SORACOM Conference 2016 “Discovery” レポート – B2 動くモノを把握する 動態管理の今 #scd2016 #soracom

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はじめに

SORACOM Conference 2016 "Discovery"に参加し、セッションを聴講してきましたのでレポートいたします。
今回レポートするのは、弊社の横田がモデレーターを務めた「動くモノを把握する 動態管理の今」です。

それぞれのゲストスピーカーの方の事例を紹介し、SORACOMの利用シーンと今後のソラコムに対する期待を語りました。

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事例紹介

Japan Taxi株式会社 CTO 岩田和宏 氏

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JapanTaxiは日本交通の戦略的IT会社

スマートフォンからタクシーの配車を行える「全国タクシー」というサービスを展開しているJapan Taxiの岩田氏が登壇
タクシーという動態を把握し、効率のいいタクシーの手配を行える

全国170社と提携し、30000台のタクシーに搭載、4000車両の動態管理を行う
ここでは、主に「ドライブレコーダー」「タクシーメーター」「IP配車システム」「サイネージタブレット」「TCU」「決済端末」といったハードウェアを利用

  • ドライブレコーダー 社内・社外の広角映像と音声を常時録画
    ブレーキや車速などのセンサー情報も同時に保存
  • IP配車システム
    幅広い動作温度(-20℃〜70℃)
    車載で実績あり
  • タクシーメーター
    定額料金カスタマイズ
    IP配車システム連携
  • 決済端末
    省スペース、低コスト
    各種決済ブランドの対応
    IP配車システムと連動
  • サイネージタブレット
    お客様向け情報配信
    タクシーメーター連動

動態データの取り組みは広告や需要予測システムなどを行っている。

広告

JapanTaxiとFreakOutが事業提携し、IRISという広告配信のシステムを作った
全国タクシーから位置情報をFreacOutが受け、最適な動画広告を移動デジタルサイネージへ配信する
配信する際にSORACOM Airを利用している
深夜時間帯料金を活用することで価格を抑える
動画を効率よくダウンロードできるようになった

需要予測

タクシーからの緯度経度や燃料などセンサ情報を動態データとしてSORACOMを利用して収集
イベント情報やソーシャル情報、天候といったところを付加情報として追加
リアルタイムで重要を予測する

OBD2

ODB2規格で取得できるセンサ情報をAX9で吸い上げる
SORACOM Beamで暗号化してアップロードする
Amazon API Gatewayを経由してAWS LambdaからAmazon Dynamo DBへ
分析・可視化を行う
ドライバーの安全運転レベル、燃費効率の計測に利用している

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株式会社日通総合研究所 シニアコンサルタント 井上浩志 氏

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日通総合研究所は日本通運グループ会社。
物流事業戦略策定支援や物流ネットワーク再編等のコンサルを行ったり、調査研究、研修セミナーを行っている。
最新のテクノロジー調査も行っており、今回取り上げる「ろじたん」事業もこの内の一つ。

本来はスマートフォン1台毎にSIMカードを入れて通信するのが望ましいが、コストに見合わないため現在はモバイルWi-Fiルーター経由での業務終了後のデータ送信のみ
SORACOMを使うことで、調達リードタイムも短く、Webから通信速度制限や開始終了の制御が行えるので、「クラウド+機材レンタル型」サービスに最適

通常時は通信速度をLowに設定、ネットサーフィンなどの業務外利用を防止
この時のろじたん送信データは低速でも問題なし
バージョンアップ時のみ一時的に速度制限を解除

スマートフォン1台に1SIMを入れられると、本来やりたかった15分に1回の定期通信が実現できる
リアルタイムに近い状態でスタッフ数が把握できる
進んでいる工程から、遅れている工程への応援指示が機動的に行える
結果として生産性が向上

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シャープ株式会社 研究開発本部 センタ技術研究所長 中山純一郎 氏

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今回事例として取り上げるのはスマートフォンアプリ「スマココ

2014年10月に公開。自転車仲間の一夜、レースの先頭集団の位置がわかる。
最大10人同時確認
イベントなどの特別機能では、先頭集団や会場施設(スタート&ゴール地点、給水所など)が表示できる
発信感覚も設定できる

スマココをレース運営に活用できる
先導車両、COMカー、ドクターカーなどの位置情報の把握
大会運営、実況中継などで活用できる
PCやタブレットのブラウザから運営者ページヘアクセスして、大画面で閲覧可能
コース、速度の表示ができる

スマココは、2015年JapanCupやツール・ド・おきなわ2015、2016アジア選手権などで利用された

位置情報を発信するスマートフォンにSORACOM Airを利用している
自転車イベント運営者・主催者の大会運営に貸出を行い、そのスマートフォンにもSORACOM Airを利用している

開発時や自転車大会開催期間のみデータ通信が必要で、それ以外の期間はデータ通信を停止状態にできるので、無駄なデータ通信を発生させず通信費用の削減に活用できている
今後はMQTTやHTTPなど端末側で暗号化しない通信によりバッテリー消費を抑えるため、SORACOM Beamを使用した技術開発を進めたい

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質疑応答

今日発表したグローバル対応に向けて各社で取り組むことはあるか

Japan Taxi 岩田氏

タブレット型のサイネージがインドネシアでの導入が検討されているので、ちょうどいいタイミングだった。

日通総研 井上氏

先週ロサンゼルスから引き合いがあり、グローバルで、スマホをポチポチしてくれるかどうかを実証実験してみた。
北米は概ね好評だった。来月ぐらいから実際にプロジェクトを進めていこうと思う。
中国は課題が多い、欧州は管理される文化がなく労働組合が厳しい。

シャープ 中山氏

IoTという視点では今のところ例に上げる案件はないが、鴻海さんとお仕事をする機会が増えてきた。
その中で、ネットワーク環境も違う、人も違う、その中でどうやって活用していくかを社内で議論している時期でありがたいタイミングです。

クラスメソッド 横田氏

手さえ動かせば来月にでも全世界展開できるようになった。そのままアジアとか北米とかに展開できるのが非常に大きなインパクトではないかな、と思います。

ソラコムへの期待と要望

Japan Taxi 岩田氏

料金の面で、現在でも初期導入では助かっているが、実験的なところでは通信料が読めないのが困る。
定額パックみたいなのあれば嬉しい。料金を超えた時のAPIとかあれば嬉しいかなと思います。

日通総研 井上氏

料金に絡んでしまうのですが、WiFiで今貸し出しているけれど、それらの休止料金を(今でも助かっているけれど)考慮いただければな、と。

シャープ 中山氏

これまでもいい形でコミュニケーションさせていただいている。ソラコムさんからもご提案いただき、我々からもニーズを伝える、良いサービスを作って発展していきたい。

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まとめ

動態解析のためにSORACOM AirやSORACOM Beamを利用することで、台数に対してのコストを抑えることが出来る。
また、通信面での制御を行いやすくなる上、個別の暗号化の必要がなくなるなどセキュリティ面での強化も行える。
総合的に管理コストを下げることができるので、IoT機器の通信での利用シーンには適しているのだと思われる。