Alteryx Serverでyxdbファイルの中身を確認する
こんにちは、小澤です。
Alteryxにはデータの保存形式として、yxdbファイルという独自フォーマットのものがあります。 今回は、Alteryx Serverと合わせて利用する際にこの形式でファイルを保存しておくと便利だよ、という内容の話をさせていただきたいと思います。
yxdbファイルとは
yxdbはAlteryx独自のファイルフォーマットです。 Input DataツールやOutputDataツールで選択することで、このフォーマットのファイルの入出力を行えます。
このyxdbファイルを利用すると何が嬉しいのでしょうか? Alteryxで扱うデータにはテキストファイルとして出力可能な文字列や数値以外にも以下のようなデータを扱うことができます。
- Spatial Object
- Predictive系ツールのモデル
- グラフ系の出力
- Field SummaryツールやNetwork Analysisツールの出力のようなインタラクティブに操作できるもの
これらのような、CSVなどのテキストファイルにはそのまま出力できないものを扱いたい時に、yxdbであればそのまま保存しておくことが可能です。
Alteryx Serverでの出力
さて、Alteryx Designerのみの利用であれば上記のような特殊なオブジェクトを利用する場合を除くと、「汎用的に使えるフォーマットの方がいい!」という判断になるかもしれません。 たしかに、Alteryxでは様々な形式のファイルを読み込むことが可能ですが、他のツールと併用する際に読み込める形式じゃないと困ってしまいます。
では、yxdbにはあまり使い道がないのでしょうか? 実はAlteryx Serverも利用している環境だと出力ファイルをyxdb形式にしていることで非常に嬉しい恩恵を受けられます。
それを確認するために、まずはAlteryx Server上のGalleryでCSVファイル出力するワークフローを実行した際の結果を確認してみましょう。
出力ファイルをCSVでダウンロードするとこができます。 これでダウンロードしたファイルを確認できますし、みんなで結果を共有したりできます。 スケジュール実行の際にも過去に実行した結果の一覧が以下のように取得できるのでめでたしめでたし、ですね。
では、続いてyxdbファイルを出力するワークフローを実行してみましょう。 出力結果は以下のようになります。
なんと、出力結果が画面上で確認できます! ファイルをダウンロードする際にも、yxdb形式に限定されず、様々な形式のファイルを選択できるようになっています。
これであれば、
- ワークフローは必ずyxdb形式で出力するようにしておく
- Alteryx ServerのGalleryから実行した際にそのまま結果を確認できるので共有しやすい
- この出力をさらに別な分析に利用する場合は扱いやすいフォーマットでのダウンロードが可能
となります。 このようにAlteryx Serverを利用する前提であれば、RDBの出力するなどの場合を除いてほぼ他の形式での出力の上位互換的な存在と言えるでしょう。 また、データの出力に関してはダウンロードすることなく結果を確認できるので、手元の環境で情報を保持しなくて良くなるというセキュリティ上の利点もあります。
表示されていない情報も失われたわけではないので、ETL処理などを行っているワークフローの結果を取得してさらに高度な分析を行いたいといった場合には、yxdbファイルをダウンロードしてきてAlteryx Designerから入力ファイルとして利用するのもありです。
グラフやインタラクティブに操作できる結果なども含めてそのまま出力することはできないようですが、Alteryx Serverはワークフローの管理・共有が目的であり、分析結果を綺麗にレイアウトして表示するのがために作られたものではないので仕方ないでしょう。 Alteryxは様々なフォーマットでデータを出力できるため、他のツールとの連携もしやすくなっています。 分析結果を綺麗にレイアウトしたりして共有するのが目的であれば、Tableau Serverなどと組み合わせて利用するのがいいかと思います。
終わりに
今回は、Alteryx Serverでyxdbファイルの中身を出力できる話をしました。 大変便利な機能だと思いますので、どんどんyxdbファイルでの出力を行っていきましょう。
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