Alteryxのワークフロー『Polygon for Tableau』で市区町村・町丁目レベルの色塗りマップ領域(ポリゴン)を作成する #alteryx #tableau
Alteryxでポリゴンファイルを作成する、という内容については以前下記のエントリで紹介していました。Alteryxが10.5にアップデートされ、この部分についても若干のリニューアルが為されている様です。そこで当エントリではその内容について見て行きたいと思います。
実施環境について
環境導入手順については、以下のエントリをご参照ください。『Alteryx Starter Kit for Tableau』をインストールする事で『Polygon for Tableau』というワークフローが使えるようになります。
市区町村データをポリゴン化してみる
では、まずは市区町村のデータからポリゴン化してみましょう。材料となる情報は以下のサイトから入手します。URLにアクセスし、『行政区域』のリンクをクリック。
データのダウンロードで所定の地域に於けるファイル郡を入手します。ここでは、神奈川県の現行最新データ(平成27年度)を入手しました。
Alteryxを起動し、『Input Data』で入手したファイルの対象フォルダ内にあるシェイプファイル(拡張子:*.shp)を指定。ファイルフォーマットもこの拡張子となっている事を確認します。
『Polygon for Tableau』のワークフローでは以下の様にチェックを入れて、作成するポリゴンの粒度を指定。最小値の0.1(miles)のままここは進めてみます。
『Output Data』では生成するファイルの名前と拡張子を指定。Tableauで扱えるようにTDEファイル(拡張子:*.tde)を指定しました。
それぞれのツールを線で結んでおき、実行。程無くして処理が完了しました。
作成されたTDEファイルをTableauで開きます。
メジャー項目にある一連の項目を『ディメンション』に変換しておきます。
緯度経度の項目をダブルクリック。
マークの形式を『多角形』に変更。
『AlteryxKey』(エリア1つ1つを意味するID値的な項目の様です)を色に落とし込み。
ポリゴンの線描写の順番を指定する『PointOrder』を『パス』に落とし込み。色塗りされたエリアが表示されて来ました!
適宜情報を記載している項目(N03-001〜007)を併せて設定する事で、以下の様な形で情報を確認する事が出来ました。ただ見てみると一部描写がおかしい?部分があるようです。この辺りは別途修正を施す必要ありそうです。適宜情報を記載している項目(N03-001〜007)を併せて設定する事で、以下の様な形で情報を確認する事が出来ました。ただ見てみると一部描写がおかしい?部分があるようです。この辺りは別途修正を施す必要ありそうです。
町丁目データをポリゴン化してみる
市区町村より更に粒度の細かい『町丁目』となると、上記の方法では情報を入手出来ません。下記エントリにまとめられている様に、別の場所から必要となるシェイプファイルを入手する必要があります。
まずは『e-stat』にアクセス。『地図で見る統計(統計GIS)』のリンクをクリック。
『データダウンロード』をクリック。
『国勢調査』→直近最新の『平成XX年国勢調査(小地域)』を選択、『世帯人員別一般世帯数』を選択し、『統計表各種データダウンロードへ』をクリック。
必要な地域の都道府県、市区町村を選択し、『境界データ』の該当するShape形式のファイルをダウンロード。
データ入手移行は市区町村の時と同じ手法で作業を進めます。項目名が異なるのでこの辺りは定義を確認しつつ進める形です。
まとめ
以上、Alteryxを使った『市区町村』『町丁目』レベルのポリゴンデータの作成に関する手順のご紹介でした。しかしながら、これらの情報の作成は任意の地域のみの作成であれば然程手間も掛かりませんが多数のエリアをカバーするとなると中々に骨の折れる作業です。下記truestar社の『Tableau Geographical Data Bank』では、この面倒な作業を行う事無く任意の地域のポリゴンデータを入手出来るサービスが展開されています。(無償・事前登録制)
神奈川県の町丁目レベルの情報を入手して使ってみた例です。この範囲、粒度であれば動作についても比較的快適ですが、更に広範囲、詳細粒度になると相当数のパフォーマンスを必要とする形になる(粒度が細かくなる=ポリゴン描写の精密度も上がり、1つのポリゴンエリアを表現する情報も増え、結果としてデータ量が増大)ので、この辺りは用途・目的に応じて適切な範囲・粒度の活用を心掛けておくのが良さそうです。こちらからは以上です。