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【新リージョン】ソウルリージョンがオープンしました!

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ウィスキー、シガー、パイプをこよなく愛する大栗です。 本日新しいリージョンがオープンしました!日本からすぐ近くのソウルリージョンのオープンです。早速確認してみました。 マネージメントコンソールでリージョンを選択する時にアジアパシフィック (ソウル)と出てきます!

EC2_Management_Console

ソウルリージョンで利用できるサービス

ソウルリージョンで使用できるサービスをRegion Tableから確認してみると、以下の25サービスが対応していると出ています。(2016年1月7日11時現在)

  • Amazon CloudWatch
  • Amazon DynamoDB
  • Amazon ElastiCache
  • Amazon Elastic Block Store (EBS)
  • Amazon Elastic Compute Cloud (EC2)
  • Amazon Elastic MapReduce
  • Amazon Glacier
  • Amazon Kinesis
  • Amazon Redshift
  • Amazon Relational Database Service (RDS)
  • Amazon Simple Notification Service (SNS)
  • Amazon Simple Queue Service (SQS)
  • Amazon Simple Storage Service (S3)
  • Amazon Simple Workflow Service (SWF)
  • Amazon Virtual Private Cloud (VPC)
  • Auto Scaling
  • AWS CloudFormation
  • AWS CloudTrail
  • AWS Direct Connect
  • AWS Elastic Beanstalk
  • AWS Key Management Service
  • AWS OpsWorks
  • AWS Support
  • Elastic Load Balancing
  • VM Import/Export

最初からサービスを拡充した状態でオープンするようです。しかし、API GatewayやAWS Lambda、Amazon Elasticsearch Service、AWS Config等は来ていないようです。

サポートされているサービスでも、東京リージョンと細かいところで異なる部分があるようです。

EC2

サポートしているインスタンスタイプは以下となります。

  • 汎用
  • T2
  • M4
  • コンピューティングの最適化
  • C4
  • メモリ最適化
  • R3
  • M2
  • ストレージの最適化
  • D2
  • I2

上記の中で、仮想化タイプが準仮想化をサポートするのはM2のみですので、他のリージョンのAMIを持ち込む時にご注意ください。

RDS

サポートしているDBエンジンは以下となります。

  • MySQL
  • MariaDB
  • PostgreSQL
  • Oracle
  • SQL Server

まだAuroraは来ていないようです。

VPC

マネージメントコンソール上では、VPC エンドポイントとNAT ゲートウェイもまだサポートされていないようです。

EC2を起動してみる

Amazon LinuxでEC2を起動してみます。 デフォルトVPCに配置します。このアカウントには、AZがap-northeast-2aap-northeast-2cがあるようです。ap-northeast-2bが抜けているのが気になります。

EC2_Management_Console_と_RDS_·_AWS_Console_と__6_KDDI_ChatWork_-_AWSチーム

新しいリージョンなので、キーペアも作成する必要があります。起動画面の最後でキーペアを作成しました。

EC2_Management_Console

SSHでログインしてみます。普通にログインできます。

$ ssh ec2-user@192.0.2.1
Warning: Permanently added '192.0.2.1' (RSA) to the list of known hosts.

       __|  __|_  )
       _|  (     /   Amazon Linux AMI
      ___|\___|___|

https://aws.amazon.com/amazon-linux-ami/2015.09-release-notes/
11 package(s) needed for security, out of 27 available
Run "sudo yum update" to apply all updates.

せっかくなので、東京とのネットワークレイテンシを計測してみます。比較のためにシンガポールリージョンにもEC2を配置します。 netperfで計測を行ってみます

東京 => ソウル

$ netperf -t omni -H 198.51.100.1 -- -d rr -T UDP -k MIN_LATENCY,MEAN_LATENCY,P90_LATENCY,P99_LATENCY,MAX_LATENCY,STDDEV_LATENCY
OMNI Send|Recv TEST from 0.0.0.0 (0.0.0.0) port 0 AF_INET to 198.51.100.1 () port 0 AF_INET
MIN_LATENCY=32121
MEAN_LATENCY=32339.34
P90_LATENCY=32908
P99_LATENCY=32996
MAX_LATENCY=34188
STDDEV_LATENCY=140.41

東京<=>ソウル間では99パーセンタイルで 32.996ms かかるようです。

東京 => シンガポール

$ netperf -t omni -H 203.0.113.1 -- -d rr -T UDP -k MIN_LATENCY,MEAN_LATENCY,P90_LATENCY,P99_LATENCY,MAX_LATENCY,STDDEV_LATENCY
OMNI Send|Recv TEST from 0.0.0.0 (0.0.0.0) port 0 AF_INET to 203.0.113.1 () port 0 AF_INET
MIN_LATENCY=74581
MEAN_LATENCY=74701.63
P90_LATENCY=74908
P99_LATENCY=75000
MAX_LATENCY=75858
STDDEV_LATENCY=117.98

東京<=>シンガポール間では99パーセンタイルで 75ms かかるようです。

ネットワークレイテンシは半分以下になっていますね。東京リージョンと連携させるリージョンとして使いやすそうです。

最後に

今まで東京から近いリージョンというとシンガポールリージョンでしたので、ネットワークのレイテンシが80ms程度有りました。ソウルリージョンへ繋ぐとレイテンシが半分以下になりので、複数リージョンの構成が必要な場合でも使いやすいのではないでしょうか?ディザスタリカバリ先としても有力です。 AWSではマルチAZ構成で可用性を担保することが標準でしたが、すぐ近くのリージョンがオープンしたことでマルチリージョン構成も現実的になってきた気がします。本気でマルチリージョン構成を行うための解決すべき課題が多いですが、今後リージョン間連携をすることが増えていきそうです。 あとリージョンが増えたのでCloudTrailも有効化しておきましょう。