新期造山帯と古期造山帯で考えるAWSリージョンの安全性

2019.12.13

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こんにちは、CX事業本部の夏目です。

先週NHKで首都直下型地震ウィークなる特集をやっていたんですが、福岡オフィスでよかったなぁと心底感じました。

ついでに、何も考えずにAWSで東京リージョン使ってるけどちょっと怖いなぁ、と思いました。

じゃあ、どこなら安全なんだろうということで軽く調べてみました。

前提

地質学について詳しいわけでもないので、ここでは高校の地理で習う新期造山帯と古期造山帯の2つを中心に安全性を考えていきます。

地体構造-新期・古期造山帯,安定陸塊(楯状地・卓状地)

さて, 前回の授業 では主にプレートテクトニクス理論や地球内部の構造について学習しました。 今回はこれらによって実際の地球表面に形成される大地形のお話です。 ちなみに,そもそもですが大地形とは海溝・海嶺・山脈・弧状列島などの文字通り,大きな地形で,例えば世界地図で表しても認識できるくらいのサイズの地形です。 ...

超ざっくり言うと、

  • 新期造山帯: 地震や噴火多そう。心配。
  • 古期造山帯: 地震や噴火無さそう。心配しなくて良さそう。

といった観点で以下の4つに分類してみようと思います。

  • 心配しなくて良さそう
  • 比較的心配しなくて良さそう
  • 比較的心配になりそう
  • 心配になりそう

注意

少ない視点での割と独断と偏見に富む意見なので正しいとは限りません。
こんな観点もあるんだなぁぐらいの、軽い意見としてみてもらえれば幸いです。

というか絶対にあってるという自信はありません。

分類してみた

心配になりそう

  • us-west-1: 北カリフォルニア (アメリカ)
  • us-west-2: オレゴン (アメリカ)
  • ap-southeast-1: シンガポール
  • ap-northeast-1: 東京

新期造山帯の上。

アメリカの西海岸は環太平洋造山帯なので、北カリフォルニアもオレゴンも心配になりそう。

シンガポールは環太平洋造山帯かアルプスヒマラヤ造山帯どちらかの上ではあるので心配になりそう。

日本の東京もばっちり環太平洋造山帯の上なので心配になりそう。
30年以内に70%の確率で首都直下型地震が起こるそうですし。

比較的心配になりそう

  • ap-east-1: 香港 (中国)
  • ap-south-1: ムンバイ (インド)
  • ap-northeast-2: ソウル (韓国)
  • eu-central-1: フランクフルト (ドイツ)
  • eu-west-1: パリ (フランス)
  • me-south-1: バーレーン

古期造山帯から少し離れているところ。

中国の香港は環太平洋造山帯(新期造山帯)の上ではないが、それなりに近い。
(台湾とかフィリピンとかが環太平洋造山帯)

インドのムンバイはアルプスヒマラヤ造山帯(新期造山帯)からそこまで離れていない。
(パキスタンとの国境あたりがアルプスヒマラヤ造山帯)

お隣韓国のソウルも環太平洋造山帯の上ではないが、それなりに近い。
(日本が環太平洋造山帯)

ドイツのフランクフルトもアルプスヒマラヤ造山帯(新期造山帯)からそんなに離れてない。
(スイスとオーストリアの国境とかスイスとイタリアの国境とかがアルプスヒマラヤ造山帯)

フランスのパリもアルプスヒマラヤ造山帯からそんなに離れてない。
(スイス・イタリア・フランスの国境とかフランスとスペインの国境とかがアルプスヒマラヤ造山帯)

バーレーンはペルシャ湾の対岸がアルプスヒマラヤ造山帯。

比較的心配しなくて良さそう

  • us-east-2: オハイオ (アメリカ)
  • eu-west-1: アイルランド
  • eu-north-1: ストックホルム (スウェーデン)
  • sa-east-1: サンパウロ (ブラジル)

古期造山帯からは少し離れているが、新期造山帯は遠いところ。

オハイオはアパラチア山脈(古期造山帯)からそんなに離れてない。

アパラチア山脈

山脈を構成する岩石は海成の堆積岩と火山岩および古い海洋底で、激しく褶曲・断層作用を受けている。山脈の形成は古生代 オルドビス紀に大陸縁辺部に 海洋プレートが衝突し始め、 北アメリカ大陸に潜り込んだことによる。火山の活発化と、浸食による周辺への堆積が生じた。これは現在の北アメリカ大陸と アフリカ大陸が一体化した アパラチア造山運動で最高潮に達した。つまり、超大陸 パンゲア形成の中心に位置し、アパラチア山脈と モロッコの アトラス山脈、さらに イギリスの スコットランド地方は一連の地質構造であった( カレドニア造山運動 )。中生代末までに山脈は浸食され平原化したが、新生代に隆起し、現在の形に浸食が進んだ。

