomsとは、特定の条件や閾値を超えた際にトリガーされる警告やアラートを定義するための概念で、各アラートに紐付きます。
(5) Environment タブ
このタブは、AriaOps / vROpsに接続された全てのvSphere環境、クラウド環境、NSX-Tコンポーネントを確認できます。
試しに、接続されたAWS環境のリソースを見てみました。HOLでは、用意されているAWSアカウントにリソースは特にないのですが、各種メトリクスや、アラート発生状況が紐づけて確認できるようでした。
(6) Administration タブ
このタブは、環境の接続やライセンス、AriaOps / vROpsにおけるポリシーや設定などを扱うタブです。
HOL環境では紐付いてませんでしたが、VMware Cloud on AWSも選択できます。
紐づける場合は、Organization IDおよび認証情報が必要です。
(7) その他
ラボのドキュメントでは、検索欄も非常な便利という紹介がありました。
使ってみましたが、オブジェクト単位での検索ができて使い勝手が良さそうです。
おわりに
環境数が増えたときに一元管理したい要望がある場合、こういったソリューションがあることを頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。
なお、この製品がAWSから情報収集する際には、Management Pack for AWSを利用してAWSアダプタから情報を収集しています。(Azureの場合も同様です)
詳しくは、vRealize Operations Manager構成ガイドをご覧ください。
今回、Hands On Lab(HOL)を使って紹介しましたが、誰でも気軽に製品を試せるので非常にお勧めです。気になった方は是非触ってみてください!
このエントリが誰かの助けになれば幸いです。
それでは、AWS事業本部 コンサルティング部の荒平(@0Air)がお送りしました!