
Claude Code v2.1.303〜v2.1.304 の主要アップデート - Code Review のレビューレベル追加と claude --worktree の確認なし削除の修正
クラウド事業統括本部の石川です。Claude Code の v2.1.303 〜 v2.1.304(2026年10月18日 〜 2026年10月19日 公開)のアップデートをまとめてご紹介します。v2.1.303 は不具合修正と信頼性の改善のみで、変更の大半は v2.1.304 に含まれています。
前回のアップデート記事はこちらです。
アップデートサマリー
対象は 2 バージョン(v2.1.303 〜 v2.1.304、2026年10月18日 〜 2026年10月19日)です。v2.1.303 の CHANGELOG には、不具合修正と信頼性の改善という 1 行だけが記載されています。
v2.1.304 では 76 件の変更が入りました。42 件が不具合の修正、19 件が改善、8 件が新機能、3 件がセキュリティ関連で、残る 4 件は既定動作や仕様の変更として「破壊的変更・非推奨」の節で扱います。76 件のうち 12 件が mod 関連、12 件が VS Code・クラウドセッション・Claude Tag(Slack)・Code Review 向けの変更です。
また、公式Xにて OSS Scanner をリリース発表しています。
これは、広く使われるOSSの意図せず混入した脆弱性(メモリ破壊や入力検証ミスなど)を上流で削減し、そのOSSの依存先の品質が底上げされるため、間接的に利用者側のリスクも下がることが期待できます。
このGitHubのプロジェクトはツールを配布する場所ではなく、スキャンサービスへの参加申請用の登録簿です。メンテナがprojects/<name>ディレクトリを追加するPRを出すと、スキャナーが隔離VMでプロジェクトをビルドし、インターネット接続なしで解析して、結果をprimary_contact宛てにメールで送ります。同梱のtools/は、自分のプロジェクトがスキャナー上で正しくビルドできるかを事前に確かめるためのものです。いわゆる、依存関係の脆弱性診断ツールではありません。
注目のアップデート
Code Review にレビューレベルを追加(v2.1.304)
Code Review にレビューレベルが追加されました。組織の Owner が Quick・Standard(既定)・Deep のいずれかを組織に設定でき、リポジトリごとに個別のレベルを設定することもできます。
Code Review を組織で使っている Owner の方は、重要度の高いリポジトリだけ Deep にするなど、リポジトリごとの使い分けを検討するとよいと感じます。
/auto-mode-setup が Bedrock・Vertex・Foundry などでも利用可能に(v2.1.304)
プロジェクトと最近のセッションを読み取って auto mode に環境を教えるガイド付きセットアップ /auto-mode-setup が、Bedrock・Vertex・Foundry・Claude apps gateway のセッションと、テレメトリーを無効にしたセッションでも使えるようになりました。CHANGELOG の原文は「Added」で始まりますが、docs によると /auto-mode-setup 自体は v2.1.228 から提供されており、今回の記載で新しいのは使える環境が増えた部分です。
Bedrock・Vertex・Foundry 経由で Claude Code を使っていて、auto mode に環境の情報を与えていなかった方は、/auto-mode-setup を試す価値があると感じます。
Pro・Max プランで会話の再開時に利用上限の警告(v2.1.304)
Pro・Max プランで、しばらく使っていない会話を再開すると 5 時間の利用上限のうち目立つ割合を消費する場合に、警告が表示されるようになりました。そのまま再開するか、新しい会話を始めるかを選べます。新しい会話で前の会話に触れると、Claude が前の会話を参照できます。
5 時間の利用上限に近づきやすい方は、警告が出たら新しい会話で前の会話に触れる方法を選ぶと、利用枠を節約しやすくなると感じます。
claude --worktree が確認なしで worktree とブランチを削除する問題の修正(v2.1.304)
claude --worktree で HEAD が detached または別のブランチの状態だと、終了時に確認なしで worktree とそのブランチを削除し、コミットを失う可能性がありました。この問題が修正されました。
claude --worktree で作業中にブランチを切り替えたり detached HEAD にしたりすることがある方は、早めにアップデートしておくとよいと感じます。
マウントされたドライブなどへの rm -r で安全確認が出ない問題の修正(v2.1.304)
