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こんにちは、いよいよ涼しくなってきて、夜暖かくして眠るのが楽しみな城内です。
引き続きクラプロネタです。
今回は、CLUSTERPRO Dで簡単に構築できるHAクラスタのファイルサーバを作ってみたいと思います。
はじめに
まずは、いままでの記事の紹介です。
また、インストーラやドキュメントは以下のサイトから取得できます。
今回の内容は、製品連携HAクラスター構築ガイドにドキュメントがあるので、そちらも参照してみてください。
全体構成
今回は以下のような構成で構築したいと思います。
使用する機能としては、以前紹介した「AWSドメインネームリソース」と「ミラーリソース」、今回新たに紹介する「ファイル共有リソース(Samba)」になります。
すでに紹介した機能については、以下の記事をご覧ください。
なお、今回の構成では、複数のミラー方式を使用するため、「DR Option」のライセンスが必要になります。
セットアップ
下記の手順だけでは作業が不足しているため、こちらの記事も参照してください。
では、さっそく設定していきますが、クラスタの構築までは以前の記事を参照してもらえれば設定できると思いますので、割愛します。
対象は3ノードで、仕上がりは以下の通りです。
次に、リソースグループを設定していきます。
追加するリソースは、以下の3つです。
- AWSドメインネームリソース
- ミラーリソース
- ファイル共有リソース(Samba)
AWSドメインネームリソース
AWSドメインネームリソースについては、設定項目はないので追加するだけです。
ミラーリソース
次に、ミラーリソースの設定です。
ここでは、詳細設定を利用して、2ノードあるスタンバイノードで、それぞれ別のミラー方式を指定します。
以下の画面まで進めて、「詳細設定を表示」のチェックを入れます。
画面下の設定項目が増えるので、「リソース固有設定」タブの各ノード毎のタブから、ミラー方式をオブジェクトストレージに設定するノードのタブを選択します。
そして、「ミラー方式」の項目を「オブジェクトストレージ」に設定します。
すると、「ノード共通設定」タブの項目に、S3に関する設定項目が追加されます。
オブジェクトストレージとして利用するS3バケット名と、その他必要項目を入力します。
ファイル共有リソース(Samba)
最後に、ファイル共有リソース(Samba)の設定を行います。
こちらは、画面上で必要な入力項目はないものの、サーバ側でSambaのセットアップが必要なため、インストールから設定までを行います。
# yum install -y samba
Loaded plugins: amazon-id, rhui-lb, search-disabled-repos
Resolving Dependencies
--> Running transaction check
---> Package samba.x86_64 0:4.2.10-7.el7_2 will be installed
--> Processing Dependency: libwbclient = 4.2.10-7.el7_2 for package: samba-4.2.10-7.el7_2.x86_64
--> Processing Dependency: samba-client-libs = 4.2.10-7.el7_2 for package: samba-4.2.10-7.el7_2.x86_64
...
Installed:
samba.x86_64 0:4.2.10-7.el7_2
Dependency Installed:
cups-libs.x86_64 1:1.6.3-22.el7 libaio.x86_64 0:0.3.109-13.el7 libldb.x86_64 0:1.1.25-1.el7_2 libtalloc.x86_64 0:2.1.5-1.el7_2
libtdb.x86_64 0:1.3.8-1.el7_2 libtevent.x86_64 0:0.9.26-1.el7_2.1 libwbclient.x86_64 0:4.2.10-7.el7_2 pytalloc.x86_64 0:2.1.5-1.el7_2
samba-client-libs.x86_64 0:4.2.10-7.el7_2 samba-common.noarch 0:4.2.10-7.el7_2 samba-common-libs.x86_64 0:4.2.10-7.el7_2 samba-common-tools.x86_64 0:4.2.10-7.el7_2
samba-libs.x86_64 0:4.2.10-7.el7_2
Complete!
# ll /etc/samba/
total 16
-rw-r--r--. 1 root root 20 Jul 4 09:53 lmhosts
-rw-r--r--. 1 root root 11630 Jul 4 09:53 smb.conf
# cp -p /etc/samba/smb.conf /etc/samba/smb.conf.org
# vi /etc/samba/smb.conf
...
; map system = no
; store dos attributes = yes
map to guest=Bad User
#============================ Share Definitions ==============================
[homes]
...
[share]
path = /mnt/rrpl/current/rrpl1
guest ok = yes
public = yes
writable = yes
printable = no
# Un-comment the following and create the netlogon directory for Domain Logons:
; [netlogon]
...
あとは、「次へ」ボタンをクリックし、最後に「リソースグループ名」を入力して完了です。
動作確認
動作確認ですが、Windowsサーバから共有フォルダを開いて、テキストファイルを書き込んでみたいと思います。
まず、アクティブノードで対象ディレクトリに書き込み権限を与えます。
# df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/xvda2 50G 3.3G 47G 7% /
devtmpfs 900M 0 900M 0% /dev
tmpfs 920M 32K 920M 1% /dev/shm
tmpfs 920M 17M 904M 2% /run
tmpfs 920M 0 920M 0% /sys/fs/cgroup
tmpfs 184M 0 184M 0% /run/user/1000
tmpfs 184M 0 184M 0% /run/user/0
/dev/cldrpl0 9.8G 4.5M 9.4G 1% /mnt/rrpl/current/rrpl1
# ll -d /mnt/rrpl/current/rrpl1
drwxr-xr-x 3 root root 4096 Jul 23 2015 /mnt/rrpl/current/rrpl1
# chmod 777 /mnt/rrpl/current/rrpl1
# ll -d /mnt/rrpl/current/rrpl1
drwxrwxrwx 3 root root 4096 Jul 23 2015 /mnt/rrpl/current/rrpl1
Windowsサーバで共有フォルダを開き、テキストファイルを書き込みます。
アクティブノードの対象ディレクトリにもファイルが存在することを確認します。
# ll /mnt/rrpl/current/rrpl1
total 16
drwx------ 2 root root 16384 Jul 23 2015 lost+found
-rwxr--r-- 1 nobody nobody 0 Sep 23 11:33 test.txt
ちなみに、S3にもちゃんとデータがコピーされています。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
サクッと簡単にHAクラスタのファイルサーバが出来上がりました。
一応これでものは出来上がりましたが、監視設定がまだなので、次回はその辺りをやってみたいと思います。
ではまたー。