
Amazon Bedrock経由でのVercel AI SDKの利用方法
こんにちは、リテールアプリ共創部の戸田駿太です!
今回はアクセスキーを利用したAmazon Bedrock経由でのVercel AI SDKの利用方法についてシンプルに解説します。
はじめに
この記事では、以下の説明をします。
- Amazon Bedrock用のAI SDKのセットアップ方法
- IAMユーザーとアクセスキーの作成手順
- 基本的なテキスト生成の実装
- モデルの切り替え方法
前提条件
- Node.js(v18以上推奨)
- npm(またはpnpm、yarn、bun)が利用できること
- AWSアカウントを持っていること
公式ドキュメント
セットアップ
パッケージのインストール
まず、AI SDKのコアパッケージとAmazon Bedrock用のAI SDKプロバイダーをインストールします。
今回はnpmを利用しますが、pnpm, yarn, bunなどのパッケージマネージャーでもインストールできます。
npm install ai @ai-sdk/amazon-bedrock
認証設定
AWSアクセスキーとシークレットキーの作成
- IAMユーザーの作成
- IAMダッシュボードに移動し、左側のナビゲーションメニューから「ユーザー」をクリックします。
- 「ユーザーを作成」をクリックし、必要な情報を入力して新しいIAMユーザーを作成します。


ユーザーアカウントにはAmazonBedrockFullAccessポリシーをアタッチしてください。
もう少し厳密にしたい場合や他のポリシーをアタッチしたい場合は、実際の環境に合わせて調節してください。


これでIAMユーザーの作成は完了です。
- アクセスキーの作成
IAM → ユーザー → ユーザー名 → セキュリティ認証情報 → アクセスキーを作成 の順にクリックします。

今回はローカルコードを選択します。

この時点でシークレットアクセスキーをコピーすることができますが、必要な場合はCSVファイルをダウンロードすることもできます。

アクセスキーとシークレットキーの設定
アクセスキーとシークレットキーを環境変数として設定するために.envファイルに以下の行を追加します。
プロジェクトに.envファイルがない場合は作成してください。
AWS_ACCESS_KEY_ID=YOUR_ACCESS_KEY_ID
AWS_SECRET_ACCESS_KEY=YOUR_SECRET_ACCESS_KEY
AWS_REGION=YOUR_REGION
YOUR_ACCESS_KEY_ID、YOUR_SECRET_ACCESS_KEY、YOUR_REGIONを実際の値に置き換えてください。
AWS_ACCESS_KEY_ID: 先ほど作成したアクセスキーAWS_SECRET_ACCESS_KEY: 先ほど作成したシークレットキーAWS_REGION: 使用したいリージョン(例:us-east-1、ap-northeast-1など)
Next.jsなどのフレームワークは.envファイルを自動的にロードしてくれます。
自動的に.envの読み込みをしない場合は、dotenvなどのパッケージを使用して.envファイルを読み込む必要があります。
セキュリティ上、絶対に.envファイルをGitHubなどに公開しないように注意しましょう。
.gitignoreなどでファイルの公開を禁止するように設定してください。
プロバイダーインスタンスの作成
デフォルトインスタンスの使用
@ai-sdk/amazon-bedrockからデフォルトのプロバイダーインスタンスbedrockをインポートできます。
import { bedrock } from '@ai-sdk/amazon-bedrock';
先ほど設定した.envファイルの認証情報を自動的に読み取っているので、bedrock関数を呼び出すだけで利用できます。
基本的な使い方
テキスト生成
プロバイダーインスタンスを使用して、Bedrock APIを呼び出すモデルを作成できます。
import { bedrock } from '@ai-sdk/amazon-bedrock';
import { generateText } from 'ai';
const { text } = await generateText({
model: bedrock('anthropic.claude-sonnet-4-5-20250929-v1:0'),// ここで必要なモデルのIDを選択
prompt: 'プロンプト',
});
console.log(text);
モデルの切り替え方法
モデルのIDの確認
モデルのIDはAWSのコンソールから確認できます。
Amazon Bedrock → モデルカタログにアクセスすると、利用可能なモデルの一覧が確認できます。

使いたいモデルの詳細を確認すると、モデルのIDが確認できます。

モデルの切り替え
モデルの切り替えはbedrock関数の引数にモデルのIDを渡すだけです。
import { bedrock } from '@ai-sdk/amazon-bedrock';
import { generateText } from 'ai';
const { text } = await generateText({
model: bedrock('anthropic.claude-haiku-4-5-20251001-v1:0'),// ここで必要なモデルのIDを選択
prompt: 'プロンプト',
});
console.log(text);
まとめ
この記事では、Amazon Bedrock経由でVercelのAI SDKを利用する方法について説明しました。
AI SDKを使用することで、様々な基盤モデル・プロバイダーを統一されたAPIで簡単に利用できます。ぜひ試してみてください!







