[既存アプリに学ぶデザイン vol. 1]LV Tokyo Expo
デザイナーの たなか ゆきこ です。
デザインの良し悪しがわからないのは、比較対象がないからだ。いいものをたくさん見ろ。
てきな芸術系のなんだか体育会系なお言葉があるんですが。ちなみにどなたが言い始めたのかとかは知りませんが、デザインあるあるだと思います。
正しいと思います。体育会系だと思うのは、いいものを見るにはそれなりにお金がかかる。デザイン系の人間は、画材や機材にお金がかかるのでなかなか厳しいなと思った若き日の思い出です。
今ならできるよ。iPhoneならね。
無料アプリがゴロゴロと落ちているじゃないですか。片っ端からダウンロードすればいいじゃないですか。 TOP 10とかダウンロード数が多いアプリにはそれなりの理由がないでしょうか。Androidも同じですよね。
ということで、いきましょうか。
今回のアプリ
2016年4月23日(土)から6月19日(日)まで、東京・紀尾井町にて開催されている 「Volez, Voguez, Voyagez - Louis Vuitton (空へ、海へ、彼方へ──旅するルイ・ヴィトン)」展をご紹介する無料の公式アプリ。
http://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/heritage-savoir-faire/tokyo-expo#/home
上にTOP 10とか書いておいてなんですが、個人的に感動したので、書きたいと思いました。さすがのハイブランド。
何が良かったのか
企画展との一体感。
企画展全体のサービスの一つとして美しかった
全体が緻密にデザインされていると思われます。
最初に起動した時に、ブランドイメージのアニメーションにおおっと思いました。 そして、企画展に行く前に、動画を見てこんなのがあるのかという期待感を煽ります。 ちょうど、映画の予告編のような。こういうのが好きな人にはたまりません。
展示での役割
実際に足を運ぶと、博物館・美術館にあるガイドの役割を果たしてくれます。 なくてもいいけどあると嬉しい。 ちなみに予約でガイドツアーなんかもあるという。なんということだ。おもてなし半端ない。 iPhoneを出してもいいという環境もすごい。
インタラクションとアプリの立ち位置
空間がすごい。電車とかヨットの空間とか、空間デザインとはこういうものなんだな。 アプリはその空間の中で、使う想定が入っている。
展示の地図と、対応動画。インタラクティブ!
スケッチをめくってみませんか?、息を吹きかけてトランクをパーソナライズ、桜が舞うカメラ!
なにこれ楽しい。が詰まってます。アプリを入れて持参することは、必須ではないけれど入れていると楽しい体験が隠されている。
ちなみに、行った後も、iPhoneに入っているので、余韻に浸れる。
まとめ
提供するサービス全体のコンセプトがあり、その中の一つのアプリにもコンセプトがある。 できるからやったじゃなくて、考え抜いて作った感が、本気のハイブランド。
ちゃんと、考え抜いて作りたいですよね。
お手本みたいな、体験デザイン。これが一流ですね。 ただ、このアプリ。企画展終わったらどうなるんだろうというのが気になってます。