キャリアアップの2つの壁

キャリアアップの2つの壁

Clock Icon2024.02.11
こんにちわ。組織開発がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。
社会人になり、未経験の状態から少しずつキャリアを進めていく中で、同じ考え方だと行き詰まりやすい壁が2つあります。
今回は、キャリアアップにおける2つの壁についてまとめます。

キャリアアップの2つの壁

キャリアアップのステップには大きく分けて以下の3段階があります。
  1. キャリアステップ1 - ジュニア〜一人前の担当者
  2. キャリアステップ2 - ハイレベルプレイヤー or 小規模リード
  3. キャリアステップ3 - 価値創造の責任者
キャリアステップ1からキャリアステップ2、キャリアステップ2からキャリアステップ3に移行する段階でそれぞれ壁が存在します。 所属企業によって評価基準や昇進ルールは異なりますが、上記の大まかな内容は多くの企業で共通です。

壁にぶつかる前

キャリアステップ1では、担当業務に必要となる基本的なスキルの習得や、それを元に一人前担当者に必要となる業務を一つずつ身につけていくことでステップアップしていけます。身につける必要があるスキルはわかりやすく、周りからのサポートも受けやすく、覚える内容は人・書籍・ウェブなどでインプットしやすい傾向があります。
担当業務をやり切ることへの責任は持ちますが、価値を生み出すことへの責任は上司やリーダーが担う事が多いため、プレッシャーは比較的小さめです。

1つ目の壁

キャリアステップ1からキャリアステップ2に上がる場合、ステップアップに必要な基準が変化します。
一人前の担当者以上の活躍を求められるようになり、方向性は大まかに2つに別れます。
  1. 難易度の高い課題解決を担当する - 他の担当者と異なる際立った成果を1人で出せる
  2. チームや領域のリードを担当する - 周囲を巻き込んで1人分以上の大きな成果を出せる
どちらの方向に進むとしても、一人前の担当者と比べて際立った強みが必要になってきます。
また、任せられた課題の進め方を自ら決定し、成果につなげることが求められます
担当内容として難易度の高い課題や、周りを巻き込んだ大きな取り組みを担当するため、プレッシャーはある程度大きくなります。とはいえ、より上位の専門家やマネージャーが最終的な責任を担うため、すべての責任を背負うわけではありません。

2つ目の壁

キャリアステップ2からキャリアステップ3に上がる場合、再度ステップアップに必要な基準が変化します。
上司から仕事を任されるだけではなく、自ら取り組む対象を発見し、選択し、関係者を巻き込み。価値を生み出すまでの全体を求められるようになります。
この段階まで来たときに必要になるのが
  • 主体性
    • 自ら考え、意思決定し、動く必要がある
  • 関係者の調整
    • ステークホルダーの合意を得る必要がある
    • 一緒に取り組む関係者を巻き込む必要がある
    • 一緒に取り組む関係者をまとめ、活動を推進する必要がある
  • 課題の発見
    • 仕事のアサインを待っているだけではなく、自ら見つける必要がある
  • 価値の創出
    • 事業、ビジネス、組織に対する理解がある
    • 業務の一部を任されるだけではなく、必要な価値を見極め、生み出す必要がある
  • 強みに基づく貢献
    • 対象領域の最重要人物として任用される必要がある
  • 挑戦と耐性
    • 明確な正解があるとは限らない業務を担当するため失敗が必ず存在する
    • 意思決定や失敗に対する非難が発生しやすいため非難への耐性が必要になる
などです。
これらはいわゆる「ソフトスキル」や「マインド」に関して高いレベルが求められる部分であり、専門的なスキルだけでは対応できない部分になります。そのため、今まで専門スキルのレベル向上で順調にステップアップしていたとしても、「ソフトスキル」や「マインド」の不足があると、このステップで躓くことになります。
担当領域における最終責任を持つことになるため、プレッシャーは非常に大きくなります。
裏を返すとそれだけやりがいのある仕事である、とも言えます。

ポイント

  • 普段の振る舞いのままでナチュラルに大きな成果を出し、各ステップの壁で全く躓かない人もいる
    • 強みが際立っていて、強みを強化することがその人にとって「苦しい努力」ではなく「楽しみ」であるような人
    • 普段の振る舞いが協力的で、周囲とのやりとりにおいて円滑な協力関係を築けるような考え方の人
    • 元々主体的に考え、物事に取り組むことができるような人
  • 上のステップに進むほど「味方を増やすこと」「敵を作らないこと」の重要性が上がる
  • 仮に継続的に大きく年収を上げていきたいと考える場合、2つの壁を超えないとどこかで昇給の壁にぶつかる
    • 逆にいうと、責任範囲を広げずに大幅な昇給をすることは難しい

まとめ

キャリアアップにおける2つの壁についてまとめました。
ウェブエンジニアから人事に転換したあと、2社で評価制度の設計・運用担当者を担当し、仕事でキャリアの相談を受けたり、業務外の交流でもキャリアの相談を受ける機会が多かったこともあり、2つの壁を実感する機会が多く、まとめてみることにしました。行き詰まりを感じている場合、自分がどのステップで何が不足しているか考える際の参考になれば幸いです。

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