Tableau 10.5新機能:新データエンジン「Hyper」〜TableauでHyperはどう使われている?編 #tableau

はじめに

こんにちは。DI部のtamaです。

今回も前回に引き続き、Hyperに関するエントリを投下します!
前回のエントリでは「そもそもHyperとは何なのか」という部分を見てきました。今回は「実際Tableauのどこで使われているの?」「抽出に使えるっていうけど、今までのTDEファイルは?」といった、「TableauにおけるHyperの扱い」にスポットを当てていこうと思います。

リリースされたばかりの機能ではありますが、Tabelau社のHyperに関する公式ドキュメントが徐々に増えてきているので、今回はそれらを参考にしつつ、Tableauにおけるhyperを見ていきたいと思います。

前回のエントリ(Hyper自体に関するエントリ)

Tableauのどこで使われてるのか?

実際のところ、Hyper とは、Tableau のデータエンジンを支えるテクノロジーです。データエンジンは、抽出を開く、作成する、更新する操作のほか、抽出のクエリに対応します。

.tdeファイルに代わる抽出形式として使われる

前回のエントリでも触れましたが、HyperはTableauの抽出で使われています。バージョン10.4までは、「抽出」を実行すると「.tde」というファイル形式で保存するようになっていましたが、10.5からは「.hyper」というファイル形式で保存されるようになります。

「.tde」と「.hyper」を選択できるわけではないということに気をつけてください。10.5からは抽出ファイル形式は「.hyper」に置き換わります。

抽出ファイルにhyperの技術が使用されることで、大容量ファイルの抽出化速度の向上や、抽出ファイルに対するクエリの実行速度の向上が期待できます。

Tableau Serverでも同様

例えば、Tableau Server上で、抽出ファイルの更新を自動で行われるように設定していた場合、Tableau Serverが10.5にアップデートされた後で、そのタスクが行われた場合、抽出ファイルは「.hyper」形式に置き換わります。

抽出が.hyperに置き換わるタイミング

以下のTableau公式ドキュメントに、.hyperへの更新が発生するタスクについて、まとめられています。基本的には、DesktopでもServerでも、10.5で抽出ファイルに対して何らかの更新を行うと、.hyperに置き換わると考えていいでしょう。

実際に10.5で抽出ファイルを保存してみた

Tableau Desktop 10.5を使用し、サンプルデータストアを開いて、データソースを「抽出」に変更。そのままワークブックを保存します。すると、まずは従来と同じメッセージが表示されます。

メッセージに従って、抽出を作成しましょう。
いつものファイル保存画面が出ますが、既に保存しようとしている抽出ファイルの拡張子が「.hyper」に変わっています。前述した通り、抽出形式(.tdeか.hyper)を選ぶことはできません。(そのようなメニューが無いことも確認できます。)

「.hyper」形式の互換性について

10.5では、抽出ファイルが.hyperという形式に変わったということがわかりました。
10.5で登場した抽出ファイルなので、10.5のTableau製品で扱うことができるというのは当然ですが、過去のバージョンとの互換性はどうなっているのでしょうか?

・アップグレードされた抽出は .tde 抽出に変換し直すことはできない。

・アップグレードされた抽出を以前のバージョンの Tableau Desktop で開くことはできない。これは、.tde 抽出を操作する方法に影響する場合があります。

・[古いバージョンとしてパブリッシュ] オプションを使用して抽出を Tableau Server へパブリッシュできない。

抽出の .tde から .hyper へのアップグレードについてより

・Tableau Desktop 10.5 を使って .tde 形式の抽出を更新するか、データを追加すると、その抽出は自動的に .hyper 形式にアップグレードされます。

・Tableau Server 10.5 でスケジュールに従って更新が行われると、抽出は .hyper 形式にアップグレードされます。

・Tableau Desktop 10.5 および Tableau Server 10.5 では .tde 形式と .hyper 形式の抽出を読み取ることができるので、どちらの形式の抽出を使用しているワークブックでも開いて参照できます。

