【速報】VPCでBring Your Own IPのプレビュー開始がアナウンスされました
はじめに
中山(順)です
AWS Summit New Yorkの中継を見ておりましたら、なんかすごい機能がアナウンスされました。 所有しているグローバルIPアドレスをVPCに持ち込めるようになるそうです。
Announcing Bring Your Own IP for Amazon Virtual Private Cloud (Preview)
これまで
AWS上でパブリックにルーティング可能なIPアドレスを利用したい場合、AWSが提供するEIPやPublic IP Addressなどを利用する必要がありました。
この際、以下のようなことが課題になることが考えられます。
- サービス利用者のFirewallなどのホワイトリストにサービスで利用するIPアドレスが設定されている場合、変更してもらう必要がある
- レピュテーションを良い状態で維持してきたメール配信事業者が移行先でも同じIPアドレスを利用したい
メールのレピュテーションについてはSendGridさん(構造計画研究所さん)のブログが非常に参考になると思います。
参考情報:IPアドレスのウォームアップ
これから
まだプレビューなので詳細な情報はこれからですが、既存環境のIPアドレスをAWSに持ち込むことができそうです。 おそらく、EIPのように使うことができるのではないかと想像します。あくまでも想像ですが。
これにより、前述の課題の解決が期待されます。
提供リージョン
オレゴンリージョンでのプレビューを受け付けているようです。
プレビュー申請フォームはこちらです。
制限事項
プレビュー申請フォームより、以下の2点が読み取れました。
- 持ち込めるネットワークアドレスの最小レンジ
- /24
- The American Registry for Internet Numbers (ARIN)に登録されているアドレス
- これはオレゴンリーションでのプレビューのためだと思いますので、当然リージョン依存で決まるでしょう
類似サービス
packetで提供しているこちらのサービスが、かなり近しいものと思われます。(こちらも現時点ではPrivate Betaのようです。)
AWSではどんな仕組みで動いているのか、こちらを参考にしながら想像するのもよいのではないでしょうか。
まとめ
比較的大規模なサービス事業者・ISP・キャリアの方々に関係しそうなサービスという印象を受けました。 来年のAWS Summit Tokyoでどでかい事例発表とかありそうな予感がします。
現場からは以上です。