Alteryxの処理には影響しないけど知っておくと便利な機能
こんにちは、小澤です。
Alteryxはワークフローで定義した一連の流れを実行してくれます。 実行するのはコンピュータなので、コンピュータが理解できれば期待した結果が得られるのですが、必ずしも作成したワークフローが人間にとってわかりやすいものとは限りません。
期待した結果が得られなかったり、Galleryで公開して他の人に利用してもらったり、1ヶ月後に変更する必要が生じたりした場合、どこでどんな処理をしていてなぜその結果が得られるのわからなくなるかもしれません。
そこで今回は、直接処理には影響しないが人間にとってわかりやすいワークフローを作成するための機能を紹介したいと思います。
コメント
Alteryxでは、Commentツールを設置することで任意の場所にコメントを残しておくことができます。
実際に設置すると、他のツールのようにアイコンが表示されるわけでなく、コメントを入力するためのテキストボックスが表示されます。
ツールの設定で任意のテキストを入力します(※ 2017/06/23, Alteryx ver.11.0.6.28907 現在、日本語は記述できないようです)。
この設定では、表示するテキストの他以下の設定ができます。
- Shape : ボックスの形
- Font : 利用するフォント
- Text Color : 文字色
- Background Color : 背景色
- Text Alignment : 整列の方法(中央揃え, 左揃え, 上揃え, 下揃え、など)
- Background Image : 背景画像
コメントを記述して、ツールのサイズを調整すると以下のような感じになります。
コメントは他のツールと同様、任意の場所におけるので、個別ツールをどのように利用しているか意外にも、複数のツールでひとまとまりの使い方をしているものの解説やワークフロー全体の解説などにも利用可能です。
また、背景画像と組み合わせることによって様々な工夫が可能です。 例えば Help > Sample Workflows > Tutorials 以下にあるものはCommentツールの背景画像で実現されています。
こちらは全体が背景画像のみで構成されていますが、背景っぽい画像を用意してそれとテキストを組み合わせたりもできます。
Tool Container
続いて紹介するのはTool Containerツールです。
このツールは複数のツールをまとめてグループ化するためのものです。 こちらもCommentツールと同様、配置するとアイコンが表示されるわけではありません。
Tool Containerを使ってツールをグループ化すると以下のようになります。
Tool Containerの使い方は、ワークフロー上にツールを設置してコンテナ内に入れたいツールをドラッグ&ドロップで入れるか、入れたいツールを選択して、右クリック > Add To New Container を選択します。
コンテナ内にコンテナを入れる入れ子構造にすることも可能です。
またコンテナ右上にあるアイコンをクリックすることで、閉じることも可能です。
コンテナ設定では、上部に表示されるキャプションやコンテナの見た目に関する設定が行えます。
また、設定の一番下にある「Disabled」にチェックを入れることで、ワークフロー実行時にコンテナ内のツールの実行を行わないように設定できます。
サンプルワークフローのいくつかは、コンテナ内にCommentツールを入れ、デフォルトで閉じておくことで展開したらワークフローに関する説明を見れるようにしてるようなものもあります。
Explorer Box
最後はExplorer Boxツールになります。
こちらはインラインで任意のサイトを表示するツールになります。
こちらのツールの設定は以下のようになります。
URLには表示するサイトのURLを入力します。 URLはhttpで始まるもの以外にもローカルにあるhtmlファイルを選択することもできます。
Hide Address Barにチェックを入れると上部のURL入力部分が非表示となります。
このツールの使い道としては、ワークフローのドキュメントを外部に作っておきそれを表示する、などになるかと思います。 また、リンクを貼っておき、リンク先に別なyxmdファイルを指定すると、Alteryx上でそのファイルを開くといったことも可能です。
こちらもサンプルワークフローのTutorialで実際に利用されています。
終わりに
今回は、Alteryx上での処理に直接影響はしないが、人間にとって内容を理解しやすくするために利用可能なツールの紹介をしました。 これらのツールは使わないと実現できない機能があるというわけではありませんが、複雑なワークフローを作成する時などは積極的に利用していくことをオススメします。