マウントされたドライブや、トップレベルのフォルダー(/Volumes、/media、WSL の /mnt/c)に対する rm -r で、rm -rf /Applications と同様の安全確認が出ていませんでした。この問題が修正されました。
外付けドライブや WSL の /mnt/c を扱う環境で、削除を含む作業を Claude Code に任せている方に効く修正だと感じます。
mod の tool.check に decider: "person" を追加(v2.1.304)
mod の tool.check の回答に decider: "person" を指定できるようになりました。この指定をした確認(ask)は、権限ダイアログかホストのコールバックでしか承認できません。確認できる人がいない環境では、mod が示した理由で拒否されます。tool.check は、ツール呼び出しを実行してよいかを Claude Code が決めるときに発生する mod のイベントです。
特定のツール呼び出しを必ず人が承認するようにしたい mod の作者・管理者に向いた指定だと感じます。
/claude-api managed-agents-secure の追加(v2.1.304)
/claude-api managed-agents-secure が追加されました。Managed Agents のエージェントの設定を、Anthropic が公開しているセキュリティガイドと比較します。比較の際に設定は変更しません。
Managed Agents でエージェントを運用している方は、設定を変えずに確認できるので、定期的な点検に使えそうだと感じます。
対象バージョンと期間
| バージョン | 公開日 |
|---|---|
| v2.1.303 | 2026年10月18日 |
| v2.1.304 | 2026年10月19日 |
新機能
- [Code Review] レビューレベルが追加されました。Owner が組織に Quick・Standard(既定)・Deep のいずれかを設定でき、リポジトリごとに個別のレベルも設定できます(v2.1.304)。
- [Code Review] 管理設定に、GitHub 組織のすべてのリポジトリ(後から追加されたものを含む)を 1 つずつ選ばずにレビュー対象にするオプションが追加されました(v2.1.304)。
/auto-mode-setupが、Bedrock・Vertex・Foundry・Claude apps gateway のセッションと、テレメトリーを無効にしたセッションでも使えるようになりました(v2.1.304)。- Pro・Max プランで、しばらく使っていない会話を再開すると 5 時間の利用上限のうち目立つ割合を消費する場合に、警告が表示されるようになりました(v2.1.304)。
- トランスクリプト表示(Ctrl+O)のコンパクション要約に、それ以前に呼ばれたツールの名前が表示されるようになりました(v2.1.304)。
- mod の
tool.checkイベントにe.isReadOnlyが追加されました。ツール呼び出しが読み取り専用のときにセットされます(v2.1.304)。 - 先に実行されたプラグインが自分の mod の hook をスキップしたとき、そのイベント名とプラグイン名がトランスクリプトに 1 行表示されるようになりました(v2.1.304)。
- [VS Code] Amazon Bedrock・Google Vertex AI・Microsoft Foundry のセッション、LLM ゲートウェイ経由のセッション、テレメトリーを無効にしたセッションでも、チャットパネルで mod の描画が使えるようになりました(v2.1.304)。
改善
- [クラウドセッション] claude.ai から同期したプラグインのローカル(stdio)MCP サーバーを、新しい会話の最初のターンが待たなくなりました(サーバーが
alwaysLoad: trueを設定している場合を除く)(v2.1.304)。 - auto mode で、セーフティ分類器(safety classifier)のコンテキストをリクエストごとに保存しなくなり、セッションファイルのサイズが小さくなりました(v2.1.304)。
claude -pの不正な設定に関する警告が改善されました。読み込めなかったファイルについては読み込みを止めた原因だけを示し、長いリストはファイルごとに件数を制限します(v2.1.304)。- SDK とヘッドレスモードで、コンパクション済みの大きなセッションを再開したときに、最初のリクエストが早く送信されるようになりました(v2.1.304)。
- 多数のサブエージェントを同時に実行しているときの応答性とスループットが改善されました(v2.1.304)。
- 長い会話や再開した会話でリクエストを送る際のメモリ使用量が改善されました(v2.1.304)。
