
プロジェクト成功率を3倍に引き上げるテク30 ~1st
どうも、たてやんです。
いきなりですが
あなたのプロジェクト、成功していますか?
新しいツール導入、業務改善、システム刷新...
会社では日々、さまざまなプロジェクトが立ち上がります。
でも、その多くは期待された成果を出せず、消えていきます。
実は、これは「普通」のこと、らしいです。
70%のプロジェクトは失敗する
世界標準の現実▶組織変革の成功率: わずか30%
つまり、失敗率70%
出典:
- John Kotter (Harvard Business School)
- Prosci (Change Management研究)
- PMI (プロジェクトマネジメント協会)
と、世界の有名人も語っているんだとか。そうなのか。
大企業も、スタートアップも、エンジニアリング組織も、営業組織も
どこでも、70%のプロジェクトが失敗しています。
で、本投稿では過去の自身の知見から「これやれば90%は成功してるんだけど」というプロジェクト対応の項目をご説明します。
連載物です。後で見返して頂いてもOKです。
ではどうぞ。
過去、私自身の経験として、3000を超える複数企業の活動を毎週毎週100週(2年)に渡って
経過観察しまくった地獄の時期がありました。その中で当然のように跳ねるもの、消えていくものが
存在するわけです。そこから、うまくいく事例、失敗する事例、その差分、特徴などを
個人の成功メソッドとして蓄積しました。
個人としては当たり前すぎるぐらいに使い倒しているコツの一部をここで公開します。
すごく量があるので連載形式で、11/25までに終わらせますので、後でまとめてご覧いただいても良いです。
※なぜなら11/25に社内勉強会で発表しなきゃいけないから。
読了後にプロジェクト運営で苦しむ誰かが救われれば幸せです。
なぜ、プロジェクトは失敗するのか。
同じツールを同条件で使っているのに、なぜ成果に差が出るのか
それはツールではなく、ツールの使い方に違いがあるからでした。
__要は本質は何を使うか、ではなくどう使うかにありました。__ってことです。
料理人をイメージしてもらうとわかりやすいかもです。
プロの職人は家庭の台所でも美味いものを作ります。
僕は三ツ星レストランの厨房を借りても無理です。
そういう事です。
これからお伝えしていく使い方はおそらく多くの人には当たり前の事です。
そして驚くほど多くの企業や現場でその当たり前ができていません。
AIでもそうです。
AIで何をするか、ではなくAIを使う事が目的になっているプロジェクトはなかなか大変です。
なぜならゴールがわかってないから。
この法則は業種を超えて、規模を超えて、ツールを超えて、普遍的に成り立ちました。
項目は全部で30項目、この連載では15項目を公開します。
で、15項目でも実践してれば、まず悲惨な失敗は起こりません。保証します。しませんけど。
本日は、まず徹底すべき4項目に関して記載します。
これは、すべての土台です。
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鉄則1: 目標を決める
なぜ必要か:目標がないと、「頑張った」だけで終わるから。
悪い例:
「業務を効率化します」「システムを導入します」「チームの生産性を上げます」
良い例:
【目標】
「顧客対応時間を30分→15分に(50%削減)」
「顧客満足度を70%→85%に向上」
「期間: 6ヶ月」
→ 数値化できる、測定可能
-
■ポイント
-
SMART原則を守る:
-
→S (Specific): 具体的
-
→M (Measurable): 測定可能
-
→A (Achievable): 達成可能
-
→R (Relevant): 関連性がある
-
→T (Time-bound): 期限がある
-
◆チェックリスト
-
□ 目標が数値化されている
-
□ 測定方法が明確
-
□ 達成可能な範囲
-
□ 期限が設定されている
-
□ 全員が理解している
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鉄則2: 期限を決める
なぜ必要か:期限がないと、いつまでも「準備中」のままだから。初動3ヶ月が勝負
- Week 1: キックオフ
- ↓
- Week 4: 初期成果の確認
- ↓
- Week 8: 中間評価
- ↓
- Week 12: 最終評価
→ 3ヶ月で「習慣化」を目指す。逆に3カ月で習慣化しないものは驚くほど消えていきます。ホントに。
なぜ3ヶ月なのか
▶心理学的に:21日で習慣化の兆し、66日で習慣が定着、90日で完全に習慣化らしいです。
組織的に:
→四半期単位で評価しやすい
→短すぎず、長すぎない
- ◆チェックリスト
- □ プロジェクト全体の期間が設定されている
- □ マイルストーンが明確(週次/月次)
- □ 各マイルストーンの達成基準がある
- □ 「いつまでに何を」が全員に共有されている
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鉄則3: 責任者を決める
