Amazon FSx for NetApp ONTAPを試してみた

NetApp ONTAPをサポートした AWSのマネージド ファイルシステムサービスの Amazon FSxを試してみました。
2021.09.04

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AWSチームのすずきです。

東京リージョンで Amazon FSx for NetApp ONTAP のファイルシステムを作成し、 Amazon Linux2 のEC2環境からの NFS接続を試す機会がありましたので、紹介させていただきます。

FSx ファイルシステムの作成

タイプ指定

ファイルシステムとして「Amazon FSx for NetApp ONTAP」を指定しました。

クイック作成

クイック作成を利用しました。

ストレージ容量は最小の「1024GiB」、VPCはデフォルトVPCを利用しました。

今回作成した FSx ファイルシステムは、45分前後で利用可能になりました。

セキュリティグループ設定

セキュリティグループ作成

デフォルトVPCのCIDR「172.31.0.0/16」からのNFS接続(TCP:2049)を許可するセキュリティグループを作成しました。

FSxファイルシステムに割当

FSxファイルシステムの「ネットワークとセキュリティ」のネットワークインターフェースを選択

クイック作成で割り当てられたデフォルトのセキュリティグループに加え、NFS接続を許可するセキュリティグループを追加しました。

NFSマウント

マウント情報確認

FSxファイルシステムの「ボリューム」より、クイック作成で作成された「vol1」のボリュームを選択し、「アタッチ」でマウント情報を確認しました。

マウント操作

デフォルトVPCに Amazon Linux2のAMIを利用してEC2を起動。NFSマウント操作を行いました。

sudo mkdir -p /fsx
sudo mount -t nfs svm-****.fs-****.fsx.ap-northeast-1.amazonaws.com:/vol1 /fsx

動作確認

「dd」コマンドを利用、ブロックサイズ1MB、10GBの書き込み操作を実施しました。

sh-4.2$ sudo dd if=/dev/zero of=/fsx/test.tmp ibs=1M obs=1M count=10000
10000+0 records in
10000+0 records out
10485760000 bytes (10 GB) copied, 19.4188 s, 540 MB/s

FSxのファイルシステムのスループット「512MB/s」相当の性能で利用できていました。

費用

今回、最小設定で起動したFSxファイルシステム、東京リージョンで一ヶ月連続で稼働した場合のAWS費用は、1132ドルの計算になりました。

説明 単価 金額
SSD storage capacity 1024 (GB) 0.3 307.2
Throughput capacity 512 MB/s 1.511 773.63
Backup storage 1024 (GB) 0.05 51.2
合計 1132.03

まとめ

Amazon FSx に 高性能なNFSサーバとして利用できる選択が増えました。

Amazon FSx for NetApp ONTAP で利用できる、重複排除や圧縮機能、アーカイブ用のキャパシティプールの活用など、 費用対効果に優れたストレージとして利用できる可能性や、 Amazon EFS、AWS Storage Gateway など、既存のNFSサーバとして利用できるサービスとの棲み分けについても、機会があれば評価してみたいと思います。