アイルランドはお隣のブリテン島にペニン山脈(ペナイン山脈)(古期造山帯)がある。

ペナイン山脈

ペナイン山脈(ペナインさんみゃく、 英語: Pennines)、または ペニン山脈、 ペンニン山脈は、北 イングランドから南 スコットランドに掛けて延びる低い 山脈である。 グレートブリテン島中央部に位置する。北西イングランドと ヨークシャー ・北東イングランドを隔てている。 しばしば、「イングランドの背骨」と呼ばれ、 ダービーシャーのピーク・ディストリクト ( Peak District)から、ヨークシャー・デールズ ( Yorkshire Dales)、 グレーター・マンチェスターの東側と北側の端、 ランカシャーのウェスト・ペナイン・ムーア ( West Pennine Moors)、 カンブリアのフェルズ (Fells) を通ってイングランド-スコットランド国境のチェビオット丘陵 ( Cheviot Hills) まで続く。エア・ギャップ (Aire Gap) の北側で途切れたペナイン山脈は、西側ではランカシャーへ続くフォレスト・オブ・ボーランド ( Forest of Bowland)という低い山地に、また同じく南側ではロッセンデール・フェルズ (Rossendale Fells) という低い山地になっている。 主要な谷の上流部に多くの貯水池を備えた重要な集水地域でもある。この地域は イギリスでもっとも景色の美しい地域であると広く考えられている。北部ペナイン山脈地域がニッダーデール ( Nidderdale) があるため 特別自然景観地域( 英語: Area

スウェーデンのストックホルムはスカンジナビア山脈(古期造山帯)から遠くはない。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%8A%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A2%E5%B1%B1%E8%84%88

ブラジルのサンパウロは南アフリカ大陸の東海岸側で帯環太平洋造山帯から遠い。

心配しなくて良さそう

  • us-east-1: バージニア (アメリカ)
  • ap-southeast-1: シドニー (オーストラリア)
  • ca-central-1: カナダ
  • eu-west-2: ロンドン (イギリス)

基本的に古期造山帯の上だったり、近いところ。

カナダのみ具体的な地名ではないが、どうもモントリオールらしい。

【新リージョン】AWSにカナダ中部リージョンがオープンしました!

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/global-infrastructure/regional-product-services/?nc1=h_ls

バージニアとモンオリオールは古期造山帯に属するアパラチア山脈の近く。

アパラチア山脈

山脈を構成する岩石は海成の堆積岩と火山岩および古い海洋底で、激しく褶曲・断層作用を受けている。山脈の形成は古生代 オルドビス紀に大陸縁辺部に 海洋プレートが衝突し始め、 北アメリカ大陸に潜り込んだことによる。火山の活発化と、浸食による周辺への堆積が生じた。これは現在の北アメリカ大陸と アフリカ大陸が一体化した アパラチア造山運動で最高潮に達した。つまり、超大陸 パンゲア形成の中心に位置し、アパラチア山脈と モロッコの アトラス山脈、さらに イギリスの スコットランド地方は一連の地質構造であった( カレドニア造山運動 )。中生代末までに山脈は浸食され平原化したが、新生代に隆起し、現在の形に浸食が進んだ。

オーストラリアは太平洋沿岸の大陸なので環太平洋造山帯(新期造山帯)に属しているように思えるけども、オーストラリアの外周に沿って存在するだけで、オーストラリア自身は環太平洋造山帯に属していない。
オーストラリアでは東海岸に沿ってグレートディヴァイディング山脈 (古期造山帯)が存在しているので、シドニーもその付近。

グレートディヴァイディング山脈

グレートディバイディング山脈、Great Dividing Range)は 大分水嶺山脈、 東部高地などとも呼ばれ、オーストラリアで最も重要な山脈であり、世界で4番目に長い山脈である。山脈はクイーンズランド州の東北端沖にあるダウアン島から、ニューサウスウェールズ州の東部海岸地帯に伸び、さらにビクトリア州で西へ方向を変え、最後にビクトリア州西部の ...

ロンドンがあるブリテン島にはペニン山脈(古期造山帯)があります。
ロンドンはその麓というわけではないですが、十分近いですね。

ペナイン山脈

ペナイン山脈(ペナインさんみゃく、 英語: Pennines)、または ペニン山脈、 ペンニン山脈は、北 イングランドから南 スコットランドに掛けて延びる低い 山脈である。 グレートブリテン島中央部に位置する。北西イングランドと ヨークシャー ・北東イングランドを隔てている。 しばしば、「イングランドの背骨」と呼ばれ、 ダービーシャーのピーク・ディストリクト ( Peak District)から、ヨークシャー・デールズ ( Yorkshire Dales)、 グレーター・マンチェスターの東側と北側の端、 ランカシャーのウェスト・ペナイン・ムーア ( West Pennine Moors)、 カンブリアのフェルズ (Fells) を通ってイングランド-スコットランド国境のチェビオット丘陵 ( Cheviot Hills) まで続く。エア・ギャップ (Aire Gap) の北側で途切れたペナイン山脈は、西側ではランカシャーへ続くフォレスト・オブ・ボーランド ( Forest of Bowland)という低い山地に、また同じく南側ではロッセンデール・フェルズ (Rossendale Fells) という低い山地になっている。 主要な谷の上流部に多くの貯水池を備えた重要な集水地域でもある。この地域は イギリスでもっとも景色の美しい地域であると広く考えられている。北部ペナイン山脈地域がニッダーデール ( Nidderdale) があるため 特別自然景観地域( 英語: Area

まとめ

地体構造で考えるとちょっと心配になるリージョンが多めですね。
もちろん、新期造山帯の上だからと極端に心配する必要はありませんが、大規模地震が起きてもおかしくない程度には覚悟しておいた方がよさそうです。