・Tableau Desktop 10.4 では、10.5 のワークブックを開いて読み取ることや、.hyper 形式の抽出を使用することはできません。

・これまでと同様、ワークブックをアップグレードすると、以前のバージョンの Tableau Desktop で開くことはできなくなります。

Hyper 最新情報 — パート 2 | Tableau Softwareより

「.hyper」は10.5でしか扱えない

  • .hyper形式の抽出ファイル及び.hyper形式の抽出ファイルが含まれたワークブックは、10.4以下のTableau Desktopでは扱うことができません。
  • .hyper形式の抽出ファイル及び.hyper形式の抽出ファイルが含まれたワークブックは、10.4以下のTableau Serverにパブリッシュすることができません。

10.4以下のTabelau Desktopで、.hyper形式の抽出を含むワークブックを開こうとすると、以下のエラーが出ます。

10.5で.tdeファイルを扱うことは可能

  • Tablleau Desktop 10.5では、.tde形式の抽出ファイルを扱うことができます。
    • ただし、抽出ファイルを更新したり、データを追加したりすると、.hyper形式にアップグレードされます。
  • Tableau Server 10.5では、.tde形式の抽出ファイルを扱うことができます。

「.hyper」は「.tde」に戻せない

「.hyper」形式の抽出ファイルをtdeファイルに変換し直すことはできません。

10.5新機能「ワークブックのバージョン互換性の強化」を使用しても戻せない

バージョン10.5より、ワークブックを古いバージョン用向けに出力できるようになりましたが、これも.hyper形式の抽出ファイルを含むワークブックの場合は、エクスポートすることができません。

.hyperを含むワークブックの場合、上記画像のようにメニューが選択できなくなります。

Tableau製品の10.5と10.4が混在しているケースについて

.hyper形式は基本的に互換性は無いことがわかりました。ということは、.hyper形式を使いたい場合、なるべく全てのTableau製品を同時に10.5へアップデートするのがスムーズだと思われます。

しかし、すぐに全てのTableau製品を10.5にアップデートできる状況は、なかなか無いと思われます。ソフトウェアのアップデートについては、社内の規則が設けられている場合はほとんどです。アップデートできるとしても、「Tableau Desktopだけ先にアップデートする」等、一部の製品だけ先行して行われる場合が多いと思います。

そのような、バージョンの異なるTableau製品が混在している場合、.hyper形式の抽出ファイルはどういう扱いになるのでしょうか?

Hyper 最新情報 — パート 2 | Tableau Softwareでは、Tableau製品のバージョンが混在している場合の具体的なケースについて記載がありますので、それを一部紹介します。

シナリオ1

  • Tableau Desktopは10.5と10.4が混在
  • Tableau Serverは10.5

10.4以下のバージョンのワークブックを Tableau Desktop 10.5 で開き、抽出は.tdeのままTableau Server 10.5 にパブリッシュすることができます。

10.4以下のバージョンのワークブックを Tableau Desktop 10.5 で開き、抽出を.hyperに更新してTableau Server 10.5 にパブリッシュすることができます。

また、Tableau Desktop 10.4では10.5のワークブックを開けないので、Desktop10.4ユーザーは、Tableau Server 10.5に接続して、該当のワークブックをWebブラウザ上で閲覧することになります。

シナリオ2

  • Tableau Desktopは10.5
  • Tableau Serverは10.4

Tableau Desktop 10.5で新しい抽出(.hyper 形式)を作成できますが、Tableau Server 10.4 にパブリッシュすることはできません。

このシナリオの場合、基本的にTableau Server10.4にパブリッシュすることができなくなります。Tableau Server 10.5の環境を試験的にでも用意したほうがいいでしょう。

その他Tableau製品とHyperの兼ね合い

Tableauは、他にもReaderやOnlineといった製品がありますが、それらの.hyperに関する仕様については、以下のTableau社公式ドキュメントにまとまっています。

まとめ

  • hyperは、tdeに代わる新しい抽出ファイルとして使用されている
  • hyperは、10.4以下のTableau製品では扱うことができない。
  • tdeは10.5でも扱うことができる。
  • Tableau DesktopとTableau Serverを導入していて、どちらか片方だけを10.5にアップデートする場合は、注意が必要。

おわりに

今回は、Hyperというものが、Tableauでどのように使われているのか、そして使用するにあたって注意するべきところを見てきました。
次回は、実際にHyperがどのくらいのパフォーマンスなのか、tdeファイルと比べてみたいと思います。お楽しみに。

参考(一部再掲)