- コンパクション後にスキル一覧を Claude に再送するようになりました。
/reload-skillsは新規または変更のあったスキルだけを送ります(v2.1.304)。 - [VS Code] バックグラウンドのサブエージェントが、各ステップをチャットに流す代わりに、Agent カードの下に 1 行のステータスとして表示されるようになりました。完全なトランスクリプトは /tasks で確認できます(v2.1.304)。
- このほか、
/usageのレート制限の表示、/artifactsの削除確認の番号付き選択肢、セッション内で書いた mod の読み込み時の表示、Self-hosted runner のエラー表示、Windows での git コマンドの起動、Claude Platform on AWS での/claude-apiスキルのantCLI 利用、Opus 5.5 の/fastダイアログの表記などが改善・変更されています(v2.1.304)。
セキュリティ
- mod の
tool.checkの回答にdecider: "person"を指定できるようになりました。この指定をした確認は権限ダイアログかホストのコールバックでしか承認できず、確認できる人がいない環境では mod が示した理由で拒否されます(v2.1.304)。 /claude-api managed-agents-secureが追加されました。Managed Agents のエージェントの設定を Anthropic が公開しているセキュリティガイドと比較し、設定は変更しません(v2.1.304)。- マウントされたドライブやトップレベルのフォルダー(
/Volumes、/media、WSL の/mnt/c)に対するrm -rで、rm -rf /Applicationsと同様の安全確認が出なかった問題が修正されました(v2.1.304)。
修正(主要なもの)
安定性・操作性に関わる修正を中心に抜粋します。
- claude --worktree が確認なしで worktree とブランチを削除する問題を修正: HEAD が detached または別のブランチの状態だと、終了時に確認なしで worktree とそのブランチを削除し、コミットを失う可能性がありました(v2.1.304)。
- プラグインによってヘッドレス実行が終わらない問題を修正: プラグインがサブエージェントを起動したり完了済みのものを再実行したりすることで、ヘッドレス実行が
--max-turns・Stop・入力終了を過ぎても続いていました(v2.1.304)。 - SDK・デスクトップのセッションで操作が待たされる問題を修正: モデル切り替え・メッセージ・割り込みが、コンテキスト使用量のチェック待ちになっていました(v2.1.304)。
- LLM ゲートウェイ経由の context_management エラーを修正: LLM ゲートウェイ経由で
context_management: Extra inputs are not permittedエラーになっていました。このフィールドを外してリクエストを再送するようになりました(v2.1.304)。 - Claude Desktop の Code タブで環境変数を参照できない問題を修正: macOS と Linux で、サンドボックス外の Bash コマンドが
~/.zshrcなどのシェル起動ファイルで export した環境変数を参照できていませんでした(v2.1.304)。 - コンパクション中の停止で "Context limit reached" などになる問題を修正: API が長すぎるとして拒否した会話のコンパクション中にターンを止めると、"Context limit reached" や "Prompt is too long" エラーになっていました(v2.1.304)。
- サブエージェントが直近の作業を忘れる問題を修正: 完了直後にメッセージを送ったり再開したりしたサブエージェントが、直近の作業内容を忘れることがありました(v2.1.304)。
- VS Code でセッションの起動がタイムアウトする原因の 1 つを修正: "Subprocess initialization did not complete within 60000ms" で起動しない原因の 1 つが修正され、SessionStart のコマンド hook の実行時間は合計 10 分まで制限時間に含めないようになりました(v2.1.304)。
- 地味に嬉しい修正:
CLAUDE_CODE_AUTO_COMPACT_WINDOW=200kが警告なしで 100K のウィンドウになっていた問題が修正されました。--autocompactと同様にk・Mの接尾辞を受け付け、範囲外や無視された値には警告を出すようになっています(v2.1.304)。環境変数で自動コンパクションのウィンドウを指定していた方は、意図した値になっていたか見直すきっかけになると感じます。 - このほか、Remote Control、mod の再読み込み、Linux のサンドボックス、Cowork クラウドセッション、VS Code 拡張機能・Claude Tag(Slack)・Code Review など、多数の細かな不具合が修正されています(v2.1.303〜v2.1.304)。
破壊的変更・非推奨
CHANGELOG で「Changed」として記載されている変更のうち、既存の設定や動作に影響する可能性がある 4 件を扱います。非推奨の記載はありません。
カスタム ANTHROPIC_BASE_URL での tool search の既定有効化(v2.1.304)
カスタムの ANTHROPIC_BASE_URL を使う環境でも、tool search が既定で有効になりました。ゲートウェイが 400 または 422 を返した場合は、tool search なしで再試行します。
以下はコマンド例です(URL は例)。変更前に tool search が既定で有効でなかったことは、CHANGELOG の「既定で有効に変更した」という記述からの推測です。
変更前(〜v2.1.303):
# カスタムの ANTHROPIC_BASE_URL(LLM ゲートウェイ)を指定して起動
ANTHROPIC_BASE_URL=https://llm-gateway.example.com claude
変更後(v2.1.304〜):
# 上と同じ起動で、tool search が既定で有効になる
# ゲートウェイが 400 または 422 を返した場合は tool search なしで再試行される
ANTHROPIC_BASE_URL=https://llm-gateway.example.com claude
プラグイン由来の hook だけを許可するポリシー下でのスキルの allowed-tools(v2.1.304)
CHANGELOG の記述を表に整理すると次のとおりです。対象は下表の条件に当てはまるスキルだけで、すべてのスキルが対象ではありません。
| 対象 | 変更前(〜v2.1.303) | 変更後(v2.1.304〜) |
|---|---|---|
| プラグインからの hook だけを許可するポリシーの下で、メインの会話で使われ、hook が除外されたスキル | allowed-tools が付与される |
allowed-tools が付与されない |
スキルの hook の上限(v2.1.304)
CHANGELOG の記述を表に整理すると次のとおりです。ソースは、リポジトリ、自分のフォルダー、プラグインのいずれかを指します。
| 対象 | 変更前(〜v2.1.303) | 変更後(v2.1.304〜) |
|---|---|---|
| 1 つのソースのスキルが 1 セッションで登録できる hook の数 | CHANGELOG に記載なし | 最大 1,024 個 |
| 1 つのソースのスキルが 1 セッションで登録できる matcher の文字数 | CHANGELOG に記載なし | 最大 16,384 文字 |
上限を超えた場合の挙動は CHANGELOG に記載がありません。
mod の settings.read hook(v2.1.304)
CHANGELOG の記述を表に整理すると次のとおりです。
| 対象 | 変更前(〜v2.1.303) | 変更後(v2.1.304〜) |
|---|---|---|
settings.read hook が受け取るもの |
CHANGELOG に記載なし | 各設定レイヤー |
settings.read hook が書き換える対象 |
CHANGELOG に記載なし | マージ後の設定 |
| managed mod でできること | CHANGELOG に記載なし | 組織の設定を上限(ceiling)にできる。保持期間の削除処理が使う cleanupPeriodDays も対象 |
変更前の仕様は CHANGELOG に記載がないため、既存の settings.read hook に影響があるかどうかは推測です。settings.read hook を使っている mod がある場合は、v2.1.304 で動作を確認してください。
最後に
v2.1.303〜v2.1.304 には、Code Review のレビューレベルや /auto-mode-setup の対応環境拡大に加え、claude --worktree や rm -r の安全確認など、作業内容を失うおそれがあった不具合の修正が含まれています。mod・スキル・ゲートウェイまわりの既定動作の変更もあるため、組織で設定を配布している方は破壊的変更の節を確認しておくとよいと感じます。
mod やスキル、LLM ゲートウェイ、Code Review を使っている方は、アップデートして変更点を確かめてみてはいかがでしょうか。
参考文献









