UIって何だろう?④〜コンポーネントの役割と再利用の考え方〜

UIって何だろう?④〜コンポーネントの役割と再利用の考え方〜

Clock Icon2025.03.13

1. UIコンポーネントとは?

アプリケーションやWebサイトなど、デジタルプロダクトの画面は、複数の要素が組み合わさってできています。

例えば、ボタン、テキスト、アイコン、画像、フォーム、ナビゲーションバーなどがあり、これらが組み合わさって一つの画面を構成しています。この 「UIを構成する最小単位のパーツ」を「UIコンポーネント」と呼びます。

UIコンポーネントを適切に設計し、再利用可能な形で管理することで、デザインの一貫性を保ちつつ、開発の効率を上げることができます。

2. UIコンポーネントを作るメリット

UIコンポーネントを意識せずにデザインすると、画面ごとに要素がバラバラになり、以下のような問題が発生します。

❌️ デザインの一貫性がなくなる
→ 画面によってボタンのサイズや色が違うと、ユーザーが操作に迷いやすくなる

❌️ メンテナンスが大変になる
→ 変更が発生したとき、すべての画面を個別に修正する必要がある

❌️ 開発のコストが増える
→ 画面ごとに異なるデザインを実装するのは時間がかかり、エンジニアの負担が増える

一方で、UIコンポーネントをしっかり設計すると、「一度作ったコンポーネントを何度も使える」ため、 デザイン・開発・運用のすべてがスムーズになります。

3. UIコンポーネント設計のポイント

では、実際にUIコンポーネントを設計する際に、どのような点に気をつければよいでしょうか?
主に 「シンプル・一貫性・拡張性」 の3つの視点が重要です。

(1) シンプルに作る

UIコンポーネントは、できるだけ 「必要最低限の要素」で設計することで様々なメリットがあります。

  • どんな画面にも適用しやすい
  • 管理がしやすく、修正コストが低い
  • デザインのルールを統一しやすい

例えば、ボタンを作る場合、「大・中・小の3サイズ」 など、シンプルなルールを決めておくと、どの画面でも統一感が生まれます。

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ルールを決めて作成したセグメントボタンのコンポーネント例

(2) 一貫性を持たせる

ボタンのサイズや色、テキストフィールドのデザインなど、一度決めたルールはできるだけ守る ことが大切です。

  • スタイルガイド や デザインシステム を作成し、ルールを明文化する
  • 同じ役割のコンポーネントは、同じデザインで統一する
  • デザイナーとエンジニアの間で認識をそろえる
  • 一貫したデザインを保つことで、ユーザーも 「これは押せるボタン」「これは入力欄」 と直感的に理解しやすくなります。

(3) 拡張性を考える

シンプルに設計しつつ、将来的な変更に対応しやすい作りにすることも重要 です。例えば、「ボタンの色を増やしたい」といったリクエストが発生したときに、最初からある程度の柔軟性を持たせておけば、大きな改修をせずに対応できます。

  • 必要最小限のバリエーションを定義する(例:Primary, Secondary, Disabledボタン)
  • テーマカラーの変更が簡単にできるようにする
  • 使い方のルールを決め、むやみにカスタマイズしない

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整理されたボタンコンポーネントの例

4. UIコンポーネントを活用するために

最後に、UIコンポーネントを作るだけでなく、うまく活用することも大事 です。

✅️ コンポーネントを共有する仕組みを作る
→ Figmaなどを活用し、デザイン・開発の間で共通のコンポーネントを管理する

✅️ コンポーネントのガイドラインを作成する
→ 「どの場面でどのコンポーネントを使うか?」を明文化し、迷わないようにする

✅️ むやみにカスタマイズしない
→ 画面ごとにカスタムしすぎると、せっかくのコンポーネントのメリットが失われる

5. まとめ

  • UIコンポーネントとは? → 画面を構成する最小単位のパーツ
  • コンポーネントを統一すると? → デザインの一貫性が保たれ、開発・運用がスムーズになる
  • 良いコンポーネント設計とは? → シンプル・統一・拡張性を意識する
  • うまく活用するには? → ルールを決め、チームで共有する

整理されたコンポーネントを設計することで、ユーザーにとってもわかりやすいUIを実現できます。

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