なぜ必要か:「みんなで」= 誰も責任を持たないから。
実証データ
同業業の同時期同規模同業態での比較:7ヶ月間の各チームでのツール効果を試算した所
責任者を設定した場合 vs 設定しなかった場合
→ 2.93倍の効果差
出典:100週データ調査&インタビュー結果
責任者を決めるだけで、成果が3倍近く変わります。愕然としますが、本当です。
◆悪い例
「みんなで頑張りましょう」
「チーム一丸となって」
「各自が責任を持って」
→ 誰も責任を取らない
◆良い例
「ユーザー獲得は田中さんが責任者」
- 週次で進捗報告
- 未達の場合は理由と対策を報告
- 佐藤マネージャーがサポート
→ 責任の所在が明確
◇RACIチャート
役割を明確化するフレームワーク:
-
R (Responsible): 実行責任者→ 実際に作業を行う人
-
A (Accountable): 説明責任者→ 最終的に責任を負う人(1人)
-
C (Consulted): 相談先→ 意思決定前に相談する人
-
I (Informed): 報告先→ 結果を報告する人
-
◆チェックリスト
-
□ プロジェクト全体の責任者が任命されている
-
□ 各タスクの責任者が明確
-
□ 責任範囲が文書化されている
-
□ 報告ルールが設定されている
-
□ 責任者に適切な権限が委譲されている
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鉄則4: 管理し続ける
なぜ必要か:準備がどれだけ完璧でも、放置すれば失敗する。そして放置された人はだいたい怠ける。
◆実証データ:進捗管理と指示を行うだけで改善率324%を達成
初月: 91名
2ヶ月目: 295名
出典:100週データ調査&インタビュー結果
管理するだけで、成果が3倍以上に。ふざけてますが、これもマジ。
本部から電話一本しただけです。
「やってるって言ったけど、やってないの知ってるの。やろうね☺?」
これで劇的に効果が変わりました。
週次での進捗確認
毎週の定例会議:
- → 1. 各チームの実績報告(5分×チーム数)
- → 2. 好調チームの事例共有(10分)
- → 3. 未達チームへの支援策検討(10分)
- → 4. 次週のアクション決定(5分)
- →合計: 30-40分(週)
好調・未稼働の可視化→ランキングやダッシュボードで一目で分かるようにしておく。
多くの組織はPDCAの「Check」が弱いです。わかります。手間ですから。
でも、放置された人は怠けるんです。絶対に。だから伴走命です。
- チェックリスト
- □ 週次での進捗確認が習慣化されている
- □ ランキングやダッシュボードが整備されている
- □ 好調事例を横展開する仕組みがある
- □ 未稼働チームへの支援策がある
- □ PDCAサイクルが回っている
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多分、どこでも聞いた話でしょうし、「そりゃそやろ」の内容なんです。
でも、みんなが知っているのに、これを実際にアドバイスなしでできているケースは体感10%以下
でした。だから30%しか成功しないんです。スゲーわかる。
この差が、成功率30%の原因です。できない理由はこんなところでしょうか。
- ▶理由1: 「とりあえず始めよう」精神!→これ自体は悪くない
- ▶理由2: 「やりながら考える」という名の無計画!→これはめんどくさがっているだけ
- ▶理由3: 「細かいことは後で」という先延ばし→失敗の前兆、というかフラグ
- ▶理由4: 「忙しくて準備する時間がない」という言い訳→そして地獄が繰り返される…
準備に1週間かけるor準備せずに始めて3ヶ月で失敗して最初からやり直す
どちらが効率的でしょう?
答えは明らかです。
誰でもできます、でもしてないです。やりましょう。
◆次回予告
第2回: コミュニケーション設計の基礎(前編)
次回は、準備30項目の中からコミュニケーション設計の3項目を解説します。テンプレートも付けます。
‥‥書いてみて思いましたが、すごく長いので最後には資料にまとめて公開します←
◆まとめ
【今回のポイント】
→ プロジェクト失敗率70%は世界標準
→ 失敗の原因は「準備不足」
- → 運用の4か条:
-
- 目標を決める
-
- 期限を決める
-
- 責任者を決める
-
- 管理し続ける
→ 責任者設定だけで2.93倍の効果差
→ 管理するだけで324%の改善
- 管理し続ける
【今日からできること】
□ 現在のプロジェクトで4か条をチェック
□ できていない項目を1つ選ぶ
□ 今週中に実装する
準備を制する者が、プロジェクトを制す、です。やりましょう。
一応、連載イメージは下記です。がんばります。
◆連載スケジュール
- 第1回(本記事): 運用の4か条
- 第2回: コミュニケーション設計(前編)
- 第3回: コミュニケーション設計(後編)
- 第4回: モチベーション設計
- 第5回: ツール・マテリアル(前編)
- 第6回: ツール・マテリアル(後編)
- 第7回: 実働段階 